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【お前が死ぬまであと97日】
昨日に引き続き豪雨だった。あれからお前からのメールは届いていない。寂しいというよりかは、心配だった。いつかは別れが来ることは分かっているが、辛い。いつも気がつけばメールの受信箱を見ている。
「まだ、来ないのか…」
悲しむくらいなら自分からメールすればいいのに。そう思う人がほとんどだろう。でも人と関わるのが少なかった俺にとっては難しいことだった。いつもお前から連絡をしてくれていたから。
ぴんぽーん
家のインターホンがなった。俺はわざわざインターホンを確認せずに出た。危ない、そんなことは気にしなかった。
「はい、誰です、か、?」
すると笑顔なお前が立っていた。
「ふふ、驚いた?急にごめんね」
笑ったお前に驚いた。なんで俺の家を知っているか、よりもなぜ家に来たのかが気になった。とりあえずお前を家に上げ、リビングに通す。冷蔵庫は空、料理はできない。
「コンビニでなんか買ってくるから、ちょっとだけ待って、て、」
するとお前は俺のパーカーの裾をギュッと引っ張った。うつむいたお前。俺はそれにあわせて隣に座る。
「行かないで、側にいてほしい」
突然の言葉に驚く。硬直する。
「ご、め、ん」
下を向き謝罪するお前。なぜ謝るのか、なぜ下を向くのか、わからない。その後は雨が止むまで一緒にTVを見て過ごした。