テラーノベル
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付き合ってるloclです
⚠️
同棲
雰囲気で読んでください
ご本人様には一切関係ありません‼️‼️
「海に、行こう」
8月の終わり。
とても重大な宣言をするかのように、clcsが仁王立ちでそう提案してきた。
海かぁ。別に良いねんけど、
「お前人多いとこ好きちゃうやろ」
終わりかけとはいえ、まだ8月。
夏休みやし、子供も多そう。どうせ途中から「あつい、てか疲れたー」って言われるに決まっとる。
「いや、なんか穴場があるらしいんだよね」
ば、とスマホを突きつけられた。観光地紹介のサイトらしい。近すぎてあんま見えへんけど。
「……ふぅん」
「夕焼け綺麗らしいよ」
こんなに前のめりなん珍しいな。
俺も行きたくないわけやないし、まぁ行くか。
「まぁそんなに言うなら行こか」
「やった、じゃあまずレンタカー借りないと」
「電車にしよ」
「えー」
「お前には運転させへんから。で、俺は運転めんどいから」
「いや僕ちょっと上手くなったんだよね、マ○カーで練習したし」
「運転の練習に1番適してへんやろそれ」
予定が決まってからの動きは早い。
ものの十数分で家を出て駅に向かう。
「あっっっついんだけど」
ホームで電車を待つこと数分、clcsがもう疲れ切った顔で盛大にため息をついた。やっぱりな。
「行きたい言うたのお前やからな」
「にしたって暑すぎ、なんなの」
「文句言うなや。電車涼しいしそれまで我慢しろ」
この会話、どっちかっていうと親子やん。clcsお前5歳児か。
脳内でツッコんでいると、電車が参ります、というアナウンスが流れてきた。
「空いてるかな」
「どうやろなぁ」
「座りたいよね」
やっぱ子供や。え、これ座れんかったら機嫌悪くなるんかな。
「お、空いてる」
「ラッキー」
よかったー。グチグチclcsは回避した。
「海久しぶり」
「わざわざ行かんもんな」
「ねー」
「あいつらとも行きたいよな。海」
「そうだね」
電車は快調に駅を飛ばしつつ、少しずつ窓から見える景色が変わっていく。
「でも泳げる奴krhくらいしかいなくない?」
「せやなー、kuチャンネルはもうよぼよぼやしな」
「mrtnも絶対泳げないよね」
「grgnはどうやろな、」
「いつのまにか流されてそう」
「笑、ありえる」
なんて話をしていると、いつの間にか潮の香りが窓から入ってきた。
ぱ、と外の景色を見ると、建物たちに隠れて遠くに海が見える。
「海だねぇ」
「海やなぁ」
全く中身のない会話。こいつ以外とはせぇへんやろな。
電車が目的地に着く。
改札を抜けて、スマホでマップを確認しながら数分歩く。clcsは暑い暑いとうるさい。
「clちゃんちょっと黙れる?」
「あ、コンビニある。ちょっと涼んで行こうよ」
「……せやな、」
こいつ強くなったな。
「なんか飲み物買ってくか」
「そうだね、ラムネとかないかな」
「そういうんはコンビニにはなさそうやけどね」
「そうだよねぇ…あ、あった」
「まじか」
海の近くやからかな。
なんて考えていると、clcsは当然のように2つのラムネを手に取ってレジに向かっていった。
clcsはお会計の後、「出たくない…」とぶつぶつ言いつつ、俺がドアの方へ行くと小走りで着いてきた。
「clちゃんが行きたがったんやから我慢せぇや」
「そーだけどさぁ、暑いんだもん」
「海辺も別に暑いで?」
「うー………海だからまだまし」
「なんやそれ」
確かに夕方にしてはかなり暑いが、俺まで暑いなんて言い出すわけにはいかない。言ってもどうにもならんもん。
「…というかほんまに人おらんのな」
「ね。誰ともすれ違わないとは思ってなかった」
道の向こうから潮の香りが漂ってきた。
にも関わらず、誰ともすれ違わんのは……ちょっと、ホラー味があるな。
「まぁ人少ないのはいいことだし」
「せやな」
「僕たちどっちも顔出してるからバレるかもだしね」
「…そこまで有名ちゃうやろ、たぶん」
こいつアイドルみたいな自認になっとるな、危ない、矯正せぇへんとな。
「lorはワンチャンばれるかもしれないよ?」
「せやったら嬉しいけどなぁ」
なんとなく話すこともなく、そこから数分歩いていく。
clcsはあんま自分から話すタイプやないし、俺も話すことなければ別に話さんし。
だからclcsと2人だとたまに無言の時間になるんやけど、それすら心地いい。
「お、ついた」
「clcsが来たいって言っとったのにリアクション薄くない?」
「薄くないよ」
「薄いやろ」
海岸に着いた。
流石に駆け出したりとか、そんな子供みたいなことはしないけど。
clcsの方をちら、と見ると、瞳が微かにキラキラしていた。
……来てよかったな。
「近く行こうよ、」
「ん」
ぐい、と手を引かれた。
近くまで来ると、波の音は意外と大きい。
「おぉー」
「つめた」
しゃがみ込んで、手を海に入れてみる。
去年来てへんから、めちゃくちゃ久しぶりで、思ってたより水が冷たい。
「まぁ海だからね」
clcsは靴を脱いで、足先だけ少し波に濡らした。
「着替えあるん」
