・ーシクタ霧雨
1.土気色の空に両手で祈った
何をしたのか忘れてしまった
誰かが叱った訳でもないのに
勝手に一人で苦しんでいる
怖い記憶とその断片まで
真っ赤に染まって見る影もない
そんな妄想を乗せた車が
反対車線を走り去ってく
「ーシクタ霧雨」記憶の名前さ
「ーシクタ霧雨」恐怖の欠片さ
2.黄ばんだ地面に墓石が立った
何が起きたか忘れてしまった
誰かを憎んだ訳でもないのに
勝手に一人で苦しんでいる
嫌な思い出その隅々まで
地面に埋まって掘り起こせない
そんな妄想を乗せた車が
反対車線を走り去ってく
「ーシクタ霧雨」恐怖の名前さ
「ーシクタ霧雨」記憶の欠片さ
3.勝手に車で殺してしまった
逆走していた過去の自分が
なんの悪夢かそんな記憶が
霧雨のように頭に取り憑く
「ーシクタ霧雨」視界を覆った
「ーシクタ霧雨」真っ赤な返り血
「ーシクタ霧雨」月日が経てば
「ーシクタ霧雨」また忘れてる