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続く…かな…?
都内某所。
藤澤涼架は今、ものすごく悩んでいる……
「結構重要な選択だな…」
そうボソリと呟きながら考える。
何を悩んでいるかって?
「焼肉弁当か…中華弁当か…」
そう、お昼のお弁当を何にするか。
そんな事?って感じだと思うけど俺にはこの選択が結構重要。その日のモチベが変わる。
結局どれ選んでも美味しいんだけどね。
「どうしよう…んーー」
かれこれ10分くらい悩んでいる。
そんな時に聞き慣れた声が聞こえてきた。
「おはようございまーす」
メンバーの若井だ。
俺はいつもメイクの関係で最初に入ることが多い。
後からの若井がちょうど現場に着いた。
「涼ちゃんおはよー何してんの?」
ボーッと突っ立ってるように見えたのだろう。
「おはよう。えっとね、お弁当決まらなくて…」
自分でも幼稚な悩みだと思う。
ちょっと恥ずかしさもありつつもメンバーには遠慮せずに話す。
「今日は何ー?おっ焼肉ある!!え、中華も美味そう!!」
キラキラした子犬みたいな目で嬉しそうにお弁当を見つめている。
可愛いね〜なんて思ったり。
「若井どっちがいい?元貴もどっちがいいかな…」
自分じゃ決められないから2人が選ばない方を選ぼうかな…。
「んー、俺焼肉!元貴はどっちでもいいって言いそう」
やっぱり若井は肉を選ぶと思った。
なんて思いながら若井を見ていると
「涼ちゃん、中華ね」
なぜか若井に決められた。
いや、全然いいんだけど。
「分かったー決めてくれてありがと」
このまま何十分も悩むところだったから正直助かった。
お昼、楽しみだなぁ…仕事頑張ろ。
「ふぃー休憩!一旦休憩だー!ごはーん!」
元貴が肩を回しながら部屋に向かう。
ちゃんと休めてるんだろうか。
ご飯も食べてるのか。この人は色々心配になる。まぁ人の事言えないか。
「焼肉ー!!有名なところのだったからめーーっちゃ楽しみーー」
若井がすごく嬉しそうに続く。
本当に犬みたいだな…。しっぽが見える。
3人で部屋に入り、各自お弁当を取る。
「よーーし食べよーーいただきまーす!うーんまそ〜!」
元貴は中華にしたみたい。
イタリアンは…なかなかお弁当じゃ難しいもんね。
「いただきます」
「いただきまーす」
俺と若井も続いてお弁当を食べようと蓋を取るっていただきますをする。
「涼ちゃん」
さぁ食べようと思ったら若井に呼ばれる。
俺はきょとんとしながら
「なにー?」と聞き返す。
「半分こしよ」
………ん?半分こ?
「えっ…?」
俺は思わず心からの声が出てしまった。
元貴もガン見してる。
「涼ちゃんどっちも食べたいでしょ?俺も麻婆豆腐食べたい。だから、半分こ。ね!」
え…?え???
若井が俺の中華って言ったのってこういう事?
「え、若井がさっき別の選んだのって俺のため?」
まさか…ね?と思いながら若井に聞いてみた。
「そだよ。どっちも食べたいかなって思ったから俺が焼肉、涼ちゃんが中華」
そう整った顔で平然と答える。
え、ええ……?なんで…?
「え、あ、ありがたいけど…なんで…?」
本当になんで?の気持ちでいっぱい。
俺30過ぎてるし、別にそんな我儘言わないし…。どれ選んでもいいし…。
あと元貴がなぜかニヤニヤしている。
すると若井が俺の方に体を向けて言った。
「美味しいものは全部涼ちゃんとシェアしたい」
な、なにその告白とは言えないけど告白みたいなセリフ…。
「おい!俺は!?俺も仲間入れろや」
元貴が完全に仲間外れにされてちょっと怒っている。
でもなんか嬉しそうなのは何?
「いや元貴決まったものしか食べないじゃん」
若井が即答する。
まぁいつも同じの食べてるイメージはあるけど。
「けーーー!!このバカップルがっ! 」
元貴が強めに言う。
いやそこじゃないし、カップルじゃないし。
「涼ちゃんが俺の彼女かぁ〜いいね。嬉しい」
何を言っているんだこの人も。
もう早く食べないと冷めちゃうよ。
「お肉固くなっちゃうよ若井」
本当に何言ってんだと思って早く食べよと若井に催促する。
「うん、食べる。で、涼ちゃん俺と付き合う気、ない? 」
うん、麻婆豆腐美味し……
え!?!?
「んぐっ」
突然の変化球に思わずご飯が詰まりそうになる。
当の本人は全くいつもと変わらない。
そして元貴はめちゃくちゃニヤけてる。
「ごめん笑。涼ちゃんお茶。」
若井がふふっと笑いながらお茶を取ってくれた。
いや貴方のせいなのよ。
「ん、え?なに?ドッキリでも撮ってるの?」
俺はお茶を飲んで今までにないノリに戸惑う。
「ドッキリでこんなこと言わないでしょ」
またしてもケロッといつもの若井が答える。
「いいねぇ。青春だぁ」
元貴も食べながら最上級にニヤけてる。
「待ってほんとに冗談はやめてよ」
こんなの本気にできるかって…。
馬鹿にしてるならちょっと怒るよ。
「冗談じゃないよ。本気。俺のことを意識して欲しいの。」
完全に俺の方に体も顔も向けて嘘では無い目で見つめられる。
若井は嘘をつくのが下手だ。
もう一気に分からなくなる。
俺、だって男だよ。若井も。
今の時代別に同性同士もあるけど。
俺自身が、というのは考えたこと無かった。
どうしたらいいんだろうか。