テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
「いやあ、まさか帰ってくるとは思わなかったわ…」
カラスバさんが、驚いた顔で言った。
ここは、ミアレシティのとあるカフェ。
あの出来事があってから、私は元の世界に帰った。
それでも、どうしてもカラスバさんに会いたくて、強く願ったら、
カラスバさんからもらったバッジのキーストーンの力なのか、
ミアレに戻ってこれてしまった…というわけ。
「私も、思いっきり強く願ったら戻ってこれたので、
びっくりしてます…というかやっぱり
ここのチョコタルト美味しいですね〜モグモグ」
「チョコ好きなんか?」
「え〜モグモグ大好きですよそりゃモグモグ」
「…飲み込んでから話せや…」
「すみません〜笑 ところでカラスバさんは甘いもの好きなんですか?」
「はっ?え?え〜…」
…なんだ?カラスバさんの頭の上にパソコンとかでよく見る
ロードのくるくるが見える…気がする。
「…好きやな」
「え!?そうなんですか!?意外だ…」
「まぁな…あんま人には言うてへんかったからな」
「へえ〜」
残りのチョコタルトを食べきって、私は言った。
「それにしても…どうしてキーストーンに
こんな力があったんでしょうね?」
「なんでやろなぁ…オレらの絆の力でも宿ったんちゃう?」
「まぁ、私とカラスバさんのだけ色変わってますもんね…
そう考える方がいいですかね、やっぱり」
カラスバさんはうなずいた。
その時。
「えっ…ミラ!?」
突然、名前を呼ばれて、声が聞こえた方を向く。
「あっ、ガイ!」
声の主は、ガイだった。
「やっぱりミラだ!なんでいるんだよ!?あの時、
元の世界に帰ったんじゃなかったのかよ!?」
「えーとね、いろいろあってね…後でしっかり話すよ!」
「あ、その時はお前の世界の話も一緒にな!
あの時、約束しただろ?というか、今からホテルZ来ないか?
デウロたちも会いたいだろうからさ!」
「いいね!じゃあ行こうか…」
「オレも行くで」
「え?」
カラスバさんが割り込んできた。
「ミラ一人じゃ、心配やからなぁ…
それに、まだお金返してもろてへんしなぁ…?」
「…ん?ガイ??」
「………わかりました…」
「あぁぁ!?ミラだ!!なんでいるの!?」
ホテルZにつくなり、デウロに叫ばれた。
「今から話そうとしてたんだけど…とりあえず静かにしてよ…」
「あっ、ごめんね」
そこで、カウンターがさみしいことに気づいた。
「あれ?AZさんは…?」
「ああ…AZさんは…あの騒動の数日後ぐらいに…」
ガイが言葉に詰まったのを見て、察した。
「…そうなのね。まあ、AZさんもまたみんなに会えたから
嬉しかったんじゃないかな」
「…そうだな!じゃあ、会議室空いてるしさ!
オレのクロワッサンカレーでも食べながら、ミラの話を聞かせてくれよ!」
「…私は、カレーだけでお願いします…」
「へえ…そんな力がキーストーンに…」
私の話を聞いて、ピュールが驚く。
「うん。ほんとに不思議なんだよね〜」
「それって、ミラの世界とこっちとを
いつでも行き来できるってことなのかな?」
デウロが尋ねる。
「たぶん、そういうことなんだと思う」
「それなら、ミラはいつでもオレに会えるってことやな。便利やなぁ」
「えっ!?あ、まあそうですね…そっか…え、最高じゃん…ブツブツ」
「…?どうしたの?」
ブツブツつぶやき始めた私をデウロが心配する。
「え?ああなんでもないよ!?」
「??そう…あっ!」
突然、デウロが何かを思い出したように叫ぶ。
その声にガイがビクッとした。
「ど、どうしたんだよ?」
「そういえばさ!最近メディオプラザの近くに
新しくドーナツ屋さんができたんだって!ミラもいることだし、
皆でドーナツ食べに行こうよ!」
「え…今こんなに食べたのに、ですか…?」
食欲が止まらないデウロを見て、ピュールが少し引いている。
「これはご飯!デザートは別腹だよ!ミラ、行くよね?」
「ドーナツ食べたい!!!行こう!!!」
「まあ、オレはどっちでもええねんけど…ミラが行くなら、オレも行くで」
「あー、カラスバさん甘い物好きですもんn」
「あーあーあー!聞こえへんな!!」
私の言葉を遮ってカラスバさんが大きい声で言った。
…自分のイメージを死守したいのかな?
「え、カラスバさんって甘い物好k」
「あーーーー!!聞こえへんなぁ!!!!」
ガイが聞き返そうとしたのにも被せてカラスバさんが叫ぶ。
…うん、イメージを守りたいんだな。まあイメージ大事だもんね。
「あーもう全然進まへんな!はよ行くで!!」
「あ、ガイもそれでいい?」
一応ガイに確認を取る。
「大丈夫!行こうぜ!」
「やったー!!!レッツゴー!!」
よほど皆で行くのが嬉しいのか、デウロが飛び跳ねた。
「最近皆で出かけることなかったですもんね」
「メニューは何あるんや?」
「えっとね、お店のチラシがあっちにあるから…」
「チョコドーナツあるといいなぁ」
「ミラ、お前はどんだけチョコ好きやねん…」
「いいじゃないですか別に〜…」
ぞろぞろと会議室を出る一行。
その後ろ姿を見つめながら、フラエッテが花を揺らす。
「きゅるる!(いってらっしゃい!)」
作者より
「青い空、紫少々」の投稿はこれで終了となります!
短い間でしたが、読んでくださった皆様、
本当にありがとうございました!!
#ウィンドブレイカー
小鳥遊
5,445
#運命の巻戻士
コメント
1件
番外編、ほのぼのしててすごく良かったです……!カラスバさんの甘いもの好きをめぐる攻防が面白くて思わず笑いました。みんなでドーナツ食べに行く流れも自然で、このメンバーの空気感が本当に愛おしいです。最終話とのことで寂しさもありますが、読めてよかったです。ありがとうございました🌷