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夜の空気は静かで、どこか湿った風が吹いていた。
ミンスはいつものように視線を伏せたまま、少しだけ震えている。


そのくせ、セミの手をそっと握り返していた。



「……こんなとこで何してんの、ミンス」



セミの声は、どこか優しげだった。


からかうような響きは含んでいるが、突き放すような冷たさはない。



「……セミ、ヌナが……呼んだから」


「ふーん……言われた通りに来ちゃうんだ、ミンスって。素直だね?」



ミンスは俯いたまま、頷いた。


その頬はほんのり赤く、視線を少しだけセミへと向けた。



「……セミヌナ、さっき……助けてくれて……ありがとう……」


「別に。放っといたら、バカみたいに突っ立ってそうだったから」



言いながら、セミはミンスの前髪に触れた。


指先が少しだけ額にかかると、ミンスはビクリと肩を揺らす。



「……こ、こういうの……慣れてないから……」


「……ふふ、知ってるよ」



その一言のあと、セミはゆっくりと顔を近づけた。


ミンスの目が大きく見開かれる――だが、逃げない。


むしろ……待っている。



「……目、閉じて」



小さな囁きに、ミンスは言われた通りそっと瞼を閉じた。


そして────


静かなキスが、夜の空間に落ちた。


唇が重なり、呼吸が止まる。


数秒か、それとももっと長く続いたか、ミンスには分からなかった。


けれど、セミが唇を少しだけ離し、柔らかく舌先でミンスの唇をなぞったとたん、



「……っ、ん……セミヌナ……っ……!」



ミンスの肩が震え、思わず身体を引いてしまった。



「もう……! もう終わりっ! やだっ……っ……!」



真っ赤な顔でミンスは口元を手で覆い、必死に後ろを向いた。


セミは驚いたように目を瞬かせ────



「……え? なにそれ、もう終わりって……」


「あ、あの……キス……っ、……初めてで……」


「……!」



しばしの沈黙のあと────


セミの口元がふっと綻んだ。



「……っく……、ふふ……っ……! なにそれ、かわいすぎでしょ」



肩を震わせながら笑い出すセミ。



「うそ……、ミンス、ほんとに初めてだったの? こんなことでビビっちゃって……」


「だ、だって……こんな深いの……息が……どうしていいか……わからなくて……!」


「ふふ、そっか……ごめんごめん、ちょっと欲張っちゃったかも」



セミはミンスの背中にそっと手を当てて、後ろから抱きしめた。



「でもさ……そんなミンス、ほんっとかわいくて、もっと意地悪したくなっちゃうんだよね」



ミンスの背中がびくりと震える。



「だ、だめ……今日は、だめ……」


「はいはい。今日は、ね」



セミは笑いながら囁いた。



「でも、今度はもっと気持ちよくしてあげる。……ミンスの、ぜんぶ、教えてね」









翌日の夜。


空気は前日よりもひんやりとしていて、寝静まった空間に静かな吐息が混じっていた。


セミは、壁際に腰を下ろして脚を伸ばしていた。


目は閉じているが、完全に眠っているわけではない。


どこかぼんやりと、時間の流れに身を任せているような、そんな顔をしていた。


そこへ────



「……セミヌナ」



控えめな声とともに、小さな気配が隣に座る。


ミンスだった。



「……ん? なに?」



目を開けて、セミがミンスを見ると、その表情は少しだけ硬い。


だが、何かを決意したような眼差しがあった。



「……昨日のこと、謝りに来たんじゃない。今日は……」



ミンスは息を吸い込んでから、真っすぐにセミを見つめた。



「今日は……ヌナを気持ちよくさせたい、です」


「……っ……」



セミの目が、わずかに見開かれる。


その視線を受けたミンスの頬はうっすらと赤く染まっていたが、逃げようとはしない。



「昨日……すぐ終わりって言って……恥ずかしかったけど……でも、セミヌナが笑ってくれて、すごくうれしかった」


「……ミンス……」


「だから、今日は……俺から、します」



言葉を終えると同時に、ミンスはそっとセミの肩に手を添えた。


そして────


おずおずと、けれど確かな意志をもって、顔を近づける。



「……ミン……ス……」


ふいに塞がれた唇。


今度はミンスのほうから、迷いなくキスを仕掛けてきた。


昨日のような、控えめな触れ合いではない。


少しだけぎこちないが、唇を押し付け、舌を探るように差し出してくる。



