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月の蔭った夜には決まって
風がヒューヒュー
吹き付ける・・・・
東北地方のある
観光地にセレブが
集まる高級歓楽街がある
そこは大小の数えきれない
店の集まるところで
少し大阪のミナミの
繁華街に似ていた
そしてその道筋の
花園通りや公園を
ぬけた丘の上に
ひときわ目を引く
洋館風の屋敷がそびえ立っていた
そこが知る人ぞ知る
「一元さんお断り」の
高級会員制クラブ
さまざまな
趣味嗜好が氾濫する時代
マニアック性質を
もつ社会的地位のある顧客が
業界トップクラスの
情報セキュリティの元
全国各地から
集まってくる
高級風俗店だとは
あまり知られていなかった・・・・・
モダンな造りの玄関には
噴水が24時間水を
ポンプでくみ上げ
ライオンの口から
光に照らされた水が
ほとばしり出て
水のカーテンを作っていた
ゴシック調の
インテリアに包まれた
ロビーのような待合室は
どこにでもある
風俗店のような
女の子の写真を
貼っているわけでもなく
いかがわしさも何もなく
待合室には
ハリウッドデザイナーが手がけた
白と金の細工を基調とした
ついたてが仕切られ
客が顏を合わさないように
配慮されていた
玄関から大きく
螺旋階段が積まれ
赤の絨毯を上っていくと
60をも超える客室があり
そのドアの向こうには
客の趣向にあわせた
いくつものプレイルームが
設備されていている
時には泊り客や
数人でプレイを楽しむ
大部屋も用意されていて
所狭しと豪華に置かれた各部屋の
インテリアには
19世紀のバロック王族の
アンティーク家具で
値段は計り知れず
ここのオーナーの趣味で
特別に買い付けた物もあった
ここは日本でも極秘の
トップ・シークレットの
風俗高級会員クラブ
人はここを
「楊貴館 」
と呼んでいた
コンコンとドアのノックの
音がした
「ユカ・・・入っていい? 」
セリナさんがドアの横から顏を
だしていた
「ヨーコさんが呼んでいるわ
社長室まで来るようにって・・・・」
あたしはゴクンとつばを飲み
緊張して社長室にむかった
セリナさんとあたしは
住んでいるマンションの
廊下を渡り
今は地下の社長室へ
直結するエレベーターに乗っていた
驚いたことに
あたし達が住んでいるこのマンションは
本館の「楊貴館」に隣接していて
秘密の通路を使って
お客様の待つプレイルームへ
行くことができた
本館へとつながる通路を通る時に
小窓を見てあたしはハッとした
右の道側は崖で真下は海岸だった
その先は大海原が広がり
月明かりに照らされている
月は風で歪み
泡立つ波は横一線に押し寄せて
切り立つ岩に当たって砕けた
ここの立地は美しく幻想世界への
一つの演出にはなっているが
でももしかしたら
あたし達が容易に
逃げられないようにも
なっているんじゃないかと
密かに思ったら
身震いした
全館
完全暖房設備が整っている
この建物は年中春のように暖かく
外の断崖絶壁とは
別世界にいるようだった
なので真冬でも下着姿に近い
コスチュームでお客様の待つ
プレイルームへ行くこともできた
コンコンとノックをして
セリナさんが先にドアを開けあたしを
入るように促した
社長の部屋は
店内より薄暗かった
真っ赤な壁にはヴィーナス・アポロ・
ポセイドンなどの
神々の像が張り付けられていた
その奥の大きな社長机にヨーコさんはいた
ヨーコさんはデスクの
前のアップライトチェアに
腰をかけてタバコに火をつけていた
初めて会った時とは裏腹に
今日の装いは
黒いジーンズに
シルバーのビスチェ
まとめ髪は無造作なようにも
非の打ちどころが
ないようにも見えた
彼女はタバコを深く吸い込み
あたしに目線を走らせる
「ユカ!待っていたわ」
手を広げてあたしの前に来た
あたしは棒のように
つっ立ったままだった
これほどの美人は
見たことが無かった
作りの一つ一つが完璧だ
あたしは途端に自分がデブで
薄汚い女になった気分だった
女として負けている
でも目を離すことはできない
彼女はそんな
視線を気にも留めなかった
慣れているのだろう
「何日も高熱を
出して心配していたのよ
このセリナが熱心にあなたを看病
しなかったら死んでいたのよ!
