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「変身!! 」
アンデッド襲来の嵐がうねりを上げる。風雲急告げる瞬間、剣崎一真はバックルを腰に装着した! バトル・ファイト開始……サポーターの広瀬さんの声が耳元にこだまする、これが俺の仕事ー仮面ライダーのヒロイズム!
「貴様がみんなを……封印してやる!」
ラウズカードシステムによってブレイドの力が倍加する、刹那の夕刻。断末魔を上げて怪物は倒されたースペードの騎士(孤独な男)は疾走する! 剣崎は紫紺のバイクに跨がり帰路に着く、他意は無い……。
秘密結社BOARDは対アンデッドの組織として仮面ライダーを社員に雇う。先輩・広瀬栞と二人三脚で世界平和の均衡を保っていた、トランプの絵柄の様な戦士は今日も風を纏う!
「剣崎君、新しいラウズカードを手に入れて。橘さんのギャレンは治療中なの」
会社の廊下内で二人はライダーベルトを確認した後、LINEを交換した。剣崎は走り出したー
「俺、もっと強くなりたい。この世界を奴等の好きにはさせない!」
「剣崎」
橘朔也が医務室から顔を出す、深紅の仮面ライダー・ギャレンの適合者の一人。先の戦いで傷を負った上司は厳しくも頼りになる存在だった……
「橘さん。ゆっくり休んでください! 俺、もっと働きます」
「油断するなよ。五十三体のアンデッドは不死の生物だ、カードに封印するしか倒す手段は無い……俺もすぐに追い付く」
「はい!」
全ての発端は一万年前……神の悪戯は地球上の支配者を決めるべく死闘を繰り広げた。闘いは終わり人間は勝利の栄光を掴んだーそして現在、開放された怪物達は再び敵となり立ち塞がる!
剣崎は寝床に着いて握り拳を構えるー俺は弱い!!
「ブレイドはスペード♠️、先輩はダイヤ♦️……あと二人は開発中」
下口唇を噛んで真っ暗な天井を見上げたアパートの夜風が天涯孤独の身を武者震いに馳せる。古傷の血は彼の身体を闘志に焦がしライダーの責務を全うする!
「守ってみせる、HEROは伊達じゃ無い!!」
夢の中は希望の楽園だったー
真冬の木枯らしは剣崎の若い素肌に粉雪を降らせる。ヘルメット越しに叫んだ言葉はバイクのエンジン音に消されたー広瀬さんからのLINE通話が耳を疑う、静寂……
「BOARDが!? 今すぐ行く!!」
まさか……橘さんが裏切った?? ライダー同士の戦い!!
秘密結社は崩壊した。たった一人の男の謀叛によってーギャレンがアンデッドを解き放った!? 遅れて来たヒーローはボロボロの会社を尻目に倒れ込んでいる広瀬に駆け寄った。
「橘さんが……もう頼れるのは、あなただけ」
「広瀬さん! 畜生!!」
サイレンが鳴り響く凄惨とした現場に剣士が立ち上がる! 先輩は去って行ったー
「仮面ライダーカリスは俺だ」
相川始はアンデッドだった、バトル・ファイトは終わらない。