「……っ、ふ……ミン、ス……っ……」



セミが息をこぼした瞬間、ミンスの手が首筋にまわり、ぐっと引き寄せられた。


そのまま唇を離さず、唾液がこぼれるほど深く、舌を絡ませて────



「んっ……ちゅ……ん、ぅ……ミン、ス……ちょ、ちょっと、上手すぎ……ない……?」


「……いっぱい、練習しました……頭の中で」



耳まで赤くなってるのに、必死に冷静を保とうとするミンス。


その顔が、セミにはたまらなく愛しく、そしてどこか悔しかった。



「……ん、ふ……っ、ちゅ……んぅ……」



キスがまた深まって、セミの身体がふるりと震えた瞬間────


ミンスの手が、そっとセミの腰へと滑ると────


そのまま、押し倒した。



「……え、ミン……ス……っ、うそ、嘘でしょ……?」


「ごめんなさい……今日は、止まれないかも……です」



セミの胸元に視線を落としながら、ミンスの手がシャツの裾をたどり始める。


ぎこちない手つきなのに、確実に“触れよう”としている。



「……もう……こんなの、反則……でしょ……」



セミは頬を染めながら、かすれた声で呟いた。



「……攻められるの、……嫌じゃないですか?」


「……っ、バカ。……嫌なわけ、ないじゃん」



耳まで真っ赤になりながら、セミはそっと目を閉じた。


その唇に、再び深いキスが落ちる。



「……ヌナ、、可愛すぎて……もう、ほんとにダメです」



ミンスの声は、いつもより熱を帯びていて、耳元に触れるたびセミの心臓が跳ねた。


押し倒されたままの体勢────ミンスの膝がセミの脚の間に割って入ってきて、肌に触れる距離がどんどん近づいていく。



「……ミンス……そこ、触ったら……っ」


シャツの裾からすべり込んできた指先が、セミの肌を撫でる。


柔らかな腹部をたどり、肋骨のあたりをくすぐるように動いたあと────


指先が、胸の下に届く。



「……ここ、触れてもいいですか……?」



そんな確認、聞かれたってもう遅い。


セミはすでに、ミンスのペースに巻き込まれて、息もまともに整わない。



「……や、優しすぎ……る……聞かないで、もう……」


「じゃあ……」



ミンスの手が、そっとセミのバストに触れた。



指先がじんわりと沈む感触に、ミンス自身が少し驚いたような息を漏らす。



「……やわらか……すごい……」



セミは目を閉じて、歯を食いしばる。



「バカ……声に出すな……っ」



だけど────



ミンスの手が優しく揉み、そして親指がそっと突起を撫でるたび、


「ぴくっ」とセミの腰が跳ねる。



「……ん、っ、ふ……あ……やだ、ミンス……っ、なんで……そんなに……っ」


「もっと気持ちよくさせたいって、思って……っ」



キスも、胸の愛撫も、ミンスはまるで初心者には思えないほど丁寧で繊細。


でもそれは、セミのためだけを想っているからこその集中で、


何より────


セミの反応に、ミンスがどんどん夢中になっているのがわかる。



「ここ、すごく……感じてますよね……? さっきから……いっぱい、震えてる……」


「や、だ……っ、ミンスが……見すぎだから……んんっ……!」



チュッ、チュウッ……ッ、ちゅっ……。


ミンスはいつのまにか、セミの胸元に顔を落としていた。


舌でゆっくり乳首を舐め、口に含み、吸う。



「……ちゅ、んっ……ちゅぅ……っ、ん……セミさん、ここ……すごい反応……」


「や、めっ……っ、あ……ぁ……そこ……っ、そんな吸ったら……ミンス……っ、んんっ!」



舌と唇が、左右交互にセミの乳首を責めていく。


吸って、転がして、舌先でぷにぷにと焦らすように突き、


ミンスの指先は同時に下腹部のあたりをなぞっている。



「……こっちも……濡れてる、かも……」



「や、だ……見るな……触るな……ぁっ……!」


「……見たいです。触れたいです。……セミさんの、もっと……」



ミンスが手を伸ばす。


セミの短パンのゴムをゆっくり下げ、指先が下着の中へ────



「ミンス、だめ、ほんとに……そこ、触れられたら……っ」


「ヌナの、ここ……もう熱い……すごく……」



ミンスの指が、柔らかくて濡れた秘部に触れる。


一瞬でセミの脚がピクンと跳ね、快感が喉の奥から漏れた。



「……っあ……! そ、こ……やっ……!」


「……いっぱい、気持ちよくさせてください。……セミさんの全部……ほしい……」



濡れた音が、ぴちゃ……と響く。


ミンスの指が奥へと進み、


