注意事項
・この作品はwrwrd様の二次創作です。
・本人様とは関係ありません。
・検索避けに協力してください。
・軍パロです。
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沢山もの銃声が俺を囲む。
どれだけ撃たれても、俺は彼を守り続ける。
彼は、この軍の有能な逸材。
対して、俺はこの軍の恥晒し。
戦闘は苦手なものの、今日は彼の体調が不安定なので、嘘をついて着いて行った。
案の定、彼は本調子ではなく、倒れてしまった。
敵がゾロゾロと集まろうとしていたので、俺は彼の前に飛び出して、敵の相手をしていた。
もちろん、力の差は圧倒的。
俺が勝てるはずはない。
でも、俺には耐久力というものがある。
何度撃たれようが、彼の前から離れない。
そして、ようやく落ち着いた。
先輩らが駆け付けてくれた。
ut「ci、shp、大丈夫か!!」
kn「敵は俺らに任せろ!!」
ああ、すごく安心する。
ci「shpを…はやく、sn、さん、に」
ut「ああ、分かった、ciは?」
ci「おれは…へーき、まだたたかえます、」
舌の感覚が消える前に言い切る。
ut先生は彼を背中に乗せて、走っていった。
力のない手で、拳銃を触る。
まだ終わってない。
倒さなきゃ。
無能である俺には、それくらいしか出来ない。
ぼたぼたと血が垂れる。
それは己の血である事は分かってる。
でも、俺はまだ動ける。
zm「…なぁ、ci?大丈夫か、?」
ci「なにが…ですか、?」
zm「お前、顔真っ青やで?」
ふわり。
中に浮かんだみたいだ。
ええと。
来世は有能になりたいです。
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ざあざあと、波の音で目が覚める。
海の真ん中に、ぽつんと立っていた。
俺、どうなったんだっけ。
ざばんと海に寝転がる。
不思議と地面が近くて、溺れることは無かった。
死んだのかな?
それにしては辛くないや。
顔の横にある貝を手に持つ。
紫色に輝いている貝は、まるで彼を連想させた。
生きてるかな。
有能さんが死んじゃ、俺が罰を受けちゃうよ。
貝を、そっと砂浜に置く。
すると、貝はふわふわと沈んで消えた。
それを見送って、またざばんと寝転がる。
ふよふよと浮かぶ雲を見上げて。
そんな雲が、ぱっかりと割れて、誰かが降りてきた。
体を起こして、その誰かを見つめる。
「現実に帰りますか?」
そう尋ねられた。
現実?
俺、まだ生きてるってこと?
うーん。
波に手を添える。
ここ、すごく心地がいいんだよ。
ci「まだここにいたい」
そう言うと、その誰かはこくりと頷き、雲へ戻って行った。
神様だろうかなどと、勝手な考察を始める。
海は