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𓏸𓏸が、いつもより少し明るい顔でベッド脇にやってきた。袋から、カラフルなシール帳と、たくさんの可愛いシールを取り出して見せる。


「これ、買ってきたよ。一緒にやる?」

𓏸𓏸は少し期待した声で涼ちゃんに差し出す。


でも、涼ちゃんはただ静かに首を横に振る。

𓏸𓏸は少しだけ寂しそうに、手元のシール帳を撫でる。


しばらくして、廊下から別の病室の女の子が、

「なにそれ? シール帳?」と顔をのぞかせる。

𓏸𓏸が「うん、一緒にやる?」と答えると、女の子は嬉しそうに𓏸𓏸の隣へ座り、ふたりで夢中になってシールを貼りはじめた。


涼ちゃんはその様子を静かに眺めていたが、だんだんと目がうつろになり、

ベッドの端に体をゆっくり倒していく。

やがて背中を丸めるようにベッドに潜り込むと、背を向けて静かに目を閉じた。


𓏸𓏸がふと気づいて声をかける。「涼ちゃん、寝るの?」

返事はなく、涼ちゃんはゆっくりと呼吸を繰り返している。


𓏸𓏸はそっと立ち上がって、涼ちゃんの肩まで毛布を優しくかけた。

「おやすみ…」と、小さな声でそっと呟く。

窓の外では、遠くで鳥の声がかすかに響いていた。

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