借金組
《大好きって、言って欲しい》
※長いです
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kn)シャケ〜?
sh)ん?どうした?
チュ
sh)⁉︎
kn)ふふ、可愛い
sh)〜〜〜ッ‼︎可愛くねぇから!
シャークんが、俺のことをポカポカ叩いてくる。
まあ、顔は真っ赤だし力も入ってないから痛くも痒くも無いんだけどね。
kn)可愛い〜…
sh)っ可愛くない‼︎
kn)いや、可愛いよ?
sh)〜〜〜〜〜ッ‼︎
顔真っ赤にして…眉尻下げて、口をキュ、と結んで…恥ずかしがるシャケは、本当に世界一可愛いと、俺は思う。
kn)好きだよ。大好き。…シャークん
sh)知ってるからッ‼︎言うな‼︎マジで‼︎恥ずいんだって‼︎
好きの返事は…個人的には『俺は愛してるけど?』の方が理想的だったけど…
これはこれで………良いな。
kn)…愛してるよ
sh)ッ‼︎
sh)しってる‼︎‼︎‼︎
シャケは、ドタドタと階段を駆け上がり、バンッと部屋に入ってしまった。
kn)かわい〜
幸せだ。
同棲し始めて早1年。毎日が幸せで、シャケへの好きが、毎日…いや、毎分毎秒、更新されていっている。
だけれども、君からは、最中であっても『好き』の2文字はあったとしても、『大好き』『愛してる』の言葉をいまだに一度も貰えていない。
kn)…ちょっと、いじめちゃおっかなぁw
君からの『大好き』か『愛してる』、このどちらかの言葉を俺は、どうしても欲しかった。そこで俺は、{彼氏がいきなり冷たくなったら焦って“大好きだから嫌わないで?(涙目&上目遣い)”って言ってくれる説!}を実行することにした。
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〜夜〜
sh)きんとき〜?
kn)…何
sh)っへ…?
少し冷たく当たる。それだけで、シャケの顔に困惑が現れる。可愛い。いっぱい甘やかしたいけれども、今はダメなんだ。
kn)…用あるんだったら早くしてくれない?こっちも四六時中暇な訳じゃないんだけど。
あ〜…言葉選びミスったかもな…ちょっとキツかったかな…?
sh)あっ…や、その…、ご飯…できたから…食べよ…?
⁈かっわ…。何その可愛さ。狂気じゃん…
やべぇ。虐めたくなってきた…
kn)あぁ、今日俺部屋で食べるから。
sh)…えっ?
kn)じゃ
俺は、夜ご飯をお盆に乗せ、シャケとは目を合わせず部屋へと戻った。
トントントン…バタン
kn)ッスゥ〜〜〜〜〜〜…
可愛いいいいいい‼︎
マジでシャケ可愛すぎな?天使か?…天使か。
やべぇマジで。
抱きて〜…
……これで説立証されたらもうホントに最高なんだけどね〜
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sh)……………
俺、何かしたか…?きんときが急に冷たくなった………。
………夜ご飯、いつもは一緒に食べるのに…
………冷められた…?
ッいや!そんな訳ない‼︎
sh)そんな、訳…
sh)………ない…、よね……?
俺は一人、その場でしゃがみ、声を押し殺して泣き始めた。
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晩御飯を食べ終わり、時刻は8時をまわっていた。
いつもはシャケとテレビを見ながら喋ってる時間だけど…
kn)風呂入るか…
俺は着替えを取り、リビングへ再び戻った。
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シャケが、眠っていた。
すぅすぅと寝息をたて、頬を涙で濡らし、床に丸まって…眠っていた。
kn)ッシャケ⁉︎
kn)風邪引くでしょ…?
kn)ほら、起きて…!
シャケは、眉間にシワを寄せるだけで、起きる気配が全くない。
kn)…はぁ……………
冷たくしちゃった俺の所為なのは分かってるけど…
………
俺は、シャケを姫抱きにし、寝室へと向かった。
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ギシ…とシャケをベットに寝かせる。
…にしても…、軽かったな…
sh)んぅ……………
シャケが、ゆっくりと瞳を開く。
kn)…!
kn)シャケ…
sh)…きん、とき………
シャケが、瞳をシパシパと瞬かせる。
kn)(…可愛い〜…)
ふ、と俺の口角が緩む。
俺のその顔を見て、シャークんは瞳をゆらりと動かして、涙をぽつりと一滴こぼした。
sh)…きんとき…
kn)ん?
sh)…俺のこと…嫌いになっちゃった…?
シャケは、そう言いながら俺の服の裾をキュ、とつかむ。
嗚呼、泣かせちゃった。
…今思えば、この説割と最低だな。好きな子泣かせるリスクあるとか
………ごめんね、シャケ
kn)………嫌いになる訳…ないじゃん
kn)好きだよ……、シャークん
シャケが…ぐっと息を呑んだ、気がした。
俺の首に、シャケが腕を回してくる。
俺の体は罪悪感もあるため無意識にも、シャケを抱きしめる。
sh)…………………じゃ、ないの………?
kn)………え?
sh)大好きじゃ、ないの………?
kn)…え
俺の肩に、シャークんの髪がふわりとかかる。
すり、とシャークんが、甘えてくる。
sh)………いつもはっ…、大好きって…言って、くれるじゃんか…
sh)今は…っ、言ってくれないの………?
おっっと………?
これは、もしや………?
sh)俺…きんときの事、ちゃんとっ
………確定演出きたか⁈
sh)大好きだからぁ………!
sh)ねぇ…
sh)きんときぃ………
キターーーーーーーー‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎
若干違うけど…
説立証したじゃん!これ‼︎
この説最低とか言っちゃったけど…
好きな子泣かせるっての以外は最高だな…。
kn)ふふ…
kn)ごめんねぇ?シャケ。冷たくして…
kn)大好きだよ…。
kn)………愛してる。ずっとずぅっと、愛し続ける。…大好きだよ
シャケの頬に、2、3度…口付ける。
sh)………ホント?
sh)ほんとに俺のこと、好き?
俺はシャケに口付けをする。口に、しっかりと。
…ぐ、とシャケを抱きしめる手に、力を込める。
んぅ、とシャケは、甘い声を漏らす。
可愛い、可愛い、 可愛いシャケは…俺を求めるように口を開く。
俺も、それに応えて舌を絡ませる。
口を離せば、銀の糸がつぅ、ときらめいた。
蜂蜜のように甘く、トロリと溶けた、シャークんの顔は、
俺の理性を、意図も容易く壊しにかかってくる。
もう一度、もう一度。
あと一回。
シャークんと、俺の舌が、幾度も絡み合う。
kn)…シャークん
最後に一回、軽いキスを君に落として。
…チュ、とリップ音が、寝室にひとつ、なってから
一息置いて、君に伝える。
kn)…ほんとに、ほんとに。
kn)世界でいっっっっちばん………
kn)………愛してるよ
シャケは瞳を少し、見開いて。
頬を赤らめ、俯いて。
ぎゅっと俺に抱きついてから、
その言葉を、俺に伝えてくれた。
sh)……俺も、きんときの事
sh)…愛してる
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