プロローグ
とある夏の物語。
ミーンミーンミンミーン
セミの鳴き声がうるさい。
耳に入って目障りだ。
[おい!なな兄おきろ!]
といいながら俺の背中に乗ってくるこいつは高校1年の双子の妹である。
[まったく、遅刻すっかんね!あたしゃ知らないよ!]
とか言いながら起こしてくれるツンデレ野郎でもある。
[はやいな]
[暑くて寝苦しかったんだよ!逆によく寝られんな!]
[俺今日はあまり寝てないな]
午前1時ぐらいに眠りについたのだ。
深い睡眠は訪れなかった。
[六時間ぐらいしか寝てない]
[そんだけ寝てまだ不満あるんけ!?はよせい!20分で支度しな!]
双子なのにこんなに似てないのはむしろ清々しくなる。
もうちょい可愛げあってもいいと思うんだが。
[てか、お前もパジャマの癖によく人の事いえんな。ラノベ展開だともう制服に着替えてるはずだろー?]
妹に存分に嘲笑してやった。
[な!なっ‥‥!い、今から着替えるどころやったんよ!]
顔を真っ赤にしながらドアを乱暴にしめる妹。
がさつだけどそういう所は可愛い。
[俺も制服に着替えるかー]
夏休みまであと数日。
どうせなら残りの学校生活楽しんでやる。
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