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呼吸が出来なかった。
ハァッ、ハァッ、と細くて脆い息を漏らし、僕は我に返った。
「ナ、ナースコール…!!!」
急いで看護師に事情を話すと、皐月さんは運ばれて行った。
僕はその姿を見送ることしか出来なかった。
彼女の姿が完全に見えなくなると僕は、自分のベッドに戻り、そして泣いた。
「皐月、さん……」
脆い息は終わるわけもなく、また僕は呼吸を荒らげていった。
しばらくすると、看護師が来た。
「暁斗さん?少し来てください。」
何かと思い看護師についていくと、あの彼女の、皐月さんの所に連れて行かれた。
「……暁斗、くん…?」