誰かな誰かな
予告してた新作です。
よくわからない
Hあり、不思議系
誤字脱字ごめん、矛盾あるかも
9/26 修正
??? side
人間は上を見上げると、必ず人がいるらしい。上には上がいる。その言葉に、どれほど悩まされただろうか。
もちろん、上には上がいるのは当たり前だと思う。この世界、今まで何百万、何億、何十億以上もの人が同じ道を選んでいるから。
それでも、一番になりたがるのが人みたい。
でも、逆に下には下がいる。
そいつらを見たって、元気が出るわけじゃない。「下手だな笑」って、笑う訳ない。
だって、上から見たら僕は底辺なんだもん。
僕が下を笑えば、自分を笑う上がいる。
そんなのいやだ。
アインシュタインだったか?科学者か誰か、有名な人が言っていたこと。
9×1=9 9×2=18 9×3=27…
最後に、9×10=81と黒板に書いた。
それを見ていた生徒達は、その答えを見て笑った。たった一つの間違いを。
9/10正解しているのに、一つだけ。
小さな間違いだけを見て笑うんだってさ。
頑張っている人の悪いところを態々見つけて、嘲笑う。それまでの功績なんか見もしないくせに。
本当に、人間なんかそうゆうもんだ。
人間は俺が思うより優しくないんだよ。
僕はある授業でノートを忘れた。
「…あ、ノート忘れた。」
小声で呟いた。
それでも班のやつらは聞こえていたはず。
「…」
僕が自分から貸して、と言わないと誰一人として手を差し伸べることはなかった。
俺ならとんでもなく嫌いなやつじゃない限り絶対にノートの紙を千切って渡す。
僕、優しいでしょ?って言いたい訳じゃない。大袈裟に忘れたアピールをして貸して欲しい訳でもない。
ただ、僕はこの瞬間人間は俺が思う程優しくないことに気付かされた。
正直、心底失望をした。
月日が経ち、大人になっていくにつれ
人間の気遣いなんてそうそうないこと。
見て見ぬふりをすること。
そんなことばっかり知って。
馬鹿みたいに狡賢くて、見ていられない。
疎くて、煩わしくて、憎くて。
ただ影で思っているだけで何も言えない自分が嫌だ。
批判する奴らは尽きない世の中。
楽しみがないから批判的になるんでしょ。
誰かが言ってたの。
何か欲しいものがあるなら、何か手放さないといけない。
僕は完璧が欲しい。それに相応しいもの、なんでもいくらでも持っていってください、神様。
…あいつとか、あの人とか。恋しいのに恋しくない。あの朧げな笑顔には真意とかなくていいから。
ただ僕を求めてくれればよかったのに。
だから、そうなるんだよ。
…寂しい。1人じゃないはずなのに。
―――だって、友達だって、家族だっていたのに。寂しいのはなんでだろう。
ピコンッ
スマホがパッと明るくなり、真っ暗な部屋を照らす。画面を見てみると、―――からのメールだった。
「ねぇ、なんで電話でないの?」
…電話?
