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自室で紅茶を淹れ、菓子と一緒に頬張る。
デジタルだが。
J「やあ、出番だよ。」
『あ?』
私がティータイムを楽しんでいると、紫兎Jaxが私の部屋の扉を開け、強引に私の手を引いてはどこかへ連れて行く。
ショーが始まる。
J「ケイン、この子はNPC?
それとも新入り?」
J「もし新入りだったら、このテーマソングも作り変えないとね。」
C「新しい人間がこの世界にやってきたようだね。」
私達は新入りの周りへ群がる。
P「このヘッドセットどうやってとるの?」
私は無理やりヘッドセットを取り外そうとする新入りを日傘の隙間から覗き込み
『似合ってるんだからいいじゃない。』
ふわ。と、日傘を閉じては、新入りに話しかける。
P「何が起こってるの?
変なヘッドセットを付けて…そしたらここに来たの?」
P「あなた達は誰?
どうして取れないの?ここはどこ?」
R「まあ、落ちついて。
全然大丈夫よ新入りさん。」
R「皆同じ経験をしたわ。
ただ気分を落ち着かせて──」
ラガタが新入りの元へ優しく歩み寄るが
P「ああ───
何が起こってるの?」
P「えっ?」
落ち着く様子は無い。
C「ダメダメ。」
C「ここじゃ汚い言葉使いは禁止だぞ!」
私はこの状況に少し飽きを感じ、
自室に残っている紅茶と菓子の事を思い出し、
日傘を差して、新入りがいる場から自室へ向かおうと歩く。
J「ダメじゃないか。
また君だけ呑気に冒険をサボる気?」
私のスカートの裾を引っ張り、新入りの近くへと戻される。
『だって私、精神は安定してるもの。』
J「言い訳は聞かないよ。」
どこからか出したロープを私のウエストにキツく結び、まるで犬の散歩のような状態にさせられた。
『苦し……ぃ』
元々コルセットで引き締めているのにその上からロープでキツく巻かれたため、少し苦しい。
『今日だけね。』
J「ふぅん、君って案外ちょろいね。」
『は?』
C「話題を変えようか。
君の名前だ!」
P「私の名前?」
J「ほらザーリャ、新入りの名前を決めるってさ。」
私の腰に巻かれたロープをぐい、と引っ張りながらジャックスは新入りの近くへと歩く。
私は無駄な抵抗はせずに大人しくついて行った。