「パートナーに選ぶのは」
家に戻り、書斎のドアを開ける頃には、体が自分のものと思えないほど重かった。
デスクに浅く腰をかけ、そこに置いた指輪を見るともなしに眺める。
千夏(ちなつ)にこれを渡して、パートナーになってと伝えれば、レンアイゲームは終わる。
でも……そういう形でゲームを終わらせて、あいつは笑顔になるんだろうか。
千夏ならきっと、 麻奈美(まなみ)や 麻衣子(まいこ)のことを気にするだろうし、麻奈美たちにも不満が残るだろう。
ゲームにしこりを残して、千夏が本心から笑ってくれるとは思えない。
それなら、指輪を渡す前にやらないといけないのは―――。
思い至った結論に小さな息をつくと、千夏に電話をかけた。
けれど繋がることはなく、ほっとしたような落胆したような気持ちでメールに切り替える。
さっきは悪かった。 レンアイゲームを終わらせるから、待っていて*********
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