あぁ、ほんとだ。不在着信が何個か入っている。夢中で考えてたから、気づかなかった。
「ごめん。見てなかった。」
ポツリと、冷たく返してスマホを置く。
僕はいつも即返信するので、長いこと既読がつかないのはめずらしい。
そんな返信に違和感を感じたのか、―――は追いメールをしてくる。
「どしたの?なんかあった?」
返信する気が起きなくて、ただぼーっと明るくなる画面を見つめる。既読になるだけのメールに、―――はどんどん不安になってるのかな。
俺は大丈夫だよって。ゆう元気もなくて。
ただ、ぼーっと真っ暗な部屋に閉じこもる。
…友達か。
友達なんて、正直好けない。
時と場合によって態度が変わって。
冷たくされるのに。
都合のいい時だけ手のひら返しやがる。
本当に気色悪い。
消したくて、全てを無かったことにしたくて。リセットしたい、そうしたら今度はうまくやるから。お願いだよ、神様。
間違いのない自分に。
欠点のない、完璧な人間になるために。
「…―――。」
肩をトントンと叩かれて目を覚ます。
いつの間にか寝ていたらしい。
今は…深夜1:00か。てか、この声…
「…なんでこんな真っ暗な部屋で…体調悪いの? 」
もう、何も言う元気がない。―――の温かく、柔らかい言葉のボールに僕はただ、冷たく軽いボールを投げ返す。
「…別に。」
「別にって…」
―――は暫く黙ってから、勘の鋭い言葉を発する。
「…なんか、悩んでるの?」
寝て少し、ほんの少し消えた嫌悪が一瞬で
蘇り再び僕の脳内を埋める。
走馬灯のように流れては、僕の胃を刺激した。吐き気が込み上げてきてダダダッ!と口を押さえながらトイレへ走る。
なんとか便器の中で吐瀉物を吐く。
何も食べてないので、透明な胃液だけが水っぽい音を立て水と混ざる。
「ッ……はッ、はー… 」
「―――!?やっぱ体調悪かったの?大丈夫…?」
後ろを慌てて付いてきていた―――。僕の背中を擦る彼の手が温かい。
そんな優しさにも僕は応えず、胃の違和感に苦しめられトイレにもたれかかりながらぼーっと虚無をみつめる。そんな僕を不安そうにみつめる―――の瞳が刺さる。
やめてよ、そんな目でみないでよ。
僕が一向に身動きしないので、―――は優しく僕の顔を掴む。
「何があったの、言ってくれないとわかんないよ。」
わからなくていいんだよ。
「…して、」
「え?なんて?」
「壊して…」
自分でもわからない、意味不明の言葉。
何を?何で?なにで?―――の脳は混乱するだろう。 でも僕は突発的に出たこの言葉の意味が少ししてわかった。
もう何も考えたくない。
何も気にせず、ぼーっとしていたい。
「…ねぇ、僕とかどう?…後ろ、使えるよ。」
なんて町中の人を誘って_
頑張らなくて良い理由が欲しい、言い訳が 欲しい。何も気にしたくないから、僕を連れて行って。
「ん…ふッ、ぁ…あっ…」
_が焦らす度息を切らしたり_
どこか遠い場所へ、僕が何も出来ないように縛り付けて。
「き゛もち゛っ、ぁ゛はッ…うぁ゛っ…泣」
何度おじさんと身体を重ねたか、もう覚えてない。
ただ、
爆音で脳と胸を焦がして、ジンジンする痛みでも気持ちいい快楽でも何でもいいから、何も考えられないようにしたくて、壊してほしくて。
「…ぁ゛…は…ッ…」
のらりくらりと云う間に
僕たちは終わってたり。
小さな小鳥、鳥籠に1人。
「羨ましい。何も考えなくて良いんだね、この先も、全部、全部。」
鳥籠を覗き込み、そう呟いた子供。
親は言う。
「でもさ、ずっと閉じ込められているのとどっちがいい?」
外に出れない、何もすることのない空間か、
自由のある世界、けど厳しい世界。
「それは嫌だなぁ。」
子供は呟いた。
自由に見えるけど、この世界は自由なんかじゃないから。見せかけだよ。
考えたくないから。お願いだよ。
壊して。何も考えなくていいように。
僕は例え自由が奪われてでも小鳥になるから
何も考えていないように見える、あの小さな小鳥。
馬鹿みたいで、鈍臭くて、ビビりなアホ面。
その本音は誰にもわからないけど。
ぐっと力を入れれば、簡単に骨が折れる身体。細くて、小さくて。
どんな声を出すんだろう、どんな顔をするんだろう。どんな目で僕を見るのだろう。
憎そうに見てくるのかな、失望したように見てくるのかな。それとも、ただ静かに息を止めるのだろうか。
そんなこと想像もしない、純粋無垢な瞳。
ただ任せることしかできないから、流れに身を任せて。
撫でてあげれば、目を閉じて。
撫でるのを止めれば、ゆっくり目を開ける。
じーっと見つめ合うと、やっぱアホ面だなって。 僕とは違ってこいつは何も知らないはずなのに、自由じゃないのに。
そんなアホ面ですらも愛おしいのは、
さすがに不公平だよ。
鳥籠の開閉口の前で健気に今か今かと外に出れるのを期待する、あの真っ黒な目。
その目は酷く澄んでいたから。
「…はぁ?」
意味がわからない、そう思った―――は首を傾げ違和感を覚える。
神様、聞いていますか?
