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「起立!礼!ありがとうございました!」
朝の会が終わり一限目が始まる頃、私は考え事をしていた。
「実ちゃん?どうしたの?」
菜瑚ちゃんが心配そうに聞いてくる。
「なんか……モヤモヤするんだよね」
私は正直に言った。何も分からなかったから。
「え?!それって……!」
驚く菜瑚ちゃん。
「なになにー?恋バナー?!」
突然入ってきた男子。
「うおっ、」
咄嗟に変な声が出てしまった。
「あーごめんごめん笑」
田水孝子《たみずこうし》同じ小学校だったが、あまり接点はない。実采とは仲良い。
「で?恋バナしてんのー?」
「べ、別に恋バナとかじゃ……」
「実ちゃんがモヤモヤするんだって笑」
「ちょっ、菜瑚ちゃん!!」
「へー、それって恋じゃね?」
「こ、恋?!?」
思わず叫んでしまった。私が実采に恋?本当にそうなのか?
「で、相手は誰だ〜?場合によっちゃ、俺が協力してやんよっ」
「う、…わ、私……」
ダッ___________
思わず図書室に来てしまった。
キーンコーンカーンコーン
一限目のチャイムが鳴った。私は菜瑚と孝子との会話で気持ちが追いついていなかった。
その時だ、
「あら、遠形さん授業始まってるよ?」
図書室の先生が来た。元々、図書室には気持ちが落ち着かない時に担任の先生と相談して自習できるよう相談してある。
「ちょ、ちょっと思い止まる悩みが出来て……」
「あら、最近頑張ってたのにどうしたの?」
「大変お恥ずかしいのですが……」
私は思ってることを全て先生に話した。先生は真剣に微笑みながら聴いてくれた。
「青春っていいわね〜、若返った気分だわ〜」
「いや、まだ決まったわけじゃ……」
「そうね〜中野さんが何を思っているか、考えたことはある?」
「実采が思っていること……?」