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俺は家を出る前にある決意を実行しようとしていた.【今日,猫の餌やりが終わったら告白しに行く】と気合いをいれカーキ色の刺繍のスカジャンの下に黒いツナギを着て便所サンダルを履いて家から一歩出ると外は寒くって思わず両腕を擦りながら猫の居る路地裏へと小走りして向かっていたら後ろから『一松ーっ.』聞き覚えのある声に呼び止められた.のに,気づいて振り向いたらネックセーターの上にフードコートを着てセミロングを一つに結んで首にマフラーをしデニムパンツを履きパンプスを履いた親友の真乎が大きく手を振り笑みを浮かべ嬉しそうに細く開いた瞳と視線が絡み合い心臓が高鳴なって耳朶から項まで熱くなるのを感じ顔を背けたのを見た後,自分の手を見て暫くし悪戯な笑みをニヤリと浮かべたのを見て疑問符が浮かんだ.次の瞬間冷たく悴んだ両手で頬を包んだ『ひぃっ‼冷てっ?!』手の冷たさに驚き思わず声を上げ真呼の方へと見て少し怒った口調で説教しようとした.が,こっち向いた事に喜び笑みを浮かべている『ははっ‥やった,こっち見た.‥てか,寒くないの?首.』『いや‥猫の所に会いに行くのに急いでたら忘れちゃって.』一松がマフラーを巻いてないのに気づき眉間に皺を寄せ俺の首筋を触って心配そうに聞いた真呼に申し訳なく少し苦笑いしつつ頬を掻いた.『そっか‥あ…じゃあ,あたしのマフラー貸すよ』マフラーを取り始めたのを見て一瞬,驚き目を見張って慌てて断った.けど,『いいから,いいから‥ほら使って』背伸びをしマフラーを巻いる真呼を見て愛しさが込み上げ.『え‥あ‥ありが‥』お礼を言いかけている最中に突然,『たーけ内真呼“まこ”さーん.』後ろから話を遮るように声をかけられた方向を見たら焦げ茶の髪を二つ結びをして黒いノースリーブワンピースを着ていてヒールサンダルを履いた幼子がいた.『あー,こっち向いたー.』嬉しそうに幼い笑みを浮かべ銃口で肩を叩きつつ近づいてきたけれど不審に思った.この住宅街では見かけた事がない.俺は真呼の耳もとで『知ってる?』小声で聞いた問いに対し答えようとしたら突然,真呼の胸ぐらを掴まれお互いの鼻先が数㎝くっつく位顔を近づけてなめ回すような視線で頭の先から足先まで見た後,『んー…レモンの髪にそら色の瞳‥‥白蘭“びゃくらん”の話に聞いていた通り,だなー…つー事は‥ビンゴ…』ニヤリと笑みを浮かべ自分のいた場所まで下がりながら何度も狂うように何度も真呼を指差した『ビンゴっ!!ビンゴっ‼ビンゴっ!!ビンゴっ!!ビンゴっ‼ビンゴっ‼ビンゴっ!!ビンゴっ‼ビンゴっ‼ビンゴーっ‼ねぇー.白蘭っ‼ブラッドっ!!この女だよっ‼』微笑みつつ振り向いた方向を見ようと振り返った先に居たのは赤紫の短髪に黒いスーツを着た空海が口にくわえた煙草に火を点けて灰色の煙を深く吸い地面へと吹かし後,『…彼女ですか?』銀髪に白いスーツを着た白蘭の隣を歩き訊ねた.けれどブラッドの前を通りすぎ真呼の前へと立った.『あ,あの‥失ぐぅっ‥がっ…かっ』困惑顔で尋ねようしたら遮るように手が真乎の首へと伸び絞められたまま壁に投げ付けられた背中に激痛が走ったと同時に顔が歪んだのを見て笑みを浮かべた.が,口元は笑っている.けれど目元は笑っておらず冷たい愛憎の視線で真呼の歪んだ顔を見つつ覆い被さり首に手を伸ばしまた絞めていた.『やぁ真乎ちゃん‥久しぶり…漸く‥やっと会えたね‥会いたかった.君に‥君に会いたかったよ.』