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・主人公(ネームレス、少女表記)『』表記名家の奴隷であった両親から産まれた生粋の奴隷。
持ち主であった名家が落ちぶれて財産を売り飛ばされた時に一緒に奴隷商に売られた。
両親からはそれなりに愛されており、弟妹の面倒を見るのも仕事として与えられていた。
名家の屋敷から出たことがなかったため、世間知らずで純粋な面もある。
悪魔執事のことは聞いたことがあるけれども御伽噺の世界の話だと思っていた。
快楽に素直で自分の待遇について疑問を持つこともないくらい頭は残念。
読み書きは少しならできるが難しい字は読めないし単語の意味もあまり知らない。
・主様(ネームレス)【】表記
熊の獣人。悪魔の力など無くても天使と戦えるくらいには強い。女なんていくらでも抱けるし、性処理には困っていなかったが執事達の欲求不満の解消のために性奴隷を買うことを提案した。
性奴隷には興味がなく、屋敷の外でいつも適当に寄ってきた女を抱いている。
強くてモテモテ。街を歩けば抱かれたい女が寄ってくるし好き嫌いしない質なので取っ替え引っ替え女を抱いている。
獣人の種類
🫖 狼
🍽️ 犬(ハスキー)
⚔️ 猫(メインクーン)
✝️ 犬(シェパード)
🦋 犬(ラブラドールレトリーバー)
🦾 虎
🌹 猫(スコティッシュフォールド)
🍷 猫(サイベリアン)
🔑 狼
🌟 猫(ロシアンブルー)
🕯️ 狐
🪡 犬(チワワ)
❤️🩹 猫(ベンガル)
💮 犬(甲斐犬)
🧸 犬(ゴールデンレトリーバー)
☔ 犬(柴犬)
🐾 猫(アメリカンショートヘア)
🤍 狐
少女はこれからどこに売られてしまうのかと不安だった。ガタガタと揺れる馬車の中、沢山の人間(奴隷)たちが集められているのを見ていた。
産まれてからずっととある名家の奴隷として働かされていたが、その名家が傾き財産を手放さないといけなくなって真っ先に売られてしまったのが奴隷たちであった。
忙しい毎日の中で愛情を注いでくれた両親、自分に懐いてくれていた弟妹…彼らもバラバラに売り飛ばされてしまったのでもう二度と会うことはできないだろう。
ゆっくりお別れをする時間も無かった事が悔やまれる。
でも少女たちは全員奴隷だ。
あくまでも主人の「所有物」であり、それに情をかけることなどありはしない。
少女は手足に着けられた枷と鎖を揺らして奴隷商の市場を覗き込んだ。
自分もあと少しでこうなる運命なんだ。
せめてそれなりの待遇をして長持ちさせてくれる主人に買われたい。
少女はそれだけをひたすら祈りながら馬車に揺られていた。
馬車が止まると、同じ様に枷を着けられて押し込まれた奴隷たちは店に連れて行かれる。
少女も自分の番が来て首輪に繋がれた鎖を引かれながら店の檻に入れられた。
【お前達だって女を抱きたいときもあるだろう?
