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私、太宰治は今________
非常に焦っている。
遡ること数時間前…
「太宰さ〜ん、見てください!✨」
と、弾んだ声で話しているのは
中島敦。此処、武装探偵社の新入社員の1人だ。
『敦くん、どうしたんだい?』
楽しそうな彼の表情を見て、一体どうしたのか疑問に思った。
すると敦くんは変わらず楽しそうに話し始める。
「実は〜、与謝野さんからある薬を頂いたんです!」
じゃじゃーん、と効果音が付きそうな程自慢げに取り出した例の薬は、本当に”薬”なのか怪しいくらいに、えげつない見た目をしていた。
またあの人は何を企んでいるのだろうか。
まさか敦くんを実験台に…?
なんて少し、というかかなり不安に思っている。
仕方が無いのでその薬の正体を聞いてみることにした。
『その” 薬”というのは一体 どんな物なんだい?』
まぁ敦くんに聞いたところで、 本当にその効果があるのかはわからないが、一応、念の為だ。
すると敦くんはいきなりすごい勢いで私の元に走ってきた。なんだこいつ。
まぁ私の足で敦くんに勝てるわけが無いと確信しているし、とりあえず受け身だけは取った。
「それは、飲んでからのお楽しみです!」
敦くんはそう言った後、私に”例の薬”を無理矢理飲ませてきた。
『え、ちょ、敦く』
そんな私の抵抗は虚しく、瓶に入っていた薬は私の喉を通って行った。
「ふっふっふ、これは自殺が出来なくなる薬なんです!」
そう堂々と宣言する敦くんの背後に現れたのは、
「引っかかったね敦」
与謝野晶子、武装探偵社の治療役だった。
「それは”自殺が出来なくなる薬”じゃない、”愛され体質になる薬”だよ!」
『…え?』
いや、どっちにしろ私嫌なんだけど?