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自殺表現あり
二次創作
本人様には一切関係ありません。
凶器
「シャオロ〜〜〜〜〜〜ン!!」
「うっっさ!なんやシッマ」
シャオロンが耳を塞ぎながらこちらを向く
「課題うつさせてーや」
「え?俺もやってきてへんよ」
当たり前のような顔をしていた。
普通やってくるもんやろ…
俺もやけど
「しゃーねーな…こうなったら…」
「そうだなシッマ…」
「「トントォォォン!!」」
「わっ!なんや…朝っぱらからうるさいわ…」
やっぱりいつものようにトントンに聞きに行く
鼻からシャオロンに期待なんてしてないのだ
「課題うつさして!」
「右に同じ!」
「え゙っ!お前らまたやってきてへんのか!?」
呆れたように机の中を漁るトントン
っぱ頼れるブタさんなんすわ
「はい…。さっさとうつしーや。こっちもいそがしいねん…」
「てんきゅートントン!」
「さすトン!!」
シャオロンと俺はノートを受け取り自分の教室へ戻る。
「はー!毎朝ありがてーなぁ!トントン無しじゃぁ俺らだめやな!」
「ほんまやなぁ!!」
お互い笑いながら自分のノートにスラスラと書き写す。
毎回書き写しているせいで、書き写しだけは早いのだ。
「てか今回量おおいな…」
「あと15分…早く来といてよかったな!!」
そうしている間にも、どんどん生徒で教室は埋まっていく。
((なんかさぁー?なんでいつも来んのかなぁあいつ。))
((あー。なんだっけ?シャオロン?とか言うやつだっけ))
((そうそう!!男なのに女みたいでキモいし?))
((同じ空間にいるだけで吐き気するよねぇ〜ww))
クラスの女子の話し声。
どこからか聞こえてくる。いつもの事だ。
正直邪魔で邪魔で仕方ない。
シャオロンのどこが悪いっていうんや…
「シャオr…」
「あー!そろそろ書き写し終わるな!!いつトントンに返しに行く?」
「っ……ひ…昼休みでええんやないw?」
「せやなぁ〜!」
((ほんとにさぁ〜ーーー!〜〜?))
((それなぁーーーーー??〜〜!ーーww))
これもいつもの光景。
シャオロンに話しかけようとすると、何かしら遮られる。
…1種の“いじめ”と言うやつだろう。
最初の方は止めようとしたやつもいる。
だが、あの女子のリーダーは、ある大手企業の社長なのだ。
逆らったらすぐ社会的死。
やがて、誰も逆らえなくなった。
暴力的な方には至ってないからまだいい方なのかとは思う。
シャオロンも、…表面では、元気そうだし。
止めるもんなら止めたい。が、周りに迷惑もかけてしまうので、何もできない自分の無力さが憎い。
シャオロン…大丈夫だといいんやけど…
俺等の心配をよそに、シャオロンは自殺した。
いや、正確には、しようとした、が、正しいのかも知れない。
静かな病室。
ただ君が呼吸する音だけが聞こえる。
「…目ぇ覚ませよ……皆待っとるんやで……?」
静かに話しかける。
返事があるはずもないのに。
ただ、悪口を言われ続けただけ。ちょっと聞こえてただけ。
言葉は、ときに凶器となる。