俺の名前は凸もり。23歳の普通の社会人。
今日は休日、でも予定なんてない。
さもさんがいたらゲームとかしてたんだろうな…まあもうできないけど
さもさんは俺の幼馴染、だった人
もうこの世にはいない
………そういえばさもさんの命日、来週か…
今年もお墓参り行くか
そんなことを考えならユーチューブを見てると、”前世がわかる診断”という動画が目に入った。
前世………
もしさもさんが転生して、前世の記憶持ってたら、会えるのかな…まあ無理だろうけど
「…………………はあ…」
俺は大きくため息をついた。
俺とさもさんの出会いは、両親同士が友達で、俺がさもさんの家に行ったときだった。
さもさんは体が弱くて、一緒に家の中で遊んでた。
ある日さもさんが入院して、俺は毎日さもさんに会いに行った。
「凸さん、転生したらどうしたい?」
「転生?んー…わかんない」
「………俺はね、転生したら凸さんに会いに行きたい。」
その日もさもさんは辛そうで、俺は心配しながらさもさんの話を聞いた。
「仮に俺が先に死んだら…転生して大人になった凸さんに会いに行く。」
「………そんな悲しいこと言わないで…」
「ごめんごめん」
その日は帰って、明日もさもさんに会いに行こうと決めてた。
次の日、さもさんの両親が家に来た。
さもさんが、死んだ。
俺はすぐに理解できなかった。
そんなわけないって
でもさもさんの両親が悲しんでるのを見て、信じるしかなかった。
でもさ…さもさんはまだ10歳だった。早すぎる
………「仮に俺が死んだら…転生して大人になった凸さんに会いに行く。」
神様…ほんとに転生というものが存在するなら
絶対にさもさんと会わせてください。
アイスを食べようと思って冷蔵庫を開けたら、アイスは一個もなかった。
しかたない、買いに行くか…
外に出て、コンビニに向かう途中。懐かしい声が聞こえた気がした。
「…、…さん!凸さん!」
「…………………え」
幼さはあるけど、さもさんと同じ声。
そんなわけない、と思いつつ振り返る。
「………ね、凸さん、言ったとおりでしょ?」
「『俺が先に死んだら…転生して大人になった凸さんに会いに行く。』って…」
コメント
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有言実行男だ、、、、