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お久しぶりです。
なかなか自分の執筆に満足出来ず投稿が出来ませんでしたがずっとお二人の配信やらなんやら見ていました。
とはいえ数ヶ月の集大成のようなものでもないので拙い部分や少しおかしなところあるかと思いますが暖かい目でご閲覧ください。
そして【家族】と【欲】は只今並行して執筆中ですので、もうしばらくお待ちくださいませ。
独特な空気感のknhbを目指しました。
キャラ重視で書いていますが解釈不一致等あるかもしれませんがお手柔らかにお願い致します。
⚠︎nmmn
⚠︎knhb
⚠︎R18
⚠︎ご本人とはなんの関係もありません
⚠︎この作品は予告無く非公開になる可能性があります。ご了承ください
ぬるいエロです
大捏造です。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
今年日本は梅雨入りを果たし、生憎傘を忘れてしまった僕たちは、二人しかいない静かな教室で暗い空を窓際で見つめていた。
今日、午前は夏が如く熱い日が刺して、午後は雨が降り、湿度共にとても蒸し暑く、最悪の日だった。
それでも遠くの空を見つめながらそんなことを言う彼は、どこかその不快さを纏っていないように見えた。
「雲雀、帰んないの?」
「濡れて帰るのは嫌やなぁ、楽しいけどさ
奏斗は?」
「…今日親いないし、雲雀に合わせるよ」
「ふは、一緒やな」
僕が驚いたように顔を上げて雲雀を見ても、雲雀は遠い遠い空を見つめたまま静かに笑っていた
最初何にびっくりしたのか自分でも分からなかった。雲雀の親は多忙だ、家にいないことなんてしょっちゅうだって知ってたのに、雲雀の声が、あまりにも、寂しそうだったから。
「じゃあ、さ、ここに泊まる?」
「……学校に?」
「うん、こっそりシャワーも借りちゃお」
「最高」
僕の突拍子もない提案は、あっさりと了承された。警備員にバレちゃったらどうするかとか、風呂入ってる時にバレたらバカはずくね?!なんて話して、その時の状況を考えても答えは出ない、ふたりとも答えを求めていないんだろう。そう思う。
雨はまだ振り続けている。
止む気配もなく、ザアザアと嵐のように吹き荒れ、突風によって窓を揺らす。
電気もつけていない暗い教室の中。僕たちは教壇の下に身を寄せあってお互いを温めあっていた。
「雲雀、頭痛は良くなった?」
「ちょ〜いてぇけどだいぶマシになったわ、 」
「そ、良かった。でも無理はしないでよ」
「分かってる。」
雲雀の頭を数回撫でてやると擽ったそうに雲雀は頭を振る。
少し蒸し暑く、図体のでかい男が2人で縮こまるには少し厳しい環境だった。
「夜の学校、怖いかもって思ってたけど、案外大丈夫かも、雲雀と一緒だからかな」
「……俺も、奏斗とこんな楽しいお泊まりできるとは思っとらんかった。」
雲雀はこちらを見て目を細める。
雲雀がこちらを見たおかげでわかる溶けそうな蜂蜜色の瞳も、汗で張り付いた前髪も、紅潮した頬も、悪戯に笑うその口も、全部美しく、妖艶で、可愛かった。
「………っ、ひば」
コツ、コツ、コツ、
警備員の足音だ、そう思い2人して身を縮こめる。
扉が開かれ教室を一巡する、教壇の下も確認されたが、どうやらバレなかったらしい
一応中を簡単に見られないように布で対策していたがこんなにすんなりバレないと拍子抜けするものだ。警備員さんも疲れが溜まっているのだろうか、そう思い安堵と心配が重なって複雑な気持ちになった。その気持ちは雲雀も一緒だったのか顔を見合せ気まずそうに笑った。
一応足音が消えるまで下に見を潜めていたが、聞こえなくなった途端2人で飛び出す。
はぁ、はぁ、と2人で息を吐きながら机から下敷きを取り出して煽る。
雲雀は汗だくになって顔は真っ赤で熱でも出ているのか心配になるレベルだ。
