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「ゲームか…、楽しませてくれるのかな。構ろ」ひょっとこのお面をつけた男がそういうと、下っ端のような身なりをした男たちが全員、懐に手を入れた。「なあ、ひょとこ、君たちは何がしたいのか教えてくれないか」「世の中というものはとても不平等、そう思ったことはないか。真夏の炎天夏の中、家を一軒、一軒、訪問してその度に門前払いされ、それでも挫けずに次の家に訪問し、契約を取る。サービス残業をすることは普通で、それに加え、休日に出勤し、無給で働いている人も居る。その人たちが必死に働いてもらえるのは月給数十万円程度。さらに、そこから所得税や、住民税などを差し引かれ、手元には、数万円程度しか残らない。そして、人間が生きるうえで必要な衣食住にも税金がかけられている。それに比べて、政治家はエアコンなどが程よく効いた室内で睡眠をとるだけで金が入ってくる。それに加え、日常生活内でも優遇される。それなのに、財源が厳しくなったら増税。所得が自分たちより低い国民からむしり取りとるが、自分たちの給料を返還や、新規財源開拓の糸口を見つけるわけではない。票を確保するために選挙運動をするには、100万以上の金が必要である。そのため、普通の会社員などが気軽に選挙に参加することはできない。そして、国民の多くは政治に興味を持っておらず、選挙に行かない若者が多く生まれ、今の生活で満足してる老い先が短い老人たちが脳死で選挙に参加するため、国は選挙に多く参加してくれる老人たちに優しい政治を行う。そして、現状に危機感を覚えた一部の若者たちが行動を起こしても基本無視され、彼らの抗議運動が過激化を増したら、国家の犬たちに鎮静命令を出し、何もなかったようにふるまい、どんどん未来を創る卵である若者たちの首を絞める。そして、就労意欲のない人間たちには国民からむしり取った金を与える。おかしくないか、ことわざには『働かざる者、食うべからず』という言葉があるのに、最近、若者たちが『働いたら負け』という言葉を口にしている。なぜ、まじめに働いた者が損をし、遊び人たちが得をする現状を維持しているんだ。」「そうか、やっと君たちの動機が分かったよ。だが、なぜここで立てこもったか教えてくれ。ここには比較的若者が多くいる。ましてや、日曜日で、まだ春休み中の学生もいる。家族で来る人が多いことなんて簡単に予想できるだろ。」「老人たちが今、一番恐れてることは何だと思う。ある日突然年金が受け取れなくなることだ。『この世の中に当たり前ということは何一つ存在しない。私たちが当たり前と思っている裏では数えきれない人たちが働いているからだ。』と河合教授も言っていただろ。何かを変えるためには犠牲というものは付き物だ。」「そうか、よくわかった。」「さあ、九尾こちらに来てこの世の中を変えましょう。」ひょっとこがそういうと、ひょっとこの横にいた幹部らしき人間の一人が九尾に近づき、握手を求めるように手を伸ばした。すると、九尾はその手を取り、「ひょっとこ、君の部下何人か、動けなくしたが、許してくれ」「問題ない、彼らも革命の礎になれてほこらしいだろう」