「傑!これからは俺がお前を守るから、いつでも呼べよ」
「、!うん、ありがとう」
いつかした、二人だけの約束
まだこの時は、あんな事になるなんて思いもしなかったな
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「、んぅ、」
けたたましいアラーム音で目が覚め、カーテンの隙間から光が漏れていた
「朝、、仕事行かなきゃ、」
私は重い身体を起こすと、洗顔をし
スーツに袖を通し、家を出た
にしても、随分懐かしい夢を見たものだ
夏油傑、彼は私の幼馴染だ
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「やーい!この嘘つきヤロー!どうせお化けが見えるなんて嘘なんだろ!!」
「、、、」
小学校一年生の頃、とあるいじめっ子グループから傑を助けた事がきっかけだ
私には理解出来なかったが、どうやら傑には私達には見えない”何か”が見えるらしい
「、おい。お前らやめろよ」
私は傑を背に、いじめっ子に立ち向かった
「はぁ?邪魔すんなよおとこおんな!」
「、俺の事は何とでも言え。けど、コイツの事を悪く言うなら、許さない」
「うるせぇ!いいからどけよ!」
「うっ!!」
そこから、いじめっ子と取っ組み合いになり
保護者も呼ばれる大騒動にまで発展した
「チッ、何なんだよ、母さんもアイツも、」
私は保護者との話し合いの時間、暇な為
近くの公園で暇を潰していた
すると、
「ね、ねぇ」
「?」
隣から声が聞こえ、振り向くとそこには傑がいた
「た、助けてくれてありがとう」
「、別に。俺、あーゆうのが気に入らないだけで、お前の為にやった訳じゃない」
私がそうぶっきらぼうに答えると、傑が私の隣に腰掛けた
「僕、こんな感じだからさ、
誰も助けてくれなくて、君が初めてだったんだ」
「だから、その、友達になって欲しいなって、」
「、悪いけど俺、今友達募集してないんだよね」
私は立ち上がり、傑の真正面に行き、視線を合わせる為にしゃがみ込んだ
「友達じゃなくて、親友なら空いてるけど?」
「!うん、親友が良い!」
傑は嬉しそうに笑い、私も釣られて微笑みを浮かべ、
あの約束を交わした
だが、中学へ上がると自然に
傑とは疎遠になって行った
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「、、、」
思い出に浸っていると、いつの間にか会社に着いていた
「、はぁ、行くか、」
私は今日も上司に怒られる覚悟をし、会社中へと入って行った
イメージ画
夢主(鈴木 冷夏)
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