セリナに感謝しないといけないわね 」
セリナさんは後ろで静かに
立っている
ヨーコさんはあたしの顔を両手で挟み
琥珀色の瞳で覗き込んだ
あたしはこの美しすぎる人が
とても恐ろしかった
あの信じられない地獄の悪魔の
ような慎二達に助けてもらった
のは感謝しているけど・・・・
でもあの慎二が
言うことを聞く人だから
いったいこの先どんな事が
待ち受けているかと
思ったら・・・・
あたしは唇ときゅっと噛んだ
「制服よ!」
渡されたショッピングバッグに
手を入れてみると
小さくて繊細な作りの
下着がいくつも釣りあがった
アンティークの
レースがふんだんに
施されたビスチェ
ハーフカップの
ピンクのブラジャー
おそろいのパンティ
ホワイトのベビードール
ヨーコさんはタバコの
煙を盛大に吹かし
美しい琥珀色の
目を細くすぼめた
「見たところCの65って所よね
鶏肉を食べなさい
まだまだ胸は大きくなるから 」
そんなに?
てっきり自分の胸はメチャパイ
だと思っていた
「あなたぐらいの年代は
食べ物で体形はずいぶん変わるものよ
どうせ施設ではろくな物を
食べさせてもらえなかったんでしょ
今日からコックにあなたの
調理メニューを考えさせるわ
胸を大きくさせるために鶏肉料理をメインに
甘いものは駄目よ!体温を下げるから
客は温かい女を好むものよ 」
次のタバコに手をかけて
ヨーコさんは火をつけた
あいかわらずあたしは突っ立ったまま
隅々まで観察されている
「もう体調は大丈夫なようね
さっそく明日から講習に入ってもらうわ
講師はこのセリナがするから
あなたも安心でしょ 」
ヨーコさんは機嫌よく言った
講習? 何のこと?
あたしは勇気を出して言った
「講習って・・・何のことですか? 」
ヨーコさんは手に口を当てて
コロコロと笑った
「まさか
講義を受けながらノートに書き写す
ことなんて思ってないでしょうね
実際にお客様に性的なサービスを
習う実技を言ってるのよ 」
突然
顎を片手でワシ掴みにされた
その力のすごさといったら尋常でなかった
そしてサイボーグのように
美しすぎる人が鬼のような形相で
あたしを睨んで言った
「ここに連れてきて
高熱を出して医者を呼んだだけでも
大金を払っているのよ
慎二から買い取った借金分に加算されてるの
こうしている間にもあんたの
住んでる部屋の光熱費その他もろもろも
遊んで暮らせるほど世の中甘くないのよ! 」
「そんな・・・・
家に帰してください 」
あたしは半泣きで言った
ヨーコさんはまた笑った
「あんたにかかっている借金を
返さないかぎりここからは出れないわよ
第一あんたを心配する
家族なんていないでしょ? 」
「どうして・・・・
知ってるの? 」
「この業界の人間は興味を持ったら
かならず調べるの何もかもね 」
あたしは涙がこぼれた
大阪とこのどこか分からない
東北の地は気が遠くなるほどの距離だ
そしてあたしは一文無し・・・
ヨーコさんがまた諭すように優しく
あたしに言った
「一生懸命働いて借金を返したら
あのホストの彼もどんなに喜んで
くれるでしょうね
きっと涙をながして
喜んでくれると思うわよ」
「ジョージ!
