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では、小説家志望頑張ります!
では、スタート
あっと視点
「今日からここに通うのか」
俺は、あっと八百八比丘尼の一族だ。今日から公立高校に通う。なぜならば、当主の命令でここの公立高校に通わらせた。あっとの学力的には、どの高校でも行けるが、人魚の一族の人がここに通っているので、あっとの寿命を延ばしたいという、一族の思惑によるものだ。
ちなみに、人魚の一族の人とは、会ったことがあるらしい。なぜならば、一度でも会ったら、どちらも寿命を延ばせるからだ。でも、幼い頃に会ったためあっとは覚えていない。
いつか、また、会えるだろうか。そう思っていた。その時・・・
「あれ?八百八比丘尼の一族の人?」
夢かと思った。それは・・・
幼い頃によく遊んでいた少年、
“ちぐさ”だったから
「え?ちぐさ?」
「え?そうだけど・・・まさか、人魚の一族の俺を覚えてない?」
「え?人魚の一族? 」
「そうだけど・・・忘れちゃた?」
「ごめん、ちぐさのことは覚えているけど、人魚の一族ってことは・・・」
ちぐさは、間をとって、少し悲しい顔をしていた。でも、本当に忘れている。忘れてはいけないことだと思っているが、なぜか、記憶から消えている。
「あ、ごめんね、昔のことだから忘れているよね」
「いや、俺、記憶から消えているだよ。その、ちぐさが人魚の一族だったってことを知らなくて、こっちこそごめん 」
ちぐさは、何かを思い出したような顔をした。ちぐさは、何か知っているだろうか。
でも、会ったばがっかりで、質問をされても困ると思うので、聞くのをやめた。
「あっとくん、クラスどこ?」
「4組」
「俺と同じだ!一緒に行こ!」
「いいよ」
「あ、もちろん、俺が人魚の一族だってことは・・・」
「言わないし、言ったら、俺が、八百八比丘尼の一族だってこと言うだろ」
「それもそっか」
何気ない会話をして、そのまま教室に向かった。