テラーノベル
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──────Iれいまり視点──────
私は、一人の奴隷をを手に入れた。別に喜ばしいことでも、残念な事でもない。ただ、その事実がそこにあるだけ、という感覚。強いて言うなら、あの一件から私に決闘を申し込むことが多くなったことが欠点だ。悪魔というものは馬鹿らしい。強いものと戦いたい、なんて欲を持つものや、無差別に襲うもの。どいつもこいつも頭のネジが数本外れているやつしかいない。けれど、私はその前に奴隷、という名のゼンに任せている。どうやら、奴隷のご主人に挑むためには先に奴隷を倒さ無ければならない制度があるらしい。奴隷が勝ったにせよ、ランクが上昇するのは私。負けたらランクが下がるのは奴隷というなんともまあ理不尽な制度だが、ゼンは気にしていないらしい。戦えれば良い、との事。
決闘によってゼンの欲を発散しつつ、私の決闘ランクも上がる。それはいいことと言えよう。ランクが上がれば上位悪魔に会える機会も多くなる。損はない。それに、自分がやらなくてもゼンにやらせるだけでいいのだから。ゼンは思いのほか強いらしく、今のところ無敗を誇っていた。
私に負けたのは、知識不足と経験不足だと判断。剣を磨くためにも、私は時々ゼンと戦闘の訓練をしている。魔法を連発する練習や、早く飛ぶ練習、武器を使ったり、最悪使えなくてもいいための練習もしている。
まあ、ほとんどは大図書館で知識を積んでいるのだが。
私は、ゼンに質問をする。
「ゼン」
「どうしました〜?」
初対面の暴れっぷりとは違い、すっかりと大人しく───丸くなったゼンを見る。笑みを振りまき、周りに花が舞ってそうなオーラすら感じるが、それは一旦無視させてもらう。
「悪魔って、どうやって生まれているか知ってる?」
先程読み終えた悪魔についての本。基礎的なことしか書かれていないように思われた本だが、解呪の魔法を唱えると、根幹に関わる内容を知ることができるもの。私は、その一端に触れた。まだ全てを知ったと豪語することはできないが、時間の問題とも言える。
そんな、知識の一端を共有したいと思った。それに、知識があることに越したことはない。いくら奴隷でも、知識があるかないかは重要だ。バカほど騙されやすいし、適度な知識は身を守るためにも必要だ。
と、適当な理由をこじつけておく。
「うーん、生殖行動をすればできるんじゃないですか?」
「馬鹿?私たちに性別なんてないでしょ」
「ありゃ、そういえばそうでしたねー」
普通にぶっ込んできた問題発言に対して、一応常識をといておく。こいつ自分の体とか見た事ないのか、なんて若干呆れつつも、話を戻す。
「悪魔は基本的転生によって生まれ直します。」
「???」
どうやらちんぷんかんぷんみたいなので、1から説明する。
「元々我々が住む魔界には悪魔が100体いました。で、そいつらはいずれ死ぬ。そうすると、その魂は輪廻転生の輪に入れられて、また別個体としての生を受ける。それを繰り返してるんです。」
「でも、今悪魔は数千体は超えてますよ?というよりぽれ既に100体以上殺してますよ!」
その説明をと思ったが、思いのほかゼンが悪魔を殺していたことに驚く。たしかに、それくらい殺していればさぞ欲が満たされていることだろう。
と、一呼吸挟んだ後、私は説明を再開する。
「んーその前に、ゼン、手のひらを出して。」
私がそう指示すれば、不思議そうな表情を浮かべながら命令には逆らえないらしい。大人しく手のひらを差し出す。
私はその手にさらに自身の手のひらを重ねる。
そして、魔力をため、そして───一気に放つ。
ポンっと軽い音とともに、それは生まれる。茶髪の短髪に氷のような瞳。こじんまりとした悪魔の翼に角の代わりに生えたくま耳。しかし、その頭身は2頭身で、ただ翼をパタパタと動かして自身を浮かせることくらいしかできないようだった。
「え!?え!?!?な、何!?これ!?」
「これが悪魔を新たに増やす方法。お互いの魔力を込めて新たな生命体を作る。ちなみにこれは禁忌の魔法だよ。本当にできるとは…。」
私が、実験の成功を喜ばしく思っていると、ゼンは驚愕としかいい現せない表情を浮かべ、目を白黒させている。確かに、2頭身で出来てしまったのは失敗だが、その前に魔力が上手く使えていることを喜ぶべきではないか、と思っていると、ゼンは顔を赤面させて言う。
「あ、あ///せ、責任は取ります…///」
「?あ、禁忌の魔法の責任?大丈夫だよ。これはすぐに消えるから。そんなに魔力込めてないし、ゼンに至っては魔力出してすらないでしょ?」
可哀想なほど耳と、頬を真っ赤に染め唇を噛み締めていたゼンは私の言葉を聞くと、安心したようなため息をした後、自身の顔を手で覆い隠していた。
それは置いておいて。この魔力を込めて悪魔を作り出す人体錬成は禁忌の魔法とされているが、基本的それを行う時は既に裁けない状況になっているし、悪魔は基本自由主義だ。誰からも咎められることはない。まあ、名ばかりの禁忌だ。化け物ができても、成功しても自己責任。それだけである。
また、裁けない時、といったがそれは自身が死にそうな時に、置き土産として使われることが多い。別にこの魔法は複数人でやる必要はない。代わりに、魔力の要求量が跳ね上がるだけだ。ふたりでやるよりも、数十、数百倍はかかる。けれど、悪魔が一生分の魔力を注いだのならば。それは自立した悪魔として新たな悪魔として誕生するわけだ。作り出した方は後に死に、また転生する。結果的には2人の悪魔が生まれる。それを繰り返して今や、数え切れないほどの悪魔が日々死んで生まれ変わってを繰り返している。
まあ、こんな生活だから100歳まで生き残れることすらすごいと言われるようになった訳だが。
まあ、このまま知識を蓄えるのもいいだろう。私はそのまま図書館に居座り続ける。隣にゼンを添えて。
ここで切ります!いやー時間がない!!!塾帰りですどうも!なんでこんな日にも塾があるんだ…!!休みます!寝ます!宿題して寝ます!
おつはる!
コメント
8件
塾キツいよね ゼンさんが想像するだけでも尊い
お疲れ様