Xで尊敬してる相互さんから可愛いと
言って頂けたのでテラーノベルには投稿するつもりなかったのですが載せてみます。
続きはあったりなかったり…
義務教育終わったらいつかその相互さんと本作るとかいう夢を叶えてみたいです、後少し我慢すればすぐですね!
いつも通り入水をし帰ってきたら机の上に猪口齢糖が置いてあった。
今日は世間で云うホワイトデーというやつだ。
猪口齢糖があってもおかしくはない、けれどホワイトデーは一般的に『バレンタインに女性から猪口齢糖を貰った男性がそのお返しに猪口齢糖等を贈るイベント』のはず。
私が貰う理由はない、先月誰かに猪口齢糖なんて贈っただろうか。
……1人だけ思い当たる人がいるけれど、この猪口齢糖は手作りっぽいし彼の人が菓子作りをするとは思えない
「あれ?太宰さん、それ如何したんですか?」
「嗚呼、敦君。帰ってきたらあったのだよ」
気が付いたら敦君が後ろにいた、いつの間に帰ってきたのだろうか。全然気付かなかった
「敦君は事件解決帰りかい?」
「乱歩さん宛の事件依頼が来ていて、事件現場が少し遠かったので付き添いを」
一緒に帰ってきているはずの乱歩さんが居ない、これの事を聞こうと思っていたのに居ないとなると困るな。
「…乱歩さんは如何したんだい?」
「この後太宰さんと予定があるから先に帰っていて。と言われたんですけど…行かなくていいんですか?」
私との予定?最近は何をどう誘っても「暇じゃい」と言われ断られ続いていたから予定なんてないはずなんだけれど、乱歩さんが予定があると言うのならあるのだろう。これについても聞きたいし早く乱歩さんを探しに行かなくては
「敦君ありがとう、乱歩さんを探しに行ってくる。国木田君に出るって 伝えといて」
冷たい風が吹いている、もう少しで春になるとはいえまだ少し肌寒いな。
…彼奴、あの猪口が誰からなのか分かったかな、まあ分かるか
僕の事あれだけ好き好き言っていて分からないはずなんてないし、でも僕が菓子作りするはずないなんて思いそうだなぁ…来てくれると良いんだけど
「はあ、はぁ……乱歩さん、見つけましたよ」
息を整えながら途切れ途切れに聞こえるその声の主の方に視線を向けた
「太宰、来たんだ」
「呼んだの乱歩さんでしょう。」
「まあそうだけど。それで?」
「猪口齢糖と一緒に入っていたあれはどういう意味ですか。」
やっぱり、此奴なら気付くよな
分かっていながら入れたけど、気付かなければ良かったのにと少し思う。此奴からさせるつもりだったのに、いつまでも言ってこないから
「お前が思ってる通りの、そのままの意味だよ」
「乱歩さんからの告白、ですか」
「僕からするつもり無かったのに。」
色んな人にナンパしたり心中に誘うくせに何で変なとこで奥手になるかな、何だか此奴に負けた気分だし後で甘味処にでも寄ってもらおう。
それに寒い中此処で待ってたんだからこれくらい良いでしょ、思っていたより早く来た事は褒めてあげなくもないけどね。
「それは、すみません
もう遅いかもしれませんが」
「………」
「私と付き合ってくれませんか、」
なんだ、言えるんじゃん
もっと早ければ僕が態々こんな事せずに済んだのに、でもちゃんと告白してきたんだから良いか。ちゃんとしてくれないと思ってた訳だし。
……何その顔、もう返事なんて分かっているくせに何でそんな不安そうな表情するかなぁ、僕から告白したも当然なのに。僕からの返事を聞く前に唇を奪ったりとか出来ないわけ、最後まで手がかかるヤツだな まあこれくらいなら良いか…
「太宰、ちょっと屈め」
「え、返事は?」
「良いから。」
太宰が言われた通りに軽く屈んだ瞬間、唇に柔らかい感触が触れた
「………へ?乱歩さん今の…」
「よろしくね、太宰」
そう言いながら笑う彼は悪戯が成功した子供みたいでとても可愛らしかった。