セミの秘部を丁寧にかき混ぜるように動くたび、


ぴちゃぴちゃと濡れた音が室内に響いた。


セミは息も絶え絶えに、細い声を漏らしながら、シーツを握りしめる。



「ミンスっ……やぁ……っ、指……奥まで、っ……来てる……っ、んんっ!」


「セミヌナ……すごく気持ちよさそうで……かわいいです」



ミンスの手つきは少しずつ大胆になり、もう一方の手は胸を優しく揉みながら、


乳首を指先でころころと転がしていく。



「んっ、あ、やぁ……ミンスぅ……」



セミの目尻は潤み、口元は快感に震えて、


体は完全にミンスを受け入れる体勢になっていた。


ミンスも、自分の昂ぶりを抑えきれず、ジーンズの前を少し開いて、


密かに我慢の限界に近づいていた。


だが────その手を止めて、彼はそっとセミの髪を撫でる。



「……でも……」


「……え?」


「……今日は……ここまでに、しましょう。……ゴム、ないので……」



ふいに下腹部から遠ざかっていくミンスの手。


セミはぽかんとした表情でミンスを見上げる。



「……い、や……っ」



小さく、押し殺した声。


セミの瞳が、うるうると潤む。



「……や、だ……やっと、ここまで来たのに……」


「っ……ヌナ……?」



セミは唇を噛み、首を振った。



「ミンスが……責めてくれて、キスもいっぱいしてくれて……もう……したいって体も……全部、準備できてたのに……」


「っ……でも、ちゃんとしたいから。セミヌナのこと、大事にしたいから……」


「……わかってるけど……っ」



涙が、頬を伝った。



「そんな顔されたら……っ……」



ミンスの表情も苦しそうに歪む。


抱きしめる腕に力がこもり、セミをぎゅっと胸に引き寄せた。



「セミヌナ……泣かないで……」


「……泣いてない……バカ……」


「……責任取ります。ちゃんと……準備して、次は……絶対」



ミンスの腕の中で、セミは震える唇を噛みしめていた。


瞳は潤んで、声を出すたびに喉がぎゅっと詰まる。



「……ミンスが、そうやって……大事にしてくれるの、嬉しい……」


「嬉しいけど……私、いま……ミンスのこと、欲しくて……」



ミンスは息を呑んで、セミの顔を見つめる。



「……セミヌナ……」



セミは視線をそらしながら、ぽつりと零す。



「……して、って言ったら……ミンス、怒る?」


「怒りません……でも、ほんとに……?」



セミの頬がほんのり赤く染まる。


その唇が、微かに震えながら────でも確かに、言葉を紡いだ。



「……いいよ。……して……」



ミンスの目が見開かれ、そしてすぐに優しく細められる。



「……ありがとう……ほんとに、セミヌナが……欲しいです」



ミンスの唇がセミの額に触れ、ゆっくり、頬に落ちていき、


そして熱く求めるように唇を重ねる。



「ちゅ……ん、ぅ……ミンス……」


「……いっぱい、愛します。ヌナの全部……ちゃんと、俺のものにさせてください」



ベッドのシーツがしっとりと濡れる音、


肌が重なり、息が混ざり合う熱。


そして────


ミンスの身体が、セミの中へと、静かに、ゆっくりと入り込んでいった。



「……ん、あ……ミンス……っ、入って……くる……っ……」


「セミヌナ……っ、すごく、あたたかくて……柔らかくて……」



ぬるぬると絡みつく熱に、ふたりの呼吸は浅く、荒くなっていく。


奥まで届く感覚に、セミの目から再び涙がこぼれる────


けれど今度は、それは痛みでも、不安でもない。



「ミンス……好き、だよ……っ、こんなにされて……泣くくらい、幸せで……っ」


「俺も……好きです、セミヌナ……」



一つになるたび、確かめ合うようにキスをして、


奥へ、深く、何度も────



ミンスは、セミを抱きしめながら、


ゆっくりと、愛し続けた。


ぐったりとシーツに沈んでいたセミが、ほんの少しだけ上体を起こす。


汗に濡れた前髪が額に張りついて潤んだ瞳がミンスを見つめていた。



「……ねぇ、ミンス……」


「はい……?」


「……私の上にいるの、気持ちよかったけど……次は……」



セミは頬を染めながら、ミンスの肩をそっと押してそのままゆっくりと自分がミンスの上に跨る。



「……私の方から、動いてみたい……」


「セミ、ヌ……っ!?」



ミンスの言葉が喉でとまる。


セミの腰が、彼をゆっくりと呑み込んでいくのだから──



「ん……っ、んんっ……ミンス、入ってくる……ぅっ……」