ジョージを知ってるの? 」
あたしは
ヨーコさんにすがりついた
「ええ
慎二の所のナンバーワンの彼は
有名ですものここで頑張れば彼の
借金なんかすぐに返せるわ 」
後ろでセリナさんが
無言で立ち尽くしていた
あたしはあごが痛くなるくらい
歯を食いしばっていた・・・・
ジョージの借金を返すために
あたしはここに連れてこられた・・・・
ジョージに会うためには
この娼婦の館で
いろんな男を
相手にするしかない・・・
つかまれていた顎を離された
一気に呼吸が楽になった
ヨーコさんはあたしの顎を
なでながら言った・・・・
「ここに
いらっしゃるお客様は
政治界・財閥会・芸能界や
裏の世界の大物しか
入れないの
英雄色を好むとは
よく言ったものね
そんなお客様が
好まれる女はね
あなたのような女なのよユカ・・・」
品定めをするように
ヨーコさんの黒い
瞳はあたしを見つめてる
そしてプロの威厳を
もって言った
「あなたはきっと
さなぎから蝶が生まれ
変わるように本当の自分自身を
見つけられるわよ 」
どうしてあたしのような子を・・・
それは自分でもわからなかった
でも ヨーコさんの麻薬のような目を
見つめていると
そしてさっきからこの人とこの
部屋に焚かれている香の匂い・・・・
いつものようにクラクラしてきた
そうすることが当たり前のような
錯覚をおぼえた
あたしがここで
一生懸命頑張れば・・・・
いつかジョージに感謝される日がくる?
ふたたびヨーコさんが口を開いた
ヨーコさんの口臭はバラの匂いがした
クラクラする・・・・
「今日はこれを履きなさい 」
渡された制服と言われる
下着の中のパンティには
三角形の布に細く切れ込みが入って
穴が開いていた
「ユカ」
それがそのままの
あたしの源氏名になった
なぜなら 他の名前で
呼ばれてもピンと
こなかったから
風俗店の講習は
マンツーマンで行うもの
だと後で初めて知った
あたしは仕事を初める
前にセリナさんから
講習を受ける事になっていた
ただSEXするだけでは
ないらしい
これも後で
知ったことなんだけど
なんと
「セリナ」さんは
この館のナンバーワンで
客は一晩に一人しかとらないそうだ
客はセリナさんと一晩過ごしたい
ために大金を積むそうだ
「講習のプレイルームはここよ 」
連れてこられた
客室のドアをけだるく
セリナさんが開けた
あたしはきらびやかな装飾に
思わず 声を上げた
「すごい・・・
お風呂とベッドが同じ部屋にある・・」
「驚くところって
みんな同じなのね・・・ 」
クスッとセリナさんが笑った
一見寝室のような
ワンルームよりも
広いそこは
ベッドスペースの先に段差があり
低くなった先は
銭湯のようにタイル
張りになっていた
そしてドアの向こうには驚いたことに
小さな屋外の露店風呂になっていた
「お客様のあらゆる
プレイに対応するために
この部屋はいろんな
機能が備えられているの
そこらの風俗店とは違うのよ
故にサービス料もそこらと桁違いなの 」
セリナさんは湯船に
お湯をはりながら言った
もう講習ははじまっていた
けだるい雰囲気を
醸し出している
セリナさんから目
が離せなくなっていた
ふわふわの綿あめみたいな髪は
金色に輝いていた
少し髪の色がジョージに似ていた
華奢な体・・・
のわりには大きな胸・・・
影ができるぐらいに長い睫に
ふちどられた大きな目・・・
多分彼女は外国人との
ハーフだろう
こんな部屋で
改めて見てみれば
ナンバーワンをはるほどだけあって
セリナさんは本当に綺麗な人だった
「風俗で働くの
初めてって言ってたよね 」
「は・・・ハイ 」
「でもホストの彼と
SEXはしていたんでしょう? 」
少し顏が赤くなった
なんてハッキリ
ものをいう人なんだ
「は・・・ハイ・・・ 」
「あたし達の仕事は
客にお金を払っている
ことを忘れさせるぐらい
恋愛を疑似体験
させることなの
客をホストの彼だと思って
喜ばせることが仕事
たとえそれがどんなに醜い男でもね 」
あまりにも冷たい口調だったので
さらに緊張が増した・・・・
この人はどうしてここで
働いているのだろう・・・
純粋に疑問に思った・・・・
「まずはソファーに
腰かけてもらって
それから洋服を脱がせてあげて」
「は・・・ハイ・・・ 」
さっきからハイしか
言ってないと思ったら
「ドン!」と
