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郁不
340
341
サウジアラビア
103
Hisui Mizushiro
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昼過ぎのこと。
クロムの倉庫のはしごにもたれかかって、ゲンは立ったままうつらうつらしていた。
そこに現れる千空。
「おいメン…こいつ立ったまま寝てやがる…バケモンかよ」
そんな辛口の言葉も届かない。
千空がゲンに触れると、あっけなく崩れ落ちた。
神的なバランスだったらしい。
地面に座り込むゲン。
「…ん、千空ちゃん?どしたの、そっちから来るなんて珍しい」
寝起きのくせに情報収集からの把握だけはバカ早い。
早いに越したことはないと千空はスルーしたが。
「今日の夜空いてるか」
「なぁに?デートのお誘い?」
「なわけねぇだろ。実験の助手だよ」
「もー、千空ちゃんの合理的主義。ちょっとくらい夢見させてよ〜」
「何言ってんだ?」
「ちょっとした冗談だってば。今夜ね、了解」
空けとく〜とピースする。
そのまま、スイカに呼ばれて去っていく背中を見送った。
「…あいつ、今夜に予定なんてあったのか?」
そんな疑問さえ、次の瞬間には消えていた。