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「…ちょっと、長いよ」
「もっと」
僕の恋人は一度キスを始めるとなかなか離れてくれない。
「もっとって…」
「もっとはもっとだよ」
密着した状態から、僕をさらに抱き寄せる。
「…あぁ…好き…好き…」
彼は深く甘く求めてくる。
「ちょ…」
「…」
されるがまま、味のないのを味わう。
透明な水の味がする。
「だから…長いって…」
「…だって好きなんだもん…君だってこれ好きでしょ?」
「…」
…。恥ずかしいから図星は突かれたくない… けど。
…いまは溺れていたいかも。
「っ?!」
ぐいっと押さえ込む。
僕は形勢逆転して彼を求め始めた。
「…仕返し」
「…いいの…?」
「…」
無言で口づけをかわす。
負けてやらない。
「…!!」
彼の息遣いがリズムを変えた。
「ほら…そういうところあるんだから」
驚きと喜びが伝わってくる。
「うるさい」
…冷やかす口はキスでねじ伏せる。
「…職人気質、ほんと」
彼は呼吸と呼吸の間で嬉しげに呟く。
…そうおっしゃるならやめてやらない。
「…!急に…!!」
僕は彼の背を強く抱き寄せて角度を変えて貪った。
有無は言わせない。 君が欲しがったんだから。
…天然水みたいな味をひたすら味わう。
彼はたしか軟水派だったはずだ。
「…」
その後も言葉より口づけで彼を攻めまくった。
疲れ果てるまで。
…そんなこんなで本日キスにかけた時間は2時間19分だった。
…果たして記録更新なるか。
〈終〉