セリナさんに付き飛ばされた
あたしは後ろの
ソファーにドスンと尻もちをついた
どうやら
あたしがお客さんの役らしい・・・
セリナさんは丁寧に
あたしの服を脱がせていた
上から見下ろした
セリナさんは本当に美しくて
同じ女なのにドキドキした
「ボタンはひとつづつ・・・・
ゆっくりと丁寧に
すべては愛撫に繋がるのよ 」
セリナさんはあたしの
上着をするりとはぎ取った
冷たい空気が熱く
ほてった体に気持ちが良かった
緊張しすぎて
心臓がどきどきいってる・・・・
「肩を滑らせるように
体から服をはがす・・・
相手は男性だから
スラックスを履いてるだろうから
ジッパーもこちらから降ろして
腰を上げてもらった隙に
ズボンをサッと下ろすの 」
「相手は座ったままだから
床に這いつくばる
みたいにして低頭し
甘えるみたいに
膝にじゃれている隙に
足からズボンを抜き去るのよ 」
一つ一つのセリナさんの
仕草が官能的で
本当に夢見ごごちになってきていた
セリナさんから目が離せない・・・
ドキドキが止まらない・・・・
「脱がせた服は
皺にならないように
生地を伸ばしながら
綺麗に畳んで
ドアポケットに入れる・・・
そうしたらクリーニング係が
お客様の帰る頃に
プレスしてまたここに
届けてくれるの 」
セリナさんは
小さなドアの横の小窓の
かごを指さして言った
すごい・・・
一流ホテルみたい
「なるべく常に相手の体に
優しく触れながら・・・
一時たりとも
離れていられないといった感じでね 」
「相手の瞳をときどき捉えて
微笑みながら
貴方とこうしていることが
嬉しくてたまらないといった
雰囲気を出すの 」
服の脱がせ方と
身体の洗い方を教えてもらう
頃には二人とも裸になっていた
セリナさんがあまりにも
単々と続けていくものだから
いつしかあたしも真剣
になり恥ずかしさは消えていた
「ところであなた性病検査は? 」
フイにセリナさんに
聞かれてびっくりした
「え?・・・・
やったことありません・・ 」
「ここはしっかりした
娼婦館だからお客様の素性や
性病とは無縁の人ばかり
だからいいけど
他の風俗店なら
ボディーソープに
イソジンをいれて洗って
痛がるお客様は性病持ちと
判断するのよ 」
「せ・・・性病・・・ 」
あたしはゾクっと寒気がした
今までそんなこと
考えもしないで
SEXしていた
もちろんジョージ
との時だって
「ウリ」をしていた時だって・・・
「まぁ
信憑性にかける話だけど
あとで性病検査
もしてもらうわ
大切なお客様に
性病を移すと
ここをたたむしか
なくなってしまうからね 」
「口の粘膜を通して
性病は繁殖する場合もあるのよ
もちろん移っても
移しても駄目
清潔にしてもらうためにも
お客様には必ず歯を
磨いてもらってね 」
「それも一緒に
お風呂に入っている時に
愛しくてたまらないから
なんでもしてあげたいと
いった感じで貴方から
磨いてあげて 」
そんなことまで
しないといけないのか・・・
でも
そうすることが後に
自分の身を守ることなんだと
あとで痛いほど
わかることになった・・・
そして浴槽の横の
エアーマットで
「マットプレイ」
もセリナさんに
仕込まれた
これは好むお客様と
好まないお客様がいるらしく
石鹸とローションを
洗面器いっぱに
泡立てたものを
セリナさんの体に
たっぷりと着け
陰毛を泡立てブラシ
がわりにして
あたしの体に擦り
付けながら洗ったり
湯船の中であたしの全身を
持ち上げられながら
男性の性器の構造や
舌と手
さらに自分の体のあらゆる
部位を使っていかに
男性を昇天させるか教わった
びっくりすること
ばかりだった
まさにセリナさんは
性技のプロだった
「そして・・・・
こうすると
とてもお客様が喜ぶの・・・」
泡だらけの湯船に二人で入って
セリナさんは
湯船に頭をしずめた
すると目の前にザバッと
セリナさんのアソコが
おしげもなく現れた
あたしは本当におどろいた
でも
浴槽のライトで照らされた
セリナさんのアソコは
うっすらピンクで
綺麗で毛は剃ってあった
これは
後で知ったのだけど
潜水艦という技らしく
特別なお客様だけ
浴槽の中でお客様のモノを
お口でサービスするときに
自分のものも触って
もらうというものだった・・・
長い間
浴槽に浸かっていたのと
すいぶん長い間
