jkside
腕の中で呆気なく気を失った彼を支え治し、
そっと顎に手を添えて、くいっとこちらに向けた
1度視線さえ合わせられれば、僕はその人の名前、年齢、考えていること、くらいの情報は抜き取れる
僕より2歳年上。名前はジミン。
少々怖がらせてしまったみたいだったけれど、構わない、もう僕のものだ。
🙎♂️「あの、、そこ、、大丈夫ですか?」
夜道に座り込んでいたのを怪しく思ったのか、運悪く、通りかかった人に声をかけられてしまった
普段は見つからないよう慎重にやるのに、
やはり今日の僕は少し興奮している
ジミンさんの膝下と背中に腕を差し込んでそっと抱き上げ立ち上がり、声の方へ振り向いた
🐰「ええ、大丈夫ですよ、」
でも姿を見られてしまったからには逃がしては置けない
僕の腕の中で眠るジミンさんを見てその男性は顔色を変えた
🙎♂️「ほ、、ほんとうか?ぐったりしてるじゃないか」
🐰「はい、僕が攫っていこうと思いまして。少し眠ってもらいましたㅎ」
この人が生きて言葉を発することはもう無いから、正直に答え、にっこりと微笑む
🙎♂️「なっ、」
はあ、僕がこの美しい人に出会ってしまったばかりに、、
死ぬ必要のなかったこの優しい人を、〇さなければならなくなった、
申し訳ない気持ちを含みながら
後ずさりする男性と、すくうように目を合わせた
その刹那、カッと赤い光を灯す
🙎♂️「かはっ、、な、、おまえ、、、ぐっ」
抵抗のかいなく、ばたりと倒れる男性。
きっともう息絶えている
ジミンさんにはこの目の光は少ししか当てていないから、
彼だけは気を失うだけで済んでいるけれど
いつもだったら獲物を息絶えさせるために使うほど、この威力は強いのだ。
この男性も明日には心臓発作として処理されてしまうのだろう
少し眉を寄せて、心の中で謝ったあと、
相変わらずぐったりとしたジミンさんと共に、
赤い満月が誘う暗闇へと紛れた