思わず額に手を合わせて見るが熱ほど高くないようにも感じる。
「な、に奏斗」
「んや、お前が尋常じゃないくらい顔真っ赤だからさ、熱あんのかと思って」
「あーね、てか暑すぎん?蒸し暑…」
「脱げば?」
「えー?かなとのえっち〜」
「はー?おら、脱げよ!」
「まっ、まってまってまってwほんとに変態いる!」
ひばりを強引にぬがしたあと、汗で濡れたシャツを干すように窓際の手すりに掛ける。
上半身裸になった雲雀は小っ恥ずかしいのか前で片腕を組んでソワソワとしている。
「なに、恥ずかしいの?ひば、」
「うっさ、てか、ふろ、どうすんの…」
「先生ように謎にあるシャワー室借りるか、生徒会室でお湯あっためて体拭くかどっちがいい?」
「えー、生徒会室行ったらリスクまじでないからな、生徒会室…にするか?シャワー室ひっそり借りるの結構ロマンあったけど…」
まあ、それが最後のひと押しみたいなことろあったけど、僕たちももう高校2年生もうリスク管理はしないといけないし、結局変わって生徒会室ということになった。教室の掃除ロッカーからバケツを取り出してその中に水道で水を入れる。
それを2人でこぼさないように持って、生徒会室の鍵を開ける。
「僕が生徒会長で、今日鍵を学校に返してなくで良かったね〜」
「マジで助かった〜でも明日は学校に返せよな」
「あはは〜それな?」
僕も出来ればこんな落としたら自分がどうなるか分からない爆弾持ち歩きたくないですよ、なんて悪態をつきながらソファに座り込む。
「あ、ひば、冷房つけようとしてるでしょ、ダメだかんね」
「え、な、なんでだよせっかく来たのに」
「どんな形でバレるかわかんないでしょ!」
「いーじゃんかちょっとぐらい!結局奏斗もガス使うつもりやんか!」
「ゔ、それは…」
物置と化している棚には、お湯を沸かす器具が揃っていたはずだ。万が一の非常用に置いてあるもの。まあ間違えて電気ケトルを買ったので停電していたら全く役に立たないのだが。
ま、昼なら太陽光発電のあれがあるからわんちゃんだけどね〜
なんて心の中で思いながら、それを取りだしてバケツの中に入れた半分の水を入れてお湯を沸かすためにコンセントを入れて電源をつける。
まぁなんか探られたら電気つけっばだったとか理由をつけておこう。
雲雀は冷房は憚れたのか扇風機を回して涼しそうにしている。
しばらくその様子を眺めているとお湯が湧いたみたいだ。
生徒会室にあるもうひとつのバケツとコップを2つ取り出してお湯を入れる。
流石に沸騰させたものは暑かったので、コップの中に入れた白湯(にしては熱いが)を飲むと一気に体が温まってスッキリとする。
蒸し暑さは消えず、体はもっと暑くなったが、さっきよりかは不快感は減り気分は良くなった。
タオルを4枚ほど取り出しひとつは水をつけて十分に絞り雲雀に渡し、かわいている方のタオルも渡せばこちらを向いた
「お、てんきゅ、」
と言われ、雲雀はその後黙々と身体を拭き始めた。
僕はなんとなしに意地悪をしたくなって雲雀のタオルを奪って背中を拭き始める
「な、なに!?返せよ!」
「お客様どこか痒いところはございませんか〜?」
「おーい、ダルいってぇ…ねぇよ、痒いところなんて」
「そ?なら続けますね〜」
「おーい…w」
雲雀はやれやれと言った形で体を脱力させて前かがみになっている。
雲雀は暑さなのかまだ項は赤い。
「ね、ひば」
「んー?」
「雲雀って、さ…」
言葉が止まる。「雲雀は好きな人いるの?」ただそれだけ。でも何故か言葉が止まって、口を閉ざす。
僕が雲雀を好きだからなのかもしれないし、それがもし僕であったら嬉しいし、もし違ったらへこむし、それが少し怖かった。
でも、こういうお泊まりの場では普通だし、こんなに躊躇う必要もないと思ったんだけどな。
「なんだよ」
「…何言おうか忘れちゃったわ。」
「なんだよそれwじゃあ俺から」
「何?」
「奏斗とお泊まりできて嬉しい。」
