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Episode 4「黒瀬隊」
個人戦帰り。
廊下を歩きながら、黒瀬が口を開く。
「……三上さん」
「ん?」
「そろそろ隊組みたいです」
三上が止まった。
「お、マジか」
「ランク戦やってみたいので」
「いいじゃねぇか」
少し考えてから、三上が言う。
「じゃあ俺入るわ」
「良いんですか?」
「むしろ放っとくとお前一生ソロだろ」
「否定できません」
三上が笑う。
「あと一人欲しいな。スナイパーとか」
「心当たりあります?」
「ああ。後輩で一人」
翌日。
休憩スペース。
女子隊員がジュースを飲んでいた。
「水瀬」
「あ、三上先輩」
ふわっとした声。
そのまま黒瀬を見る。
「誰ですか?」
「黒瀬」
「黒瀬くん」
少し考える。
「知りません」
「知らねぇの!?」
三上が思わず突っ込む。
「最近ちょっと有名だろ」
「個人戦あんまり見ないので」
水瀬は悪びれず言った。
「で、本題」
「隊組もうと思ってる。入らないか?」
水瀬は少し考えた。
「三上先輩いるなら良いですよ〜」
軽い。
「あとランク戦ちょっと興味ありましたし」
「助かる」
黒瀬が頭を下げる。
「よろしくお願いします」
「よろしくお願いします〜」
その直後。
「あ」
三上が止まった。
「……オペいねぇ」
沈黙。
黒瀬。
「知り合い、いません」
「俺も」
数秒後。
水瀬が小さく手を挙げる。
「いますよ?」
オペレーター室前。
「本当に私で良いんですか?」
秋月奈央が少し困ったように言う。
「お願いします」
三上が即答する。
「奈央なら大丈夫」
水瀬が言った。
秋月奈央。
水瀬の幼馴染らしい。
黒瀬へ視線が向く。
「黒瀬くん、ですよね。よろしくお願いします」
丁寧な口調。
しっかりした雰囲気だった。
黒瀬も頭を下げる。
「よろしくお願いします」
奈央は少しだけ隊の面子を見回した。
黒瀬。 三上。 水瀬。
そして何となく察する
「……なんだか大変そうな隊ですね」
「今からでも逃げるか?」
「三上先輩失礼です」
小さな笑いが起きる。
奈央が即座に返す。
「結はどう思う?」
「楽しそう」
「軽いなぁ……」
三上が頭を抱えた。
黒瀬が静かに言った。
「じゃあ、申請しますか」
こうして、 黒瀬隊が結成された。
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み ん と
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