SEXしていないのとで
あたしはなんだか
ムラムラしてしまった
セリナさんのこんな
サービスを受けると
本当に男性はメロメロに
なるんだろうなと思った
さらにマットのうえでは
360°アクロバティックに
泡をつかって動き回ったり
講習が一通り終わった頃には
あたしは息を切らせ
げんなりと疲れ切った
顏を隠せなかった
セリナさんは
インターフォンで
オレンジジュースを頼み
「休憩しましょう」
と言った
あたしは自分の体に
タオルを巻きながら
へとへとになって
力なく座り込み放心していた・・・
「疲れたでしょ? 」
セリナさんは部屋に
届いたジュースが入った
グラスを渡して言った
「この仕事は体力勝負
風邪ひかないようにね
あと怪我や筋肉痛
にも気を付けて 」
あたしはオレンジジュースを
一気に飲み干した
そうとう喉が渇いていた
とてもおいしかった
「タオルの置き場所も
しっかり教えたし
服を脱がせるのも
体を洗うのも丁寧に
出来てたし 大丈夫ね 」
「あと・・・
一つ・・・・
大切なことを聞きたいのだけど 」
「大切なこと? 」
「あなた 感じやすい? 」
そっけない
セリナさんの言葉に
頬が赤くなった
あたしはその言葉に
答えられなかった
「あたし達は
日に何人ものお客様を
相手にしないといけないのよ 」
「だから 毎回SEXして
イってはいけないの
なぜなら
とても体力を使うからね 」
あたしはまたフと
ジョージの事を考えてしまった
初めてイッた時
ジョージの物が自分の
体の中心に刺さっている圧迫感
彼の視線を受け
圧倒的な信頼の元
快感を解放した
そして
潮を吹いて絶頂を迎えた時
本当に幸せだった・・・・
あんな風にはもう
人を愛せないだろう
今まで堪えていた箍が外れた
涙が次から次へと
溢れてきた
あと数時間したら
ジョージではない男の人にあたしは
今セリナさんに教えられたことを
しないといけない・・・・
不思議・・・・
ジョージと暮らす
前は他の男の人とも
何度もSEXはしていたのに
今はジョージ以外の人とすると
考えただけで
心がちぎれそう・・・・
ジョージに会いたい・・・・・
すると
突然セリナさんに
頬をひっぱたかれた
強く両肩をつかまれ
揺さぶられた
「いつまでもメソメソと!
しっかりしなさい!
いい?
ユカ・・・・・
この世界で生き残りたかったら
ナンバーワンになるのよ 」
「ナンバー・・・ワン・・ 」
肩をがっしり
つかまれて
正面を向かされた
セリナさんの爪が肩に食い込んだ
それだけセリナさんは真剣に言った
「いい?
あのヨーコさんは
ある意味
慎二よりも恐ろしい人よ
もしあなたが使い物に
ならないと分かれば
場末のソープにまた
あなたを売りとばすでしょう 」
「そしてそこで
性病になって死ぬまで
働かされるわよ
あなたがここで
生き残れる術はただ一つ
上客をつかむようにするの!
それしか生きてここを
出られる方法はないのよ 」
「セ・・・リナ・・さん・・・」
「あなたが熱に
うなされてる時
ずっと彼の名前を
呼んでいたわ・・・・
彼のもとに戻りたいのなら
決してヨーコさんに
気を許しちゃ駄目よ 」
その時
隣の部屋から壁伝いに
「ああ~~~ん
いくぅう~~~~」
と極端に大きな声が響いてきた
演技なのか本心なのか
どちらでもよかった
滑稽だなんて思わなかった
その声に身震いした
「ジョージに
会いたかったら・・・・
ナンバーワンになって
ここを・・・
出るしかない・・・
のね・・・ 」
「そうよ
ナンバーワンになると
大抵のわがままは通るわ 」
あたしに
選択肢はなかった・・・・
施設の誰もあたしが
この東北の果ての地にに
売られているとも
知らないだろう・・・
麻美もジョージも・・・・
学園長も
誰も助けてくれない
その後も
泣きじゃくる
あたしをセリナさんは
そっと抱きしめてくれた
隣のあえぎ声はいつまでも響いていた
正直怖い・・・・
別に処女という
わけでもないけど
気軽に何も考えないで
「ウリ」をやっていた頃と違う
「病んじゃダメよ・・・・
この仕事は心を
すり減らすから・・・ 」
お金が心を癒してくれる
とセリナさんは
また真顔でいった
そこにインターフォンの
呼び音が鳴った
セリナさんが電話に出た
何やら小さく
あいづちをうって
セリナさんが言った
「ユカ!初仕事よ!
