今日もまた、同じような日々が始まる __________
俺は、暇七紬。普通の男子高校生だ。
ただひとつ、他の奴らと違うと言えば、クラスの中での俺の存在だ。俺はいわゆる「いじめられっ子」、という分類にされている事だ。
いつ始まったのか、何故始まったのか、俺には分からない。気ずけば周りは俺の事をゴミを見るような目で見てきて、毎日罵倒される。
先生たちはなるべくいじめを辞めようとしてくれているけど、正直そんな努力は無駄だろう。
何言ったって、あいつらは変わらない。
今日も変わらない足取りで、学校という名の地獄に向かう__________。
ガラガラッ(ドアを開く)
いじめっ子1「あ〜〜、またゴミが来たぞww」
いじめっ子2「なんでまた学校来てるのかなぁ〜ww」
正直言えばどうでもいい、周りにどんな目線を送られてても、何を言われても傷つかない。………いじめてるアイツらが阿呆なだけだ。
🍍「……………」
いじめっ子2「ねぇ〜、なんか言ったらどうなのぉ?ww」
🍍「……………」
無視だ、無視を突き通せ。
いじめっ子2「ねぇ、ww。もっと虐められると思って怖いんだぁww」
🍍「…………………」
いじめっ子1「チッ、釣れねぇヤツ」
ほら、興味が薄れてっただろ?
過激に反応してはダメなのだ。アイツらはそれが1番嬉しいのだろう。俺が苦しんでる顔をして、悲しそうに、嫌がってる様子が。アイツらは1番好きなはずだ。
〜数10分後〜
ガラガラッ(ドアを開く音)
先生「今日はなんと、転校生が来るぞー!」
生徒「えっ!!」
生徒「どんな子かな?」
生徒「男かな?女かな?」
(ガヤガヤ)
………………、転校生、正直どうでもいい。
来ても、明らかいじめがあるのでハズレだ、と感じるだけだろう。別に、俺のここのポジション(いじめられっ子)を変わって欲しい訳でもない。
先生「静かに。」
先生「もう、入ってきていいぞ」
📢「はい。」
📢「えー、奏高校から来ました。紫崎威留魔です。」
📢「好きなことは運動と、オシャレです。よろしくお願いします。」
(パチパチパチパチ)
生徒「え?待ってイケメン(小声)」
生徒「明らか陽キャやんww仲良くできそーw(小声)」
先生「えー、じゃあ紫崎は暇の隣なー」
📢「ぅす。」
あぁ、最悪だ。
最初の感想はこれだ。別に転校生の知らん男が隣座ってくるのは構わない。ただ、こいつは顔がいい。アホ毛がある、少しくせっ毛な髪に、キリッと目尻が釣っている眼、そして黄色の凛としている瞳孔。こんなん嫌いな女は居ないだろう。
と、言うことは隣に座っている俺へのいじめもエスカレートして行くだろう。こんなん気まずいに決まっている。やっぱり、最悪だ。
📢「……………。」
📢「初めまして、って言ってもさっきも自己紹介したかw 」
📢「まぁ、好きなように呼んでくれ」
🍍「………初めまして」
🍍「…暇七紬……宜しくいるま…」
📢「おぅ、よろしくな」
喋ってしまった。最悪。
ほら、あっちからの女子の視線がいつも以上に鋭い。あぁ、なんてついてないのだろう。……いつも神は味方してくれないもんなんだな。
いじめっ子2「チッ、なんでアイツがいるまくんと話して……(コソコソ)」
📢「……………」
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