今回の当て字
特になし
急にサムネとかタイトル変えて申し訳ない🙏💦
書き方変えました!
15歳のあの日
眩しいくらい空が青かった日
僕は『 中 原 中 也 』に出会った
太陽のように明るい橙黄色の髪
海のように透き通った瞳
そして、美しいあの異能
蝶のようで蝶のような儚さは持ち合わせておらず
鳥のようで鳥のように自由では無い
何も持ち合わせていない、悲しき異能
いつの間にか目で追っている、美しい異能
僕はきっとあの時から心を奪われていたのだろう
あの非現実のような、美しいものを見せられて、心を奪われないものはいるのだろうか
異能が美しいだけでは無い、中也自身も綺麗だ
中也は人を惹きつける魅力がある
誰よりも人から愛され、愛す、そんな魅力
感情豊かで、顔に出やすい、人間はそういうのが面白く感じ、楽しく感じ、嬉しいのだ
誰よりも人間らしい中也にぴったりな才能だ
その才能を持った中也が僕の犬であり、僕の相棒だったのは、何よりも誇らしく
何よりも苦しかった
中也の近くに入ればいるほど、話せば話すほど
君のその綺麗さを汚してしまうのではないかと怖くなる
君の近くにいると、どうしても錯覚する
自分は人間と話していい、人間なのだと
そんなことは無いのに
僕は人間失格者、完全に人間では無くなったのだ
そんな思わせぶりをさせてくる中也が大嫌いだった
大嫌いなはずだったんだ
いつの間にか、君を離したくたいと
僕のものであって欲しい、いや僕のものでなくていいから、そばにいて欲しい
僕を光で照らしてて欲しい
そう、思ってしまったんだ
「 ん…. 」
目を開けて一番最初に飛び込む光景はあの血溜まりの光景ではなく
どこまでも無機質で月明かりにほのかに照らされた天井だった
よく知っている天井、ポートマフィアの医務室だ
何回ここに寝たことか、数えたくもない
腕には点滴がさされ、右にある機会が虚しい機械音を鳴らし、僕が生きているということを証明してみせた
あぁ、鬱陶しい、そんなに主張してこなくても僕が生きてることは僕が誰よりも分かっているのに
重く怠い自分の身体を起こし、壁にかけてあるカレンダーを見る
あの任務から一、二週間程度だろうか、かなり長い時間眠っていたようだ
「 死ねなかったか 」
息を吐き出すように言葉を発する
何回死を望んだだろうか、何回死にかけただろうか、何回痛い思いをしただろうか
もう疲れた、こんなストレスの中で生きるのはもう耐えられそうにない
「 疲れた、君を想うのはもう疲れたよ 」
点滴を引き抜き、寝台から出る
寝台から立ち上がり、医務室を出ようと扉を開けた時、ある景色が広がっていた
闇夜に居ながらも、月光に照らされ、外を眺めている少年
誰よりもその景色に溶け込み、誰よりも異様な雰囲気を放つ少年
あぁ、僕も運がない、今は一番君に会いたくない
のに
「 中也… 」
中也は僕の独り言のような言葉に反応を示すようにこちらを振り向く
『 だ、ざい…??? 』
あぁ、なんて間抜けな顔なのだろう
『 太宰!! 』
僕を見るなりすぐに走ってきた
全く、ほんと待てが出来ないな僕の犬は
『 太宰!!体調は!!お前全然起きなかったんだぞ!! 』
「 あぁ、知ってる 」
『 本当に良かった、今度こそ死んじまったのかと…手前が俺が殺すんだからな 』
そこはブレないのが中也らしい
愛おしい、目の前のものに突っかかるしか脳がない中也が何よりも
愛おしい、はずなんだ
でも、でも
今君が僕の目の前にいるのが嫌で嫌で仕方がない
好きなのに、大嫌いだ
君のその目が、髪色が、全てが今は大嫌いだ
生きてる僕を祝福する君が嫌いだ
周りと同じように、生きていることを肯定してくる中也が嫌いだ
君が僕が死ぬことを望んでいないことなんて、すぐにわかった
分かっていくのが、死ぬほど嫌だった
君だけは、僕が死ぬことを望んだ、そうだろう?
僕は君に嫌われたから死ぬ、君が唯一くれた僕が死んでいい理由だ
なのになんで、そんな僕が生きていることを喜ぶ
君だけだったのに、中也だけだったのに!
『 でも、生きててよかったぜ! 』
あ、あぁ、なんで、なんでなんで!
君がその言葉を言うんだ
なんでなんでなんで!
『 ? どうしたよ太宰 』
うるさい、うるさいうるさいうるさい!