「さっきより、ずっと深いの……わかる……っ」



ミンスの両手が反射的にセミの太ももを支える。


その柔らかな肌が、汗に濡れて、ぬらぬらと滑るように動き出す。


セミの細い腰が、恥ずかしげに、けれど熱く昂ぶるように揺れる。



「っ……ミンスの、こんなに奥まで……入って……わたし、もう……」


「セミヌナ……っ、そんなに動いたら……俺、すぐ……」


「……だめ……っ、私が……気持ちよくしてあげたいの……」


「ミンスに、いっぱい、気持ちよくなってほしい……っ、私の、なかで……っ」



艶やかな吐息と、潤んだ瞳。


セミがミンスの上で腰を打ちつけるたび、ぐちゅっ、ぐちゅっ……と、愛液が音を立てる。


二人の体が打ち合うたびセミの胸が揺れて、ミンスの目を奪っていく。


ミンスの両手が、反射的にその胸元に伸びる。



「触って……っ、ミンス、触って……」



指先が優しく、けれど熱を持って乳首に触れると、セミは声を押し殺すように叫んだ。



「んぅっ……っ、そ、こっ……感じちゃ……う……っ」



敏感な乳首を摘まれながら、ミンスの奥を蹂躙するように動き続ける腰。


快楽が何重にも重なり、セミの全身がぶるぶると震える。



「……ミンス……っ、ミンスっ、ミンス……だいすき……もう……私の全部……ミンスに、染まっちゃってる……っ」



ミンスはその言葉に、セミの腰をぎゅっと抱き締め、下から突き上げるように動き返す。



「ヌナ……っ、もう……出そうです……っ、どこに……?」



セミは、瞳に涙を浮かべたまま、かすかに笑う。



「……中に……ちょうだい……? ミンスの、ぜんぶ……」



ミンスは一瞬だけ息を止め、


そしてセミの名を甘く叫びながら──


深く、深く、彼女の奥へと愛を放った。








朝の光が、レース越しにやわらかく差し込む。


セミは目を細めながら、ゆっくりとまぶたを開いた。


視界には、あたたかな素肌。


しっかりと自分を抱き寄せているミンスの腕のなかだった。



「……ん……もう朝……?」



ミンスはまだ目を閉じたまま、小さく頷く。



「……はい。でも……もう少しだけ……このままでも、いいですか?」


「ふふ……ミンス、甘えんぼ……」



セミが微笑みながら首をすり寄せると、ミンスの腕がぎゅっと力を込めてきた。



「……セミさん……俺、もう戻れません……」


「ん……?」


「他の誰かなんて、絶対考えられない。ヌナじゃないと……だめなんです……」



──その声は、まるで少年のように震えていた。


セミは少し驚いたようにミンスの顔を見つめた。


頬を赤く染めたまま、真剣な目で見つめ返してくる彼。


きゅん、と胸が締めつけられる。



「……なに、それ……反則……」



セミはそっとミンスの頬に手を添えて、あたたかなキスをひとつだけ、静かに落とした。



「私も、同じ気持ち。ミンスじゃなきゃ……やだよ?」


「……セミヌナ……」


「好きだよ……昨夜も、今も……ずっと、ね」



朝の静けさのなかで、ふたりは何も言わずに、ただ唇を重ねた。


ミンスの指先がそっとセミの髪を撫でるたびに、彼女はまるで猫のようにくすぐったそうに目を細める。


そのまま何も言わず、また腕のなかで小さく丸まるセミに、ミンスはそっと頬をすり寄せた。



「……もう少しだけ……このままで……」


「うん……もう少しだけ、ね……♡」



やさしい匂いに包まれたまま、ふたりの朝は、もう少しだけ続いていく──。









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コメント

9

ユーザー

わーー!!好きすぎます😭😭フォロー失礼します🥹🥹甘々なミンセミがすごく好きすぎる…🥺💘しかも書き方も上手ければ、分かりやすく書かれていてほんとに好きすぎます🥰💖良ければリクエストとかって受け付けてますかねッ⁉️⁉️

ユーザー

わぁ、すごいッ…!想像がつきますねッ!リクエストっていいですかねッ…!! ミンス・ナムギュ・サノスにセミさんを取り合いされ、ミンスを選ぶと言うことって出来ますかねッ、?主様の作品どれも好きで……嗚呼ッッ💦シチュや内容は主様に任せますッ! お返事お待ちしております…(^^)

ユーザー

尊い…頭の中で凄くイメージ出来ます シンプルかつ、分かりやすく言葉選びが凄いです!! ミンスが、頑張る姿は、うるうるします🥺 次回作も楽しみにさせて頂きます🥰

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