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日曜日に出産したので、金曜日には退院。
平日なので、亮は仕事だから、
タクシーで帰ろうかと、思っていたら
母が仕事を休んで迎えに来てくれた。
しばらく、実家で過ごすことに…
「退院おめでとう〜」
ずっとベビールームに居た赤ちゃんだから、
母は、一番に抱っこしたかったのだろう。
亮は、毎日来てたから、ちょうど授乳の時に、
抱っこ出来たのだ。
「え?なんだ私、一番じゃないんだ、ハハ」
「だって、亮、毎日来てくれてたもの」
「そっかーすごいね〜愛だね。」
「うん」
「じゃあ、こっちに居る間中、毎日来るんじゃないの?ハハ」
「そうかも…」
「まあ、良いけどね。私、しばらくパート休んでも大丈夫だし…」
「え?そうなの?大丈夫なの?」
「うん。
良かったね〜優しいパパで〜小さくて可愛いね〜
名前は?決めたの?」
「ううん、まだ相談中、帰ったら決める。」
「そうね、男の子は一生ものだし、あと1週間あるし、ゆっくり考えればイイよ。」
「うん、そうだね。」
車に乗って、実家へ
「何か必要な物ある?」
「ううん、いっぱい買ってもらったから、十分だよ。あとで、亮に持って来てもらうし…」
「じゃあ、お祝いは、お金にしておいたから…」
「ありがとう〜一番嬉しいです。ふふ」
「そうよね、オムツだとどこのメーカーがいいか分からないし…何が必要かも分からないから、やっぱり現金が一番よね。」
「うん、助かる。」
実家に到着し、赤ちゃんを寝かせる
座布団1枚に寝かせてもピッタリ収まるサイズ。
「小さいね〜可愛い〜」
亮に連絡し、夜、必要な物を持って来てもらった。
「お世話になります。」
「あ、亮さん、いらっしゃい!おめでとう〜」
「ありがとうございます。」
「嬉しくて仕方ないようね…」
「はい」
亮は、もちろん赤ちゃんが生まれたことは、嬉しい。
でも、毎日、舞に会わないと不安で、会えると笑顔になるのだ。
「亮さん、晩ご飯一緒に食べてけば?」
「ありがとうございます。じゃあ、お言葉に甘えて…」
お母さんがご飯の用意をしてくれてる間、
「舞〜」とハグをする亮
「ふふ、ちょっと〜」
「早く帰って来て欲しいなぁ」
「うん、そうだね。でも、まだカラダが回復してないから…」
「帰ったら、俺が家事するからね。」
「亮、忙しいのに…」
「大丈夫だよ。」
「じゃあ、お母さんもパート休んでくれてるし、1週間したら、帰ろうかなぁ〜」
「うん、分かった。」
「名前、考えよ。」
「そうだな。」
2人で、色々出し合って考えた。
「藤堂に合う名前で、画数を考えたら…
|瞬《しゅん》ってどう?」
「藤堂 瞬、カッコイイなぁ〜」
「うん、瞬にしよう!」
「ホント?亮も何か考えてたんじゃないの?」
「うん、色々考えてたけど、画数が藤堂には合わなくて…」
「あ、私も…レンとかユウとかハルトとか…漢字が合わなくて…」
「だよな。瞬にしよう!届けを出しておくよ。」
「ありがとう。月曜日だね。」
「あ、そうか、明日、明後日、休みか〜」
「そうだよ」
「じゃあ、亮さん泊まっていく?」
「あ、でも、今日は、舞もお母さんも疲れてると思うので、一旦帰って、明日泊まってもイイですか?」
「そう?うん、分かったわ。」
「ふふ」見つめあって笑ってる。
「ふふ」
お父さんが帰宅。
「お帰り〜」
「お帰りなさい!お邪魔してます。」
「あーいらっしゃい。おめでとう!」
「ありがとうございます。」
「うわー小さいなぁ〜」
「お父さん、先にお風呂入ってきて!」
「はいはい。」
父がお風呂から上がり
「抱っこしてみる?」
「怖いなぁ〜」
「じゃあ、座って!」と腕と足に乗せるが、父はガチガチに力が入っているようだ。
「うわー可愛いなぁ〜こんな小さかったっけ?」
「ふふ、可愛いでしょう〜」
「うん」
「お父さん、良かったね、舞の子どもを抱っこ出来るなんて…」と母
「ホントだよな、ずっと結婚しないから諦めてね!って言われてたからな」
「ハハ、そうだったね」
「ふふ」
喜んでもらえて良かった。
「名前、|瞬《しゅん》にしようと思って〜」
「そうか、瞬くんかあ〜カッコイイなぁ〜」
「良かったね」と亮
「うん」
晩ご飯を一緒に食べて、亮は帰る。
舞も寂しくなった。
「また、明日来るからね。」
「うん、分かった。気をつけてね。」
「うん。」
瞬くんは、スヤスヤ眠っている。
今、別れたばかりなのに、もう亮からメール。
『やっぱり、寂しい…』
『ふふ、可愛い〜』と思った。
『明日も明後日も会えるよ。』
『そうだね。』
こんなに会いたいなら、やっぱり早く家に帰ろうかなぁ〜とも思う。
亮は、一人暮らしが長かったから、何でも出来るし、
きっと手伝ってもえる。
でも、早く帰るって言ったら、親は心配するかなあ?
「お母さん、パート休んでもらうのも、申し訳ないし、私、早めに帰ろうかと思うんだけど…」
「え?そうなの?仕事は構わないわよ。あなた、カラダは大丈夫なの?きちんと回復してからじゃないと、後々不調が出て来たら…」
「うん、亮は、一人暮らしが長かったから何でも出来るから手伝ってくれるし…」
「そうなの?じゃあ、明日、亮さんが来たら、相談しましょう。」
「うん」
亮にすぐメールした。
『了解!明日相談しようね』と返信が来た。
なんだろう…
ようやく夫婦らしくなってきたばかりだからか、
早く会いたい!
彼氏彼女だと思ってた期間も少なかったからか、
余計に、夫婦になってから濃厚な関係になっている。
そんなこと、親は知らないから…
3年付き合って結婚したと思ってるから…
私たちは、まだ始まってから、浅いからだ。
散々メールでやり取りをして、
『おやすみ♡』の挨拶をして、ようやく眠りについた。
明日が待ち遠しい、と思う舞だ。
コメント
2件
瞬くん、良い名前ですね✨