と言うけれど白蘭の言葉は真呼の耳に届かず気管に空気を入れようと自分の首を絞めてる手を引っ掻き剥がそうするが次第に呼吸ができなく力が入らなくなり視界が霞む中で見えたのは眉間に皺をよせ辛く切ない表情を浮かべた白蘭だった.『‥‥苦しそうだね‥けど‥僕も今の君と同じように‥君が何も言わずに居なくてから‥僕の周りは父親の金と地位を見て僕自身を見てくれる奴は‥』感情的になって先より力強く締めた白蘭は恍惚な笑みを浮かべている.『ぐぅがっ‥がっ』気管に呼吸が入らなくなり苦しそうな真呼を見て白蘭に怒りが沸き思わず助けに行こうと踏み出した音に反応し絞めていた手を緩め“怒り,憎しみ”二つの感情が入り交じった視線だけ向けられ困惑している俺から視線を真呼に戻し懐から水色の小瓶をとり出し飲んだ薬を口にふくみ真呼の口へと移し入れると気絶し自分の方へと倒れ込んだ真乎を横抱きにしつつ額にキスをして立ち去ろうとした白蘭を見て我に還り引き止めようとしたら『ここから先は通さない』手首を掴まれて凄み睨まれた.が,『放せ.』睨み返した俺の耳元に顔を近づけて『…断る‥俺の仕事は,な‥小僧…ミルフィオーレファミリーのボスである白蘭様に危害を加える奴らから守る事なんだ…例えどんな手を使ってでもな‥鞘』煙草を持った手で頭の後ろを掻きながら“鞘”と呼ばれた幼子は銃で肩を叩くのをピタッと止めて暫くした後,嬉しそうに笑みを浮かべ軽くグリップにキスをし銃口を俺の眉間へと標準を向けた.『へ?…な‥何だよ‥』警戒し問いかけている最中『うへ‥うへへっ‥うひゃっははっははっははっ‥あーははっ‥あーあ.やっと殺せる‥』上を見上げて笑った後,ニヒィと恍惚とした笑みを浮かべて俺に振り向き『早く,早く,早く‥殺したい‥殺したい,殺したい,殺したい,殺したい,殺したい,殺し‥ぶっ‥うわっははっあははっ‼・・』狂ったように笑いながら空へと銃口を向け何度も撃った.『ねぇー‥ねぇー,ねぇー,ねぇー,ブラッド,ブラッド,ブラードっ‼ブラッド,ブラッド?ブラッド,ブラッド,ブラッド,ブラッド?殺しちゃっていいんだよね?殺していいんだよね?いいんだよね?いいんだよね?いいんだよね?‥つーか‥早く‥撃たせてよ.』言い終わった.と同時に狂気満ちた殺意の眼差しが俺へと向けられている中,『殺すな』ブラッドは白蘭へと視線を向けたのに答えるように顎でしゃくったのを見て納得したかのように頷き鋭い目付きで睨み低く冷たく太い声で言ったら『…えぇーっそんなぁーっ…ドス効かせてイジワル言わないでよ……ブラッド』一松の米神を押さえつけつつ態とらしい声をあげて催促するような視線でブラッドを見た『…ボスの当初の目的通りお嬢さんを連れてイタリアに戻る二人を守るため俺は護衛に行く‥けれど,その前に一つ言っとく,が‥半殺しいいけど,もし,間違って殺したら…一ヶ月,お前の嫌いなデスクワークやらせるからな.…ではボス‥参りましょう.』鞘に向けていた視線を白蘭に戻し笑みを浮かべ車へと誘導していった.『えーっ‥ごめんね.』もと来た道へと戻っていく背に不満の声をあげつつ銃に謝って軽くグリップにキスしハンドホルスターに締まった後,ジャンプして一松の頭へと回し蹴りをした足を屈んで避け白蘭達の跡を追いかけてようとしたら『そうは問屋が下ろさない,てねっ!!』踵落としを項へと思い切り下ろされた気配に気づき片手と膝を地面につき腕で鞘の蹴りを防御しつつ遠ざかる白蘭に横抱きされる背に想い何度も名前を心の中で呼んだけど戦闘はさっきより激しくなり止まず遠ざかる彼女を助けにいけなかった.