「さっきも言ってたね」
「…俺、さ、友達とどこかに泊まるってことなくてさ、意外かも知らんけどさ」
「まあ、確かに意外だけど」
雲雀は結構のらりくらりとしているイメージが勝手にあったし、実際彼はフッ軽で、いつ呼んでも予定が合えば遊びにも来てくれる。
深夜までの遊びは許されるのは、夜親がいないことから理解はできるが、何故泊まりはダメなんだろう
とは思ったが、あまりにプライバシーな問題なため深堀しようとは思わなかった。が、雲雀は口を開く。
「前、ちょっとだけ話したけど、俺怪盗一家の跡取りでさ、人に自分の素を見せるなって言われてて、夜は、眠る時は無防備だからって、ダメでさ。 」
「…」
「ね、奏斗、これを言うには急すぎるかもしれんけど、」
「…うん」
「俺は、お前達の前で、演技をしていると思う? 」
「…」
口を開いて、閉じる、何度かくりかえして、数秒、いや、数十秒沈黙してから、僕はやっと重い口を開く。
その数十秒間、雲雀と過ごした長くも短い時間を振り返っていた。
僕の目に映る雲雀は、いつも綺麗で、可愛くて、笑顔が良く似合う人。
「少なくとも、僕からしたら今の雲雀は素の雲雀だと思ってるよ。」
これが雲雀の欲しかった言葉かは分からない。
雲雀はそっか、と言ったあと、ありがと、と小さくこぼしたのが、かすかに聞こえた。
「雲雀、好きだよ」
「…え」
「あ」
口が滑った。
マフィアの頭領になろうとしている人間にあるまじき失態だ。
さっき恋バナをしようとしていた時の弊害だ…
マズイとも思いつつもう言ってしまったことを弁解するのも雲雀に失礼ではないか?と悩んでいると、ふと雲雀に目がいく。
僕よりも雲雀の気持ちだ。気持ち悪いと思っているかもしれないし、嫌かもしれない。
「雲雀、大丈夫?その、何?えっと…雲雀の事は、好きだよ、でも、だからこそ雲雀の意見は大事にしたいの、」
「……………ぅ」
雲雀の項は真っ赤になって耳まで真っ赤だ。
何だこの赤み…と思っていると雲雀はこちらを勢いよく振り返った。
「〜〜!!どっちの意味の好きなん!?」
あまりの勢いに狼狽えて
「れ、恋愛です!?」
なんて変に畏まってしまって。
「っふは、あははっ!」
「ちょっとぉ…」
告白の緊張感なんて無くて、フラれたとしてもこれは結構気持ちのいいものかもしれない。
気持ち悪さは感じていないようだし、フラれても、友達でいることは出来る。
よし、なんか大分気持ちが楽だ
「ひばは?僕のこと、どう思ってる?」
「ぇと、ぁ…すき…」
「無理してない?」
「してない!信じて…俺、おまえのことすきやから…」
雲雀は身をかがめてこちらを見つめる。その目は不安に揺れていた。
雲雀を上から見下ろすのはかなり珍しい事で、可愛いな、なんて呑気なことを考える。
「おれがさっきあんな話したから信じれねぇ…?」
「ううん、信じてる。僕が信じれるのなんて、雲雀ぐらいだよ」
雲雀の額にキスをしてやれば、雲雀は恥ずかしそうに身をよじる。
僕は勝手に体が動くのが止められなくて、雲雀の頬を撫でて顔を擦り付ける。
ぬるりと告白をして受け入れられて、寂しそうにOKという返事を貰う。中々にない付き合い方だろう。しかも夜の学校。
「奏斗?」
「…雲雀、身体拭いたげるから、前向いて」
「…え!あ、おう…」
そっか、僕、雲雀と付き合ったんだな。恋人同士…。
あまり実感は無いが、まああんな告白の仕方だししゃあないか、と思って。
でも雲雀の事は好きで好きでたまらないし、恋人らしいこともできないの嫌だし、そう思って項にちゅぅ、と吸い付いて見れば雲雀は可愛らしい声を上げてこちらを振り返る。
「な、なにすんだよ!!びびった!!!」
「しーー!!あんまデカい声出さないの!バレるでしょうが!」
「もう警備員さんもいねぇよ!」
「でも一応!ね?」
「…わかったけどよ…あんまり、その…びっくりするから…」
なるほど?許可を取ればいいってこと?
