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(はぁ〜まじだる)
橘 夏海は頬杖をつく
1時間近く動けない授業、厳しい教師、型にはめられた生徒達───────
縛られずに生きるがもっとーな夏海は気だるげにペンを回す。
(あの子が同じクラスだったらな〜)
あの子とはA組の桜井 栞。
特別仲がいい訳でもないが、誰にでも優しく、頭がいい。『優等生』といえば、な子だ。
そう、夏海とは真逆の存在。校則違反のギリギリを彷徨う見た目、成績はいつも赤点の少し上を維持している。
夏海が栞に好意を持ち始めたのは春の初め、入学式でのことだ。
入学式くらいは制服を整え、席に座る。
まだがやがやしている時間に事は起きた
「あの〜」
振り返る
「これ、落としましたよ。」
ふわっと清楚な匂いが香る。
清らかな笑顔を向けられ、夏海は”落ちた”。
「あ、ありがとう。」
「私たち1年生ですよね?もしかしたら同じクラスになれるかもしれませんね♪仲良くなれたら嬉しいです♪」
手渡された後、黒髪をなびかせながら人混みに消えていった。
これがいわゆる一目惚れか。と、夏海は悟ったのだ。
(あの笑顔やっぱり忘れられねぇよ〜…授業終わったら探しに行こ。)
「はい、終わりです。」
教師の声がチャイムの音と同時に響いた。
ざわざわし始める教室。この後は昼休みだ。
(ひゃっほ〜い!)
自分の弁当を持ち、隣のクラスに飛び跳ねるように行った。
「栞ちゃんいるっ?!」
視線が夏海に注がれる。
クラスの女子が栞を呼ぶ。
早歩きでこちらに駆け寄ってくる小柄な人影が見えた。
「なっ、夏海さん!どうしたんで─────────」
「栞ちゃ〜〜ん!!」
肩を抱く
「あたしと一緒にメシ食わね?」
「えっとぉ…是非!」
許可が降りた。夏海は栞の手を掴み、駆け抜ける。
「外で食べよっ」
「外、ですかぁあ?!」
栞は足がもつれながらも一生懸命夏海のペースに合わせる。
上履きをローファーに履き替え、外に出る。
夏になりかけの爽やかな風が肌を刺す。
「とうちゃーく!」
着いた場所は大きい木が日陰を作っているベンチ。
二人には涼しくてちょうどいい場所だった。
ぱか
栞の弁当に目を向けると、手の込んだ色とりどりの弁当だった。
「すご!めっちゃ美味しそう!」
「えへへ、実は私が作ったんです。」
「めっちゃ上手だね!私目玉焼きしか作れないよー」
「あはは、料理作れない人の典型例じゃんっ」
「えへへぇ」
かわいいっー!!!!
「その卵焼き、おいしそう。」
「食べます?」
「え、いいの?」
栞は小さく頷き、箸で卵焼きをつまんで差し出した。
「はい、あーん。」
あーあたし今栞ちゃんに食べさせてもらってる…!!!!
さりげなく栞ちゃんのおかずを食べさせてもらった夏海だった
コメント
2件
んぎゃわいい
読み終えたよ〜🥀 夏海ちゃんの栞ちゃんへの一途な一目惚れ、めっちゃ伝わってきた…!「あーん」のシーンでこっちまで照れちゃった(笑) 気だるげなのに積極的に動くギャップが可愛くて、栞ちゃんの優しい雰囲気もすごく好き。この距離感、これからどう変わっていくのか気になるな〜🌱 また読みに来るね!