「靴下は替えのやつあるよ」
「ならええけど」
kuチャンネルがおったら、「親かよ」とか言われそうやな。でもこいつポンコツやもん、仕方ない。
「うわ、意外と波くる」
「ふぅん」
「lorも入ろーよ」
「えぇ、俺替え持ってきてへんもん」
「lorのもあるよ」
「すごいな」
やる気がすごいわ。まぁ付き合うかぁ。
「おー、ほんまや」
「でしょ」
clcsはおずおずと俺の手に触れた。
「……繋いでないと、怖くない?」
こて、と首を傾げた。
こいつ自分の可愛さわかっとんのかな。無自覚やったら叱っとかんとな。
「せやな」
少しだけ強く握り返すと、clcsは嬉しそうに目を伏せた。
それから、ゆっくりと歩き出す。少しずつ、足元が海に侵食されていく。
「海って、」
いつもよりしっとりしたトーン。
足首が完全に水に浸かったところで、clcsは立ち止まった。ズボンの裾が少しだけ濡れている。
手を繋いでいる俺も、同時に立ち止まる。
「すごい大きいじゃん」
「せやな?」
「途方もないじゃん」
真剣な声音で、至極当たり前のことを言われて、少し頭が混乱する。
海って大きいじゃん。って、小学生の日記みたいな語彙やな。
「昔友達と海に来たとき、もちろん遊んだのは楽しかったんだけど……それより、怖いなって思ってたの」
ぱしゃ、とclcsが足で波を蹴った。
「僕たちってすごく小さくて、どうでもいい存在なんだって」
「……まぁ、海と比べればな」
話の終着点が見えないから、無難な返ししかできん。
きっとすぱっと結論づけるような話でもないんやろうな、
「だから、lorと来てみたいなーって」
「……なんで?」
理論がわからんくて、普通に聞き返してしまった。
「…なんでだろ、なんか……lorならそのイメージ覆してくれるかな、みたいな」
clcsは水平線を見つめている。
……やっぱわからんわ。
「んん、上手く言えてないかな、」
「言えてへんなぁ」
「上手く言えないな、むずい」
clcsは俺の方を見て、困り眉で笑った。
「誰もいない海でさ、僕たち2人でも、lorがいれば大丈夫だって思ってて」
clcsは、もう一度水平線の方へ視線を戻した。
「それで今日来てみて、ほんとに大丈夫だったんだよね。怖くなかった」
「……ふーん」
「この先もlorがいれば何があっても大丈夫なんだろうな、」
clcsは独り言のようにそう言って、それで口を閉ざした。
……なんか、スケールでかい話やったな。
なんて、浅い感想しか出てこんくて、俺も何も言えなくて。そもそも海が怖い、って感覚も、俺にはない感覚やしなぁ。
「あ、」
clcsが俺の方を向いた。
「夕日、綺麗だよ」
「…ほんまや」
さっきまであんなに明るかったのに、気づいたらもう日が暮れかけている。
clcsの方を見ると、夕焼けに照らされた横顔がやけに綺麗で。
夕日よりお前の方が、なんてベタなセリフが頭に浮かんだ。
「そろそろ帰る?」
切り替えがはやい。さっきまでのしんまりしたムードがなかったかのように、clcsはくい、と俺の手を引いた。
「せやなぁ、……」
「……なに?」
なかなか歩き出さん俺を不思議に思ったのか、clcsは訝しげに眉を顰めた。
「もうちょいいたいな、」
「……lorってそんな海好きだっけ」
「別に」
ちゃぷ、と水を蹴ってみる。
「でも、お前の言ってたこと、なんかわかった気がするわ」
目の前には途轍もなく大きな海が広がっていて、他の人は誰もいなくて。
こんな非日常でも、clcsと一緒だから、俺はいつも通りでいられた、と思う。
clcsとはちょっと違うけど、思ってることは同じなんやろな。
隣にこいつがいれば、何があっても大丈夫で、何をしたって楽しい、って。
「……なるほど?」
「ありがとな、誘ってくれて。なんか新発見した気がするわ」
「うん」
あんまわかってなさそうな相槌。
「ほな帰るか」
「帰るかー」
2人で振り向いて、海岸へ向かう。
二足の靴が仲良く並んで俺らを待ってるみたいだ。
「来年も来たいな」
「ね」
「今度はあいつらも誘う?」
「楽しそうだけど2人で来たい」
「……あいつらとも来て、2人でも来るか」
「え、2回?贅沢だね」
「ええやろ」
「うん、楽しみ」
ほんまに楽しそうな笑顔。
夕日はほとんど沈んでいるけれど、その笑顔は真夏の太陽よりも眩しかった。
読んでくださってありがとうございました!!🫶🏻
書き始めたときは8月だったんで、波打ち際でキャッキャウフフしてる2人を書こう!って思ってたんですけど、書いてる途中で秋になってしまい……ちょっとエモい感じにしよ😉とか思って出来たのが、これです。
なんかよくわかんない物語になっちゃったけど、まぁ2人は唯一無二ってことで。
また次の作品でお会いしましょう👋🏻
コメント
6件
最高すぎますっ、!! 私もこんな恋がしたい、っ!!笑
神すぎる、😭✨ ほんっっっっっまに好きです、😭✨マジノガチデ!!!!
マジでエモい…🥹💗 本当に、久々にエモい話を見させていただきました…! やばい、感動しすぎて語彙力皆無です… 本当に、本当にありがとうございます!素敵な作品に出会えて良かったです!!❤️🔥