なら…
「あは、じゃあ、触るね?」
「へっ?」
雲雀の首筋に手を這わせ項に何度もキスをする。
雲雀は言葉にならない母音のみを声に出しているが抵抗は無い。
「抵抗しなくていいの?」
耳朶を柔く啄みながら問えば雲雀は体を震わせて拳を握った。
数秒黙っている雲雀を待っていれば、震えた唇からやっと言葉が出てきた
「ゃ、やって…奏斗やし、ええよ、たくさん、触って」
な、なんか恥ず…とかなんやら雲雀は呟いてこちらに向き合うが、僕は全然聞こえていなかった。でも、雲雀があまりにも直ぐにこの状況に適応しているのが少し信じられなかった。
まだ付き合って数分も経ってないけど?とツッコミたくなったが始めたのは僕なのでできるわけがなく。
「おれも!かなとの事、さわるから、やから、えと、おあいこ、な!」
雲雀は僕の服を脱がそうとボタンを外している。なんだか僕もこの状況よくわかんなくなってきた。
僕が始めたのに雲雀が反撃をし始めたせいで2人とも状況がよく分からないままにことが進んでいる。
どちらとも主導権を握らずに宙に浮いている。雲雀は思考するのをやめたらしいが、やっと自分のしていることが異質なことに気付いたのか手が震え出した。辞める訳にも行かないのか深呼吸をしてから一気にボタンを外して僕に抱きついてきた。
「な、なんか恥ずい!なに!これ!わ、わっかんねぇ!」
「あはははっ、僕もわっかんね!」
雲雀はべったりと僕にしがみついてなんだかびっくりした猫みたいで可愛い。
普段は犬なのに、なんだか不思議だな。
「奏斗、いい匂いする…それに、こうやってみると、人肌って…いいなぁ…」
「…!あは、」
雲雀は僕の肩口にすべすべの頬っぺを擦り付けてそんなことを言っている。
雲雀は今まで素性を明かせず、寂しかったのだろうか。僕も、実は寂しかったのかもしれない。
雲雀がぎゅうと力を込めて抱きしめてきたのを合図に僕も雲雀の体温を全身で感じるためにぎゅうと力を込めて抱き返した。
「かなと、大好き…」
「雲雀、大好き…もう、寂しくないからね」
雲雀は、はむはむと僕の肩口を口に含んでいるし、眠いのだろうか、いつにも増してふにゃふにゃとしている気がする。
「ひば?ねむい?」
「…ううん…あったかくて…きもちぃ…」
「そっか」
なんだか手持ち無沙汰になってしまった両手を見つめて、雲雀の頭や背中を撫でてやればくふくふと照れ隠しの笑い声が聞こえる。
可愛いなぁ。
「ひば、急に言ったら怖いかも知らないけど」
「…ん?」
「僕、今雲雀にすっげー欲情してる」
「…………………………………へぁっ?」
気付かないふりをして紳士を演じていたがもう厳しい。雲雀の匂いは直接鼻腔に届いているし、雲雀の可愛い所を全部出されて僕はもう限界だ。
雲雀のことを愛しているからこそ汚したくないというところもあるが、やはり愛おしいものを前にするとそんな理性は焼き払われるのかもしれない。
雲雀はびっくりして恥ずかしくなって逃げるものかと思っていたがそうでは無いらしい。意地悪な顔をしてニヤニヤしている。
「かなと、おれに欲情してんの?」
「…だからさっきからそう言ってるだろ」
「………俺とえっちしたい?」
「したい」
「食い気味ヤメロ。……そっかぁ、したいかぁ!」
「もーなんだよ、悪いか」
「んーん、全然、
びっくりしただけ。じゃあ、する?今」
目を細めて愛おしそうな目を向けてくる雲雀に、なんだか、なんだか分からない感情が込み上げて恥ずかしくなってくる。
雲雀はなんかずるい、さっきまでふにゃふにゃしてたのに。
「……えあ、あ、う、うん、したい、です」
「俺の事触りたい?」
「な、なに、そうだけどさ」
「あは、いいよ、触って、」
急に男前になっちゃってさ。
「ここ、学校だよ」
「うん、そうやね」
「しかも生徒会室」
「そうやね」
「いいの」