「 うるさい!! 」
廊下に僕の声が響く
『 …太宰? 』
『 や、やっぱり体調悪いのか!なら部屋に戻ろうぜ! 』
不安で焦っているように見える中也
目の前にいる中也が、気持ち悪くて気持ち悪くて、仕方ない
僕はその場から離れようとした
『 お、おい!待ってよ! 』
中也が僕の腕を掴む
あぁ、あぁ!!なんで君は分からないんだ!
「 こっちに来ないで!! 」
それは完璧な拒絶、僕の無駄に響く声が廊下にこだまする
「 一体君はなんなんだ!! 」
「 なんで僕のそばに居る!なんでそんな目を僕に向ける! 」
「 君は僕が大嫌いで、憎らしいんだろう! 」
「 なのになんで!そんな、暖かい目を僕に向けるの… 」
「 君は僕が死ぬことを心から望んでいればいい! 」
「 なんなら君が殺せ!僕のこの無様に動き続ける心臓を! 」
「 君は僕の犬だろう?できるだろう!! 」
まるで爆発のようだった、止まらなかった
とても僕が最低で自分勝手なのは分かってる
理不尽そのものだ
分かっているんだ、でも止められない
君に嫌われたくない、絶望されたくない
でも、君を汚すのが、この手で殺すのがなによりも恐ろしい
繊細で今にも壊れてしまいそうなその君の光に、これ以上ヒビを入れたくないんだ
「 君になんかに、僕の痛みが分かってたまるものか! 」
「 生きているだけで、地獄のような苦しみが続くこの生涯が! 」
「 理解し続け、理解されない僕の気持ちが! 」
「 どれだけ、苦しい、のか… 」
あぁ、人はこのような感情な時どのような反応をするのだろうか
泣くのだろうか
泣き方の練習をサボらなければよかった
どう、泣けばいいのか忘れてしまった
ただ、顔を歪ませることしかできない
あぁ、今中也はどんな顔をしているのだろうか
僕は怖気付いて、中也の顔が見れないでいた
その時、中也の声が上から聞こえてくる
『 ざ…ん…ね… 』
「 ちゅ…うや…? 」
廊下に鋭く響く声
上を向き、目に入った中也は
すごく怒った顔をしていた
『 俺が!望んでお前の横にいたのかと思ってんのかよ! 』
『 手前が俺の居場所を奪って!勝手に作っただけだろ! 』
『 俺の気持ちも知らずに手前が俺を語るんじゃねぇよ! 』
『 俺なんかにお前の痛みがわかんねぇだと! 』
『 あぁ!わかんねぇ、わかんねぇよ!! 』
『 手前は全然自分のこと語らねぇし、嘘しか言わねぇ、そんなやつの事なんて分かるかよ! 』
酷く感情が、怒りが伝わってきた
今までにないほど拒絶的で、僕の言葉が入る隙がないほど、言葉が詰められていた
喉から、声が出ない
今謝りたい、ごめんなさいと
僕が間違っていた、と
その一言を言えばいいだけ、いいだけなんだ
でも、言葉が喉をつっかえて出てこない
頭の中で否定している
僕は何も悪くないと責任転換する僕がいる
あぁ、なんて醜悪なプライドなのだろう
『 あぁ、手前がそう言うならこっちも言ってやるよ! 』
『 手前に俺の辛さが分かるかよ!! 』
『 自分が人間かも分からず、生きていかなきゃいけねぇ俺の辛さが!! 』
『 手前は人間として生まれたんだろうが! 』
『 人間に生まれたくせに不幸ぶってるお前には到底俺の辛さがわかんねぇだろうよ!! 』
『 俺がどれだけ気を使ってやったか手前は気づいてねぇかもしれねぇけどよ 』
『 俺の優しさに何処までもつけやがるんじゃねぇよ、この勘違い野郎!! 』
『 俺はそんな手前を愛せるほど心が広くねぇんだよ!! 』
『 そんな手前が大嫌いだ!! 』
『 この世の何事よりも大嫌いだよ!』
あぁ、なんて声をかけるのが正解なのだろう
どう、謝ればいいのだろう
いや、もう謝っても無駄かもしれない
僕は何処までも自分勝手で何も分かっていないのだから
「 ごめん 」
この一言を言うので、精一杯だった
ただひたすらに申し訳なくて、苦しくて
死にたくて
僕はその場から逃げ出した
また、逃げ出したんだ
あぁ
言ってしまった、ついに言ってしまった
太宰に、言うつもりはなかったのに
あれは紛れなく、俺、中原中也の意思だ
心の奥底で思っていたことだ
でも、言うつもりなんてなかった
あいつを傷つけたいわけじゃなかった
でも、何か太宰の言う事に腹が立って
全部言ってしまった
思ってることはそれだけじゃない、それだけじゃないんだ
もっと太宰のいい所も、好きな所も
もっと知ってるんだ
言いたいことも沢山あるんだ
でも、もう遅い
