歪 恋

第7話

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ギュビンside

hy「…もうやだ……」

kg「…！」

言わせてしまった。

口に出したらもう

元には戻れない。

kg「……もうやめる」

声は震えるし

今日はゆじにの顔も見れない。

心臓が早くなっていく

嫌な感覚。

怖い

1人になるのか。

hy「ひょん…？」

hy「なんで震えてるの…」

焦燥感。

言葉に言い表せない動揺。

kg「…ごめん」

hy「なにが…」

全部。何もかも。

笑えなくさせてごめん

いっぱい傷つけてごめん

普通の生活の邪魔ばっかりしてごめん

言い出したらキリがないくらい

いっぱいある。

俺はどうしたらいい？

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ユジンside

kg「…ごめん」

なんでそんなに焦ってるの？

こんなひょん見たことない。

震えて、弱気で…

いつものひょんじゃない。

hy「…ねぇ…」

kg「…俺、わかんなくて」

hy「…？」

kg「ゆじに以外を見る方法が」

kg「…ずっとわかんないの」

hy「…！」

見るからにパニックな様子のひょん。

何故か僕の心臓も早い。

嫌な予感。

kg「…もうやめるから」

kg「なにもしないから」

何もしないってなに？

急になんなの？

さっきまで…

怖いままのひょんだったのに。

hy「何言ってるかわかんない…」

ずっと理解できないのに

出来てしまいそうなのが

すごく嫌だ。

kg「…ゆじな」

kg「ばいばい」

hy「…！！」

嫌な予感的中。

hy「なんでっ…！」

kg「もう嫌だって言ったでしょ」

kg「……今までごめん。もうしない」

ごめんなんかじゃ済まない。

居なくなるだけじゃ済まない。

「ばいばい」って簡単に送り出せない。

ずっとずっとひょんは自分勝手だ。

僕の気持ちなんて理解しようとしない。

kg「…じゃあね」

hy「ひょん…！行かな……」

出ていこうとするひょんを

呼び止めて辞めた。

どうして

行かないで欲しいの？

引き止める理由は？

…わかんないけど

でもばいばいなんて

kg「…ほらね」

hy「…！！ 」

kg「もう嫌だって言うなら」

kg「少しも期待させないで」

呆然とした。

出ていく背中を追いかけることもなく

声を出すこともなく

ただ呆然とした。

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ー次の日ー

朝起きて時計の針を見て嫌になる。

hy「…さいあく」

寝坊した。

起こしてくれる人も

起きたらいつも居る人も

いなくなっちゃった。

学校に行けば会える？

そんな簡単な問題じゃない気がして

気が気じゃないよ。

ねぇ、ひょん

何がしたいの

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ー学校ー

zh「…！ゆじな！！」

教室に入る途端に駆け寄ってくるはおひょん。

はおひょんなら

どうにかできる？

zh「俺…心配で…」

zh「昨日の今日で来てないし…」

焦ってるはおひょんに

なんの返事もできないまま。

zh「ゆじな？…だいじょ…」

hy「出ていっちゃった」

端的に。

それ以下でもそれ以上でもない

どうしたらいいかわかんないの

たすけて、はおひょん

zh「…場所変えよう」

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ー屋上ー

ジャンハオside

『出ていっちゃった』

それだけで全部伝わった。

正直な俺の感想は

「良かった」って。

hy「今日…ぎゅびにひょん来てた？」

zh「……まだ見てないよ」

おかしいね。

同じ家から来てるのに

知らないなんて。

zh「…何があったの？ 」

hy「…わかんなくて」

hy「急にばいばいって」

zh「……」

あの子が何がしたいかは分からない。

…あと

君が落ち込む理由も、分からない。

目が赤いよ。

あいつの為に泣いたの？

どうして？

zh「嬉しくない？」

hy「…わかんないの 」

hy「ずっと考えても」

hy「なんで嬉しくないか分かんない」

あぁもう。

いつまでこの子を支配するの。

離れても尚

あいつを気にするの？

zh「…なんでなの」

俺の方が優しいし

手を出したりしないし

怖がらせたりもしないのに

今君が考えるのは

あいつだけなの？

zh「…おかしいね」

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