「いいって」
「無かったことにすんの、なしだからね」
「うん、あたりまえ」
なんだか雲雀がすっごいかっこよくみえる。
なに、おまえ、おまえは、かわいいのに。
「っ〜〜〜〜〜!」
「あはは、かわえーかなと」
「っるさ、…ぼくが、うえで、いいの」
「ん、いいよ」
雲雀は上裸であり脱がる必要も無いので、ズボンに手をかける。
情けないことに緊張して手が震えるし、雲雀は涼しい顔をして僕のズボンに手をかけている。
ふふ、と小さく笑った雲雀に顔を上げればこちらを小さい子供のような目で見るもんだから、思わず口にかぶりついた。
怒ったように喉を鳴らせば「ごめん、ごめんって、」
なんて笑いながら謝られて。
「雲雀、は、こういうの、慣れてんの」
さっきから雲雀は僕をリードしているから、何となくこういうのに慣れてるんじゃないかって、怖くなった。かっこいいし、可愛いのに、何故だか気に入らない。
「……慣れてるっていうと、慣れてるのかなぁ…実際にソーユーコトしたことねぇけどさ、そういうのをする直前まで、は、しなきゃいけなかったからさ。」
「それは、怪盗の仕事?」
「そ、な?汚いだろ。」
「そうだね。」
雲雀は僕の言葉を聞いて一瞬傷付いた顔をしたが、直ぐに目線をしたに下げる。
「なんて言ったらいいのか僕には分からないけど、僕は雲雀が大好きだし、可愛いし、綺麗だと思うよ。それじゃ、ダメなんかな」
「奏斗から聞いたくせに」
「その話を振ったのは雲雀じゃんか」
「それはそうやな」
雲雀のパンツ越しから性器を撫でればピクリと体が跳ねて、息が詰まる。
「っ、びっ、びびった。触るなら言えよ」
「ごめんごめん、じゃ、触るね~」
さっきの哀愁漂う雰囲気から一変、雲雀は焦ったように身体を強張らせる。
「雲雀の初めては僕ってことで合ってる?」
「なにそれ…奏斗処女厨?」
「誰だって愛する人の初めては欲しいもんだろ」
「んは、そ?……初めてだよ」
「うれし、」
「…奏斗は?」
「っえ」
「奏斗は?初めて?」
なんとなしに嫌な質問が雲雀から飛んでくる。
いや、雲雀が初めての恋人だし、僕も勿論経験はない。でも、それは男にとっては不名誉なものでもある。
「…初めてだよ」
「っあは、童貞かぁ〜奏斗、童貞なんやぁ〜」
何が面白いのかケラケラと笑い出す雲雀。
「何がおかしいんだよ」
「いや、あのいくらでも女遊びできそうな顔も良くて人気者の生徒会長が童貞なのおもろいなって」
「なんでだよ、もお〜勝手なイメージつけないで貰えますぅ?」
脇腹をくすぐってやればきゃらきゃら笑いながら抵抗してくる雲雀。
ほっぺにちゅーをしてやれば雲雀は大きく笑い出した
「そんな生徒会長が俺にしかキョーミないんやもんなぁ」
少し掠れた雲雀の声にドキ、と心が鳴る。
雲雀はずるい、数ヶ月の違いだけど、ちゃんと年上だ。
もうほぼ2人とも全裸なのに、羞恥こそ最初はあったものの、今はもう抱き締め合っている。
雲雀がゆっくりと目を開いてこちらを見たのがトリガーになって、雲雀を押し倒す。
雲雀は優しく笑って僕の首に腕を絡める。
「もう、我慢しなくて、いいからな」
「……ふぅ……うん、もう、止まれないから」
そこから、ゆっくりと行為を進めていった。
雲雀は初めてで、僕も初めてだから、失敗が怖かったけど雲雀の前を擦りつつ後ろに指を入れてけば苦しそうにしたがらすぐに可愛い声を上げて快楽を享受していた。
覚えのいい身体と、可愛い声に充てられて、テンションが上がり胸の飾りに吸い付けば、きゃう、と悲鳴をあげながら中を締め付ける。
今の雲雀はさっきのようなかっこいい雲雀なんて居なくて、いつものような皆の人気者の雲雀は跡形もなく、怪盗一家の渡会雲雀も居ない。
僕だけが、本当の雲雀に今、触れている。
そんな独占欲を簡単に埋めていく。
