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別に何ということもない話。
小学校の時、体育の授業でグラウンドに出た。
全員で準備体操をしてる時、上体を反らす動作で空を見上げた。
校舎中央の時計台のその上に、セスナ機が浮かんでいた。
飛んでるというよりは、文字通り浮かんでいた。
ずいぶんゆっくり飛んでるけど…でもプロペラ機だからな。
さほど気にせず、再び体操に戻った。
…しばらくして、また上体を反らす動作で再び空を見上げた。
セスナ機はまだ浮いていた。さっきとまったく同じ位置に。
おいおい、いくらなんでもおかしいだろアレ?
よくよく観察すれば、セスナ機というよりは人工衛星のようにも見える。
でも人工衛星はさすがに肉眼じゃ見えないだろ、しかも真昼間に?
…いつの間にか準備体操が終わり、生徒たちは先生の前に整列していた。
僕も慌てて列に加わって…確認のため、もう一度だけ空を見上げた。
そこにはもう何もなかった。
一体アレは何だったのかと、今でも思い出すたび考え込む。
以上、紛れもない実話。