毎回そういう店に行くのも金がかかりすぎるし、いっそ性奴隷でも買ってきたらどうだ?】
主はそう言いながら女物の香水が香る服を脱いで風呂場に向かった。
主は天使狩りがない時はいつも街に出かけては女を抱いて帰ってくる。
主は抱く女に困っている様子はないし、奴隷(人間)の女に魅力を感じていないのは分かっていた。
しかし、悪魔執事達は執事である前に立派な獣人である。雌を抱きたいという欲求を持て余している執事も居ることは確かである。
性奴隷…考えてみても良いのかもしれない。
まず主を出迎えて上着を預かったベリアンはナックに相談することにした。
「ふむ、主様がそんなことを?」
「はい…主様には性奴隷などは必要ないのですが、私達執事の欲求不満の持っていき場にどうかという提案でした。私としてはお値段が気になりますが、同室のロノ君やバスティン君はまだ若いですし、性欲も強い品種の子達です。検討するのは良いかと思ったのですけど…」
「そうですね…一度グロバナー家にそのことを提案してみましょう。天使狩りに支障が出ないように性奴隷の使用はローテーションを組むということで、予算をいただけないか交渉してみましょう」
ナックの交渉の結果、ある程度の予算を貰えることになり主と室長達が奴隷商を見に行くことになった。
【同室の奴らの好みは大体わかるだろ?】
隣を歩くベリアンが答える。
「はい、勿論把握して参りました。ですが私としては従順で大人しい子が躾けやすくて良いと思います」
その意見にルカスが賛同する。
「良く噛みつく悪い子を躾けるのも悪くないですが、手っ取り早く性欲を解消するために使うのですから大人しくて従順な子は良いと思いますよ」
他の室長たちもそれに同意して、買うのは従順で大人しい奴隷にすることが決定した。
【こういう所にはあまり来ないからな、勝手がわからん。とりあえず大きな店に行ってみるか?それとも露店から見回ってみるか?】
ハナマルがそれに答えた。
「大きい店はそれなりに良い奴隷を売ってるから値段が高めなんだよな。露店でそれなりの奴隷を買うくらいの予算しかないから、露店を巡って良さげなのを見つけたほうがいいかもな。露店なら値引き交渉もしやすいし…」
【そうか、それなら露店から見に行くか】
主達は少女が売られた露店街を冷やかしていく。
どの奴隷も小さな檻の中で窮屈そうにしていたり、大きな檻の中にぎゅうぎゅうに詰め込まれていたり、大人しい者は柱に鎖を着けられたままの状態で見世物にされたりしていた。
少女はガタイの良い熊の獣人とそれを取り巻く見目麗しい獣人達に釘付けになった。
だんだんと少女の居る露店に近寄ってきて、売り手の獣人に声を掛けた。
「ここの奴隷たちを見せてもらえないかな?」
「へい!勿論です!ご自由にご覧ください」
褐色の肌の狐の獣人は興味深そうに一つ一つの檻の中身と値段を確認していく。
「主様、気になる奴隷はいるかな?」
【いや、俺が使うんじゃなくてお前たちが使うんだから俺の好みは関係ないだろう?】
「それはそうだね。ベリアン、そこに熱い視線を送ってくれてる子が居るんだけど、少し話してみない?」
黒髪の猫の獣人が白黒の髪の犬の獣人に声を掛けた。
少女は自分のことかもしれない、と思って胸が高鳴る。
「こんにちは、奴隷さん。貴女は私達のことが怖いと思わないのですか?」
『…?どうしてでしょうか?』
「俺達は悪魔執事っていう集団なんだよ。天使狩りをして天使から人々を守っているんだ」
『すごいです!天使って人間も獣人も消してしまう怖い存在なのに、天使と戦っているんですか!?』
少女は興奮気味に猫の獣人に近寄った。
『悪魔執事って御伽噺の世界の人達だって思ってました!』
そう告げると、執事達から笑い声が聞こえる。
「まさか、私達を怖がらずに慕ってくれる奴隷が居るなんてね」
「頭は弱そうだが、性処理にはぴったりじゃないの?」
「では、とりあえず候補に入れておこうか」
狐の獣人が店主に何かを行って去っていってしまう。
