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水白
水視点
冷たくてつんとする空気の中、ポケットに入れておいたカイロを握りしめて登校する。
吐いた息は全て白く煙に変わり、マフラーの口元部分を湿らせる。
ふと、くぐもっているけれど澄んでいて、消えそうに透明な声に呼ばれてはっとする。
後ろを向くと、今日も愛してやまない君の姿が目に飛び込んできた。
ふわふわの白髪に真っ赤な頬。
透き通るような藤色の瞳をうるっとさせて、僕のところへと走ってくる。
とてとてという効果音がつきそうなくらいに可愛い走り方とその声は、いつだって僕を幸せにする。
白 おはよぉ~、(抱きつく)
水 ん゙ぐっっっ
白 なんや?!?!?僕のこと太ってるって言いたいんか!?!
水 ちぃいいがぁああぁう!…ww
白 なぁあぁあああぁに!!!!
水 しょーちゃん力強いんだってぇ…wwwwww
白 んな!!!!いむくんやっていつもそうやろ!
水 まぁ許してあげるよ僕優しいからw(抱き返す)
白 なんなんそれぇwww
冷たいからだがしょーちゃんの体温でどんどんあったまっていく。
ふわっと香るシャンプーの匂いと、着込んだせいで出てきた汗の匂いが混じって香る。
僕よりは背が高いはずなのに、僕がちょっと攻めると縮こまっちゃうその体は、筋肉質だけど女性と間違えるくらい華奢だ。
白 なあいむくん、あっためて!!!!
そう言って珍しく近づいてくれる君が嬉しくてそのまま後ろから抱きついた。
水 うわ待ってしょーちゃんのマフラーとコートの隙間あったかすぎ!!!
白 まってや手は寒いままなんけど!!!手握ってくれても良くない!?
水 えぇだってそれじゃちょっとしかくっつけないじゃん!!いっぱいくっつけてるほうが良くない!?!?
白 んんんまぁ…//
寒さのせいなのか僕のせいなのかわからないけど、耳が赤く染まったしょーちゃんはかわいい。
まったくもう、一日が始まったばかりだというのにこんなにも幸せにしてくれるのは君にぞっこんだからなんだろう。
これからも絶対に君にぞっこんだけど、今日の朝は特別ぞっこんで幸せだ。
しょーちゃんがいてくれるなら、めんどくさい授業も出るしかない。
二人で校門をくぐった。