僕、次はちゃんとするから。完璧な人間になるから。リセット、させてください。
馬鹿みたいな僕でも、完璧を求める。
違う、馬鹿だから完璧を求めるの。
「…お前、誰?」
アインシュタインですらも、完璧ではないのに。どんなすごい人でも、やっぱり100は無理。ちょっと「あ、無理。」で終わり。
なのに
100を求める僕ら。
そんな僕らを見下ろす神様は、どれほど滑稽に思うかな。
次、ーーーになる時には絶対に_して。
残された時間が、 笑えるように。
カチッ
「…あれ、―――じゃん。どしたの?」
「…は?」
雨音が止み、窓から温かい光が差し込む。
何?その顔は。変なものでも見たみたいな顔して…僕は僕だけど?
「…お前…―――?」
「そうだってば、見ればわかるでしょ?」
「…あぁ、そうだね。僕の勘違いだった。」
変なの。こいつついに頭おかしくなったのかな、元々おかしいのに…。
「…てか、なんか臭くね?ゲロの匂い…」
「…え?あ…まぁ、うん。」
きもちわりー、同時多発ゲロするって。
あ、今俺上手いこと言ったわ。
「外行こうぜ、新鮮な空気すいた〜い」
―――は不思議そうに俺を見つめる。
僕は気にせずドアを開けて外に踏み出す。
「あ゛〜、良い空気〜〜」
「…そうだね。」
―――も平気そうなフリをしていたが結構におったみたいで大きく息を吸う。
いい天気、さっきまで雨が降っていたみたいで少しジメッとしてるけど…それでも雲から太陽がこちらをのぞいていた。
「雨、また降っちゃうかなぁ。」
「…そうかもね、燕もまだ低空飛行だし。」
元気に燕は虫を捕まえ子供らに与えてる。
一生懸命な動物はかわいい。
「…あ、太陽が。」
どす黒い雲に包まれ、街に影が落ちる。
ポツッ、ポツ…
冷たい雨粒が服に水玉模様をつける。
カチッ
「…」
「…どうした?急に黙って。」
僕の足は勝手に歩を進める。
ルールを設定されたナビのように、着実に。
「…」
「…どこいくの、家戻ろうよ。雨が…」
聞こえない、何も聞こえない。
俺の耳には雨粒が地面に叩きつけられる音しか響かない。
その雨音はやがて濁流の轟音になった。
さっきの大雨で増水した、川の水。
僕の本能を擽る。
「…ねぇ、ここ川だよ?危ないって」
雨は段々ひどくなる。僕の服は今や塗り替えられた様に明度が低くなった。
「…ふははッ、」
「…は? 」
俺の笑い声が雨音に混じる。
「…綺麗だな。」
「何言って…」
土手から河川敷に降りて川を見下す。
歩く度ちゃぷちゃぷと芝生に染みた雨が鳴く。川は荒れ狂ったまま、僕の足をのみ込む
「おまッ、あぶないって!!」
「見て。天使がこっちにおいでって…」
「何言って…、」
ぼんやり見える、薄い白。
きっとあれは天使だよ。僕を迎えに来てくれたんだよね。リセット、させてくれるんだよね。
手首に冷たい手の感触。ーーーに掴まれたみたい。でも、そんなのお構い無し。
来世は、完璧な人間になるの。
無駄は要らない。必要な時間だけ。 目標に一直線に、寄り道遠回りなんて求めてないから。
人生、また初めから。
一筋の光が僕の足元を照らす。
雲に隠れていた太陽にキラキラと水面が光る。その光が反射し僕の目を照らす。
「…今度は、うまく…」
カチッ
「…ぁっっぶなッ!!何ここ!」
「…はッ…?」
きっと、俺は僕じゃない。
何を表してると思いますか。
話ころころ変わるのも意味ありますよ
ちょっと自分でもよくわからないけどね。
続き❌
コメント
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自分が頭悪すぎて分かんなかったから解説見てから戻ってきたんですけど、確かに理解するとめっちゃしっくりきてめっちゃおもろいです!
ロンリネスが居る 自分を好きな僕と自分を嫌いな僕なのかな、自分が好きな僕と自分が嫌いな僕なのかな どっちでもないか() というか読むの遅くなりすぎました泣 解説楽しみにしてます!
つなっち!ただいま!最近読めてなくてごめん!たまにはこうゆうのもいいな^^