悪魔執事さん達格好良かったな…とうっとりしている少女を置いて、主と執事達は雑踏に消えていった。
何軒か露店を回ったものの、悪魔執事と聞いて店主に追い返されたり、奴隷たちに怖がられたりと他の候補となりそうな奴隷は見つからなかった。
「…やはり、俺達を怖がらなかったという点で最初の奴隷が良いのではないでしょうか」
ハウレスがベリアンにそう告げる。
「そうですね…ちょっと頭は弱そうでしたが、使うのは身体ですからね。従順そうですし話し方も悪い印象は持ちませんでした。悪くないかと」
その答えを聞いてハナマルが興味を示したように口を挟む。
「それで、値段はどんなもんだった?」
「ぎりぎり予算内ってところだね。交渉で少しまけてもらわないとナック君が怒りそうだから、ちょっと頑張らないといけませんね」
ルカスがそう言うと、主は頷いた。
あの奴隷を買うことが決定した。
少女は食事も与えてもらえず放置されてぼんやり檻の中で座り込んでいた。
他の奴隷たちも同じ様に横になったり座ったりして各々好きな体勢で自分が買われるのを待っていた。
そこにさっきの見目麗しい悪魔執事達が戻ってきた。
少女はもしかしたら買ってもらえるかも知れない、と立ち上がり檻の端に近づいて会話を盗み聞きする。
「さっきの奴隷を売って欲しい」
「ちょっと待遇が悪いような気がするね?今日はまだ水も食べ物も与えていないみたいだし、これが上に知られたら困るのは店主さんですよ?いくら死なない程度の扱いをして良いとは言ってもこの扱いは許容できないかな」
「まー、つまり上に報告されたくなかったらその奴隷安くで売ってくれって話だ」
「お安くしていただけますよね?」
皆して店主に圧を掛けて少女の値引き交渉を始める。
店主は涙目になりながら少女を半額ほどで売ることにしたらしい。
店主が少女の鎖を引いて檻から出し、白黒の髪の獣人に引き渡す。
「では、お代はこちらで」
「はい、毎度あり…上にはくれぐれも内密にしてくださいね」
「検討はするよ♪」
少女は鎖を引かれながら執事達の後をついていく。
【思ったよりも安く済んでよかったな!別に俺が抱くわけじゃないが、躾ければ化けそうだな】
主はまじまじと幼さの抜けない少女を眺めてそう言った。
【このくらいの歳から仕込んだ女ってのは大抵色狂いのバケモンになるからな】
これからはちゃんとご飯をいただけるのだろうか、これからどんな仕事をさせられるのだろうか、両親や弟妹は良いご主人様に買われていったのだろうか。
そんな不安と心配を胸に主達一行は馬車に乗り込んだ。
豪華な馬車の御者をしているハウレスの隣に座らされ、パレスに持ち帰られる。
『あの…私はどんなお仕事をすればよろしいのでしょうか?私は今まで子守と家事くらいしかやったことがなくて…お役に立てますか…?』
「お前の仕事は俺達を満足させることだ。お前の身体を使って奉仕してもらう。訓練するのは得意だから、きっちり躾けてやる。…大丈夫だ、そんなに難しいことはない。素直に言うことを聞けばそれでいい」
『分かりました。精一杯ご奉仕します!私、頑張ります!』
幼さの残った顔と身体。きっとこの子は奉仕が何か分かっていない。
それを少しだけ不憫に思ったハウレスは片手で頭を撫でてやった。
『!えへ…嬉しいです。私、いっぱい頑張るのでそしたらまた撫でてくれますか…?』
「あぁ、お前が素直で良い子で居ればいつだって撫でてやる。だから、俺達のことを受け入れて欲しい」
『?良くわかりませんが、分かりました!』
ちょっと不安げな様子ではあるがあどけない笑顔を見せる少女にこれからお世辞にもノーマルとは言えない性癖の執事達が仕込んでいくと考えると少し申し訳なさが出るが、少女は奴隷だ。拒否する権限も何も無いのだから、好きに開発しよう。
ハウレスは少女にとりあえず微笑んで見せて、まず、屋敷のどこで飼うべきかを考えて新しく部屋を増設するべきか、とひとりごつのだった。
少女は自分がこれからどんなことをさせられるのか、されるのか、何も知らないままただ呑気に馬車から見える景色を楽しんでいた。