今更、あんな酷い言葉を訂正なんて出来ない
太宰のか細い、今までにないほど弱々しい声が聞こえる
「 ごめん 」
ただその一言を残して、走り去ろうと走り出す太宰
俺はその背中を見つめることしか出来なかった
手を伸ばせば簡単に届く距離にいたのに
体ピクリとも動かなかった
あぁ、俺はなんてことをしてしまったんだ
太宰にあんな顔させたくなかった
俺は何処まで最低なのだろうか
そんな独り言のように消えていく反省も後悔もするだけ無駄なのに
今ただ、逃げたい
俺から遠ざかっていく太宰を追いかけたかった
でも、足が動かなくて
俺は悪くないと言っている俺がいて
何処までも最低で
俺がここに突っ立ってる理由なんてもう何処にもないのに
ここに突っ立ってることしか出来ない自分に腹が立つ
腹が立つとか、嫌いだとか、太宰向けるために持っている言葉じゃない
本当に向けるべきは俺だ
今まで太宰から逃げてきたくせに、自分を正当化する俺に向けられるべき言葉だ
あいつに向けられるべき言葉じゃない
嫌いだとか、考えてることが分からねぇとか
思ってることはこれだけじゃない
『 これだけじゃねぇんだ… 』
星がキラキラ飛び交っている空
その光が反射し、またも幻想的な光を放つ海
横浜の海だ
「 …冷たいなぁ 」
夜の海は冷たい
その冷たさが心地よくて、全てを受け止めてくれそうでとても心の内の荒波が収まっていくような気がした
あぁ、この穏やかな波に体を身を任せられればどれだけ幸せだろう
死ねれば、どれだけ、しあわせなのだろう
気づけば僕の頬を生暖かいものが流れていた
あぁ、そうだ、こうやって泣くんだ
やっと思い出した、今更思い出しても遅いのにな
「 そろそろ、さようならを…しな、きゃだよね 」
そして、僕は横浜の海に体を任せた
今思えば、僕の生涯、どうしようも無いものだった
恥なんて言葉で取り繕えないほど、馬鹿げたものだった
下手くそな脚本家が書いたような、そんな生涯だった
悲劇だったのかも、喜劇だったのかも分からない
でも、でも
本当に一つだけ、たった一つだけ、宝石のように価値あるものがあった
中也、君だ
君に出逢えた、僕はただそれだけでしあわせだった
僕の生涯における、運は全てあそこに使ってしまったといえるほど
君の綺麗な髪が、瞳が、声が、性格が、全てが好きだった
僕と中也は悪い意味で程よく対比で、同じだったのだろうだったのだろう
人間性に嫌われ、人間に希望を抱くことが出来なかった人間失格者
人間性に好かれ、人間に希望を抱くことが出来たナニカ
君と同じところがあるなんて、吐き気がしてくると笑いたくなる
あぁ、でも、この感情は君のせいだ
少しでも求められて嬉しいと
生きてみたいと、思ってしまった
光を僕は知ってしまった
君の髪に触れたい
君の瞳に僕を映してほしい
君の声を聞きたい
君に名前を呼んでもらいたい
君と一緒に生きていきたい
今更遅いのに、苦しいなぁ…
痛いな、辛いな、一緒にいたいな
おかしいな、こんなに説明が出来ない
一般論に従い、この感情を説明するのならば
心が痛いと、人間は言うだろう
笑ってしまうほどおかしい
だって
心なんて臓器無いんだから、痛みなんて感じるわけがないんだもの
えー、皆さん
誠にお久しぶりです…😇😇
あのですね、いや、まず謝罪ですね
ほんっっっっとうに申し訳ございませんでした!!!
いやまじ放置しすぎましたごめんなさい!!!
中々ネタが舞い降りてこず、試行錯誤していたらいつの間にかこんなに期間が空いておりました…😇😇
放置めちゃしてたくせに、タイトルかけたりやら、サムネ変えたりやら、書き方変えたりやら、本当に申し訳ない…😇😇
謝罪してもしきれないぐらいです😇
すみません、結構頑張って書いたのでハート指定させてください…😇😇
♡ 1000
💬 1
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝
まぁじですみません…😇😇
では、バイ乙ー!!🙌
皆さん体調にはお気をつけてください!!🙌
コメント
26件
窒 素 様 ✨ 相 変 わ ら ず 神 過 ぎ ま す よ❕❔
もう好きすぎて爆発案件(?) 一気見しました!!文才ありすぎじゃないですか!? 書き方とか話とか全部好きです!! 語彙力ください…うああああ 病みって最高love神 窒素様も神
大好きなものが増えました… ありがとうございます(_ _)