5分後に
胡蝶蘭の間で!お客が待ってるわ! 」
「5分後って・・・
まだ 朝の9時
こんな朝早く・・・
お客様が来るの? 」
セリナさんはガチャンと
受話器を叩きつけて
上からあたしを
見下ろして言った
「男は何時でも勃起するのよ 」
:*゚..:。:. .:*゚:.。
目の前には
沢山の花が競うように
古代中国の模様のような
高価なツボに活けられていた
赤い蛍光ライト・・・・
シルクの布団の回りには
我先にと美しさを
競うように咲き乱れる
胡蝶蘭の花
よく見ると
女性器のようでいやらしい
緑の葉も見えない程に
咲き乱れ
活けられている胡蝶蘭の華・・・
花に埋もれて窒息しそうで
すべてが幻想のようだった
「 我想? 」
「旦那さま・・・・ 」
上客はみなそう呼ぶように
躾けられた
中国人風の男は
笑顔を絶やさない
笑ったら小さな目が線になった
あたしの胸の中で
違和感がじわじわと大きくなる
この胸のうちに広がる粘っこい
靄はなんだろうか・・・・
「有一个 漂亮的房 里的 花 」
(この部屋の美しさにお前が花を添えている)
中国の香の強い酒を勧められ
おちょこを呷る・・・
お酒なんか飲みなれてないし
美味しいとも思わなかった
何杯目かに
あたしの胸元に白い首筋に
ポっと桃色のアザが浮かび上がる
恥かしそうにうつむく・・・・
その耳たぶも桃色に染まってる
「从女 理听着,不」
(マダムから聞いていたけど)
「它非常漂亮・・・・」
(これほど とはのう・・)
あたしの手をとり
撫で回しながら
男が中国語で言った
中国語は知らないのに
何を言ってるかは
不思議と理解でした
「イヤ・・・旦那さま・・・
恥かしい・・・ 」
そう言った瞬間
綺麗に着つけられていた
あたしの前に結んで
あった帯は乱暴に解かれた
着物の合わせが左右に裂かれ
桜色した乳首がさらされる
男は両胸の突起を
つまんで赤ん坊の
ように吸い付いた
白い胸がさらされる
その胸の上には
桃の花に似た薄い斑点が
水に落ちたように
いくつも浮かんでいた
「美・・・・」
(美しい)
「我感到内疚
个地方在 里也非常美・・・」
(ここもこんなに綺麗だと
罪悪感を感じるのう・・・)
長い間
男は灯りを手に持ち
あたしの足の間を広げ
観察していた
やがて
充分目で堪能した後
一番敏感な突起に
酒を足らし生暖かい舌で
念入りに吸われた
「はあん・・・あん・・・
旦那様・・ 」
男の剥げた頭が股から離れ
濡れたアソコに
男のソレがあてがわれた
「我会在那里・・・・・」
(入れるで)
「我的大・・介意」
(俺のは大きいから心せぇよ)
あたしは歯をくいしばった
男の突き刺さったモノは
ゆっくりとあたしの中を
たしかめるように動いた
やがて
男はうなりながら突き始めた
「哦…哦…哦…哦…」
(おう!おう!おう! )
「最好的!
(すばらしい!)
鏡を見ると
白い自分の尻に
けむくじゃらの
男の尻が重なっている
筋肉質な尻は
くぼみを作りながら
激しく上下させ
やみくもに動いてる
彼は喘ぎながら恍惚として
何やら中国語を叫んでいる
:*゚..:。:. .:*゚:.。:
乱暴に胸をもまれる
明日
体に跡が残るかもしれない
:*゚..:。:. .:*゚:.。:
あたしは
ただの売春婦・・・・
あたしの肌には
花が咲くの
男に抱かれた時だけ
赤い綺麗な花が咲くの
でも それを
教えてくれたのは
ジョージ・・・・
他の男に抱かれながら
:*゚..:。:. .:*゚:.。: