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(霧…?まさかこれで逃げる気なわけ…!)
後ろから斬られそうになる
「この瞬間をずっと待ってた…アリア!」
「全員!逃げて!」
何かに感づいたのか全員に指示を出す
「ヴェーレ!」
が、遅かった 魔力の波が声を上げる間もなく敵の全身を押し潰す
「つ…疲れた」
空気が抜けた風船のようにぐったりと全員が倒れる
青ざめた顔で侍女がアリアに駆け寄る
「お…お嬢様!」
「大丈夫よ、全員気絶してるだけだから」
「そっちじゃありません!怪我でもしたらどうするんですか!だいたいお嬢様は…」
「サラ もう怪我してる」
先ほど切った左手の平を見せる ざっくりと切ったその手からは赤い血がポタポタと垂れている
「お…お お嬢様!!!!」
森中に大声が響き渡る
「お嬢様の手に傷が残ったらどうするんですか!」
「それはそれで良いじゃない 私の初陣デビューの傷」
「もう、手 見せてください」
「処置出来るの?」
「お嬢様がいつ怪我しても言いよう医療セットをここに…ない!?」
「あの中じゃねぇの」
燃えかすとなった馬車を指差す
「アアアアアアアアア」
言葉にならない声を上げる
「あ あの、これ使いますか?」
アストがショルダーバッグから応急処置キットを出す