もっと、心の中を、雲雀の全てが知りたい。全部、全部全部、僕のものにしたい。
でも、雲雀はそんなボロは出さない。
僕は、雲雀がどんな人間でも好きだけど、僕に何かを隠してる雲雀が、可愛くて、愚かで
愛おしい
「っ…かなと、 、」
「…ん…いれるよ」
「あっ、♡あんん、ん、っは…♡」
厭らしい水音を出しながらスムーズに入っていく。
雲雀のイイところに当たったのかビクリと背中が跳ねて反る。
反ったままの背中を抱き締めてもっと奥へ進んでいけば魚のように痙攣しだしてぴゅる、と力のない精液が飛び出した。
そのまま乳首を吸い上げてやればきゃんきゃん鳴きながら何度も達する雲雀。
奥をコンコンと先で叩いてやればいつもの綺麗な声とは思えない汚い濁音まみれの喘ぎ声が生徒会室にこだまする。
雲雀の顔は見るに堪えないような汚い顔だったが、僕にとっては凄く可愛い顔で、トロトロになった瞳は少し上を剥いているし、僕に背中を掴まれているせいで床にあたまだけが着いて、汗が着いて濡れた髪が床にへばりついているし、全てが可愛くて、見たことない雲雀で、可愛くて可愛くて、綺麗で、感動した。
きゅうきゅうと締め付けてくる雲雀の中に陰茎が耐えられなくなって精液を奥で吐き出す。もちろんゴムはしていないので雲雀は汚く喘ぎながら精液の熱さに感じ入っている。
抜いてやれば同じように精液が垂れ出てくる。
雲雀はそのまま寝てしまったので、もう冷めてしまったお湯を温め直し雲雀の体を拭く。
性の匂いが充満した生徒会室はマズイと思い、窓を開けると涼しい風が頬を撫でる。
さっきまで性行為してた男とは思えない涼しさに自分で笑ってしまう。
雲雀の汗まみれの髪を暖かいお湯でゆっくり丁寧に解していく、シャンプーは生憎ないので、教室に行く時はヘアフレグランスをつけていくしかないな、と考え、体は体拭きシートで誤魔化そう。
自分もその工程を終わらせたら1時間半ほど経っていたようで時刻は午前2時。
ふわぁ〜と欠伸をしてから、雲雀をソファに寝かせる。僕もそのソファの横になり雲雀を抱きしめながら眠る。
明日は、アキラに怒られるかな~
雨の音を背に、心地いい雲雀の体温を抱き締め、夢を見る。
恋人になった雲雀は、明日からどんなふうに自分に笑いかけてくれるのだろうかを。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
朝、アキラの悲鳴で目が覚めた。
後片付けはしたし、何か問題でもあるのかと思ったら、窓を開けっぱにしたせいで、雨の水で生徒会室と、大切な書類が濡れてしまっていたのだ。
バレてない、とホッと息をつくと頭を叩かれた。
その後、雲雀もあまりの騒がしさに目が覚め、4人で書類を頑張って乾かして、修復させた。
雲雀の事を見つめていれば雲雀は気が付いたのかニコリと微笑んだ。
それ はいつも元気に口を開けて笑う雲雀の笑顔とは違い、小さく口を開けて、優雅に笑う雲雀の笑顔だった。
雲雀はこんなにも自分を愛おしい瞳で見つめていたのか、と自覚した瞬間、顔が熱くなって、机に突っ伏す。
やっぱり、雲雀の全てを知るには、あまりに心の準備が出来ていないな。と思った。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
本当に久しぶりの投稿でした!!
立て続けにあったライブ、全て楽しませてもらい…2人がもっともっと大好きになりました…
I LOVE knhb…
frkntはド攻めだと思っているし
wthbもド攻めだと思っているが、
あまりにfrkntがド攻めすぎてwthbは受けになる事を友達に熱弁していました
でもwthbが実際に攻めになってると、ちが、ちがうぅ…と苦しくなるので、多分あれはメロすぎるだけなんだろうなと思っています。
メロい受け…Love……