jkside
家に着き、腕の中の彼をそっとベッドに降ろした
🐣「ン、、、、」
苦しげに呻いたジミンさんを落ち着かせるように優しく髪を撫でる
改めてその顔を見つめた
🐰「こんな綺麗な人が、、僕のパートナー、、」
手をそのまま移動させて、綺麗な白い首筋をそっと撫でると、
🐣「ンンッ、、」
ぴくりと動いたジミンさんが、小さく喘いだ
🐰「、、っ」
今にも噛みついて、その血を吸い上げてしまいたくなる
でも僕は仮にもヴァンパイア。
意識のない彼を襲うよりは、気がつくまで待ったほうが興奮することを知っていた
ヴァンパイアの噛む行為は、よく性的快感に例えられることがある
それは、僕らが、獲物である人を押し倒し、
彼らの性感帯である首筋に吸いつくことから、噛まれる直前、快感を感じる人が多いためだと言う
更には、血を吸い上げる時にも卑猥な声をあげる人がいる。
どこがそんな快感になっているのか、僕には全く理解が出来なかった。
でも、抵抗する人を押さえつけ、首筋から血を吸い上げた瞬間、とろんとした目をして力が抜けるのを見るのが、僕は大好きだった
ジミンさんはどんな反応をするんだろうか
それを想像すると不思議とゾクゾクと興奮が走る
薄いブランケットを彼の体にかけて、部屋を後にし、外から鍵を閉めた
jmside
🐣「ン、、、、」
目が覚めて、ぼんやりと周りを伺う
知らないベッドに寝かされていて、混乱する
そこはまるで映画の中のお城にあるような
寝室だった
シーツや装飾全てが白で統一された、天蓋つきのベッドで、周りをカーテンで囲われている
真っ白の空間で、そのカーテンだけが宝石のように美しい朱色だった
着ていた白いワイシャツは、息をしやすいように気遣われたのだろうか、
1番上のボタンが外されて首元が開いていた
その隔離された空間で、起き上がって座り、周りを見渡す
🐣「夢、、じゃなかった、、の?」
流れ込むように記憶が戻ってきた
目の中の赤い月、息苦しさ、妖狐な声、、、
身震いが起きた
それじゃあここは、、えと、、確かグクとかいう男の人の家?
恐る恐るカーテンをめくり、外に出たが、部屋には誰もいなかった
部屋は広く、棚の小物ひとつに至るまで全てが真っ白だった
やはりベッド周りのカーテンだけが赤く映えていて、血だまりのようにも見えてくる
赤と白しかない、しーんとしたこの空間に恐怖を覚え、息苦しくなった
🐣「ここから、、出して、、」
逃げるようにドアノブにすがりいた
🚪ガチャッガチャガチャッ
いくら引っ張っても押しても捻っても開かない
🐣「開いて、、、開いてくれ、、出して、、、おかしくなる、、泣」
ジミンは過呼吸に陥った
足が震えて体を支えられなくなり、ドアにもたれかかって座り込む
取り込まれてしまいそうな、目が痛くなるほどの白が怖くて目をつぶった
🐣「ハア、、ハァ、、くるし、、出して、、泣」
その時、
突然ガチャっと扉が外向きに開き、
支えが無くなった僕の体は部屋の外に倒れかかった
その体を誰かに抱きとめられる
🐰「っと、、苦しい思いさせてしまってごめんなさい、もう大丈夫ですよ」
あのグクの声だとわかったが、今は誰であるかに構ってる余裕はなく、彼にすがりついた
🐣「息、、、でき、、ない、、ゲホッ、、、カハッ、、
たす、、け、、て、、ハァ、、死んじゃう、、、」
🐰「呼吸が早すぎます、ゆっくり、、大丈夫ですから、」
トン、、トンとリズムを教えてくれるように背中を叩かれて、いつもの呼吸の仕方を取り戻した
🐣「ハァ、、ハァ、、ハァ」
グクの不思議と落ち着く香りに包まれて、危ないと分かっているのに身体を預けてしまう
大きな手にそっと促され、彼の胸にコテッと頭をもたせかけた瞬間、
🐣「ぇ、、、」
急に軽々と抱き上げられて部屋に戻されたかと思えば、再び赤いカーテンの中の空間に閉じ込められた。
今度は未だ正体のしれないグクと共に。
🐣「ここは、、だめ、、出して、、」
降ろされた瞬間、外へ逃れようとしたが、強い力で引き戻されて押し倒された
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