テラーノベル
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ある日、俺達の世界から太陽が消えた………
なんて陳腐でありふれた表現だけど、それしか思いつかった
なんの変哲もない、いつも通りの1日になるはずだった
グループで動画撮影のために集まる予定の日、いつまでたってもLANが出勤してこなかった。連絡しても不通で体調を崩して携帯も触れないのかもしれないとスタッフと一緒にLANの家に行った
合鍵で入ったリビングには夥しい量の鉄錆臭いアカが広がっていた
呆然とした後、ナニカに巻き込まれた可能性が高いからスタッフと手分けして警察や関係者に連絡をした
……アカはやっぱり血液だった。量から最悪の事態も覚悟してくださいとまでいわれた
そのことを知らされたメンバーの絶望の色も、空元気で無理をしていく様も見たくなかった
なぁ、LAN
お前がいなくなってみんな笑顔がぎこちなくなったぞ
メンバーが1人になるのを嫌がって引っ付いて離れなくなったり、口数が段々と減っていって静かになったり、目の下にでっかい隈ができたり
なぁ、どこにいんだよ
お前がいないだけでさ、色がわかんなくなりそうなんだよ
はやく帰ってこい
「ぁ~ただいま?」
「ら、んくん?」「らんらん……」「うそ、」「ほんとに、?」「
おかえりっ!」「心配したんだからね!」
「ゴメンね。いつの間にか3ヶ月かかっちゃった」
「なぁ、LAN」
「なにいるま」
「左手、何処に落としてきやがった?」
「「え……?」」
「やっぱ、気付くよね」
苦笑いをしながら手を挙げる動作をした左腕、その先にあるはずの掌はどこにも無かった
気付くよ。気付かない訳ないだろ。気付きたくなんかなかったけど、だけどグループで1番近くで支えあってきたからすぐにオカシイって気付いたんだ
「帰ってくる時にちょっとやらかしちゃった」
「いや、元々連れ去られる時に怪我してほぼ動かなかったんだけどね?」
「ばか」
「うん、ごめんね」
「ばか」
「心配かけてごめん。ただいま」
誘拐犯はガチ恋拗らせた人かな
「ね、君はLANの事本気で好きになってくれたんだね」
「えぇ本気で好きよ、愛してるわ。だから写真もグッズも全部集めた。でも足りないわ!もっともっとLANくんが欲しいの」
「ありがとう」
「え?」
「俺を、LANを好きになってくれてありがとう。でも、このまま此処にいたら俺はLANじゃなくなるよ」
「………」
「君が好きになったのは誰?」
「…シクフォニのLANくん」
「じゃあ俺じゃないよね?此処にいるのはただの俺、踊らない歌わないメンバーと話さない。それって君が好きになってくれたLANって言える?」
「ね、俺まだシクフォニのLANでいたいんだ」
「みんなと歌いたい、踊りたい」
「でも、君がLANの事を愛してくれたのが嬉しかった」
「ほんと…?」
「うん。だから、LANじゃなくて俺になるけど、それでも良かったら連絡先交換しない」
誘拐犯はLANと話していくうちにシクフォニで本気で活動しているLANが好きなのを思い出して開放するとか
で、開放して円満に別れようとしたとこで誘拐犯のほうにバイクが突っ込んでくるのがみえたLANが「危ない!」って咄嗟に突き飛ばした時に左手がダメになったとかで
詳しく話を聞いていたメンバーは怒ればいいのか呆れたらいいのか叱ればいいのかわからなくなって複雑な表情をしていてほしい
ぎゃんぎゃん泣きながら怒っててもいいよね
昶
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コメント
3件
うわあ…第1話からすごい重さだね……😌 LANが帰ってきたシーン、左手がないって気づくところ、ゾッとしたし同時に切なかった。メンバーみんなの「気付きたくなかった」って感情がすごく伝わってきた。 誘拐犯との会話も良かったな。「君が好きになったのは誰?」って問いかけ、アイドルとファンの関係って何なんだろうって考えさせられる。それでいてLANが優しすぎるんだよな…危ない!って突き飛ばして左手失うとか、もう泣きそうになった。 でもぎゃんぎゃん泣きながら怒るメンバー、見たいかも(笑) 続きが気になる〜!昶さんの描く“闇”と“優しさ”のバランス、大好きです🥀✨