テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
――和香那は刑期を終えた。
扉が開き和香那が一歩外へ出ると
「……おい!彼女だぞ!」
その声に数名の男たちが
和香那の元へと駆け寄ってきた。
「本田さん!何か一言ください」
大企業の陥落を招いた告発
それと、同時にスクープされた女の悪行
それだけでも話題性は強かった。
そして、
何よりも人の関心を惹き付けたのは
上品な美を備えたその見た目だった。
――聖母の仮面を被った悪魔
和香那は今や狂信的なファンもいる
有名人だった。
和香那は、出所日が公開されていないにも関わらず連日多くの人間が、自分が姿を表す日をここで待ち構えていたことを知り
心の奥が、ゆっくりと満たされていくのを感じていた。
「あら、あなたは湯島さん」
鮮やかな笑みで一人の男を見据えると
その男もまた優越感に満たされた
彼は、しつこく何度も和香那との面会を希望した。
そのうち、一度は和香那にインタビューを行っていた。
「本田さん、ご自宅までお送りしますよ」
和香那は素直に車の助手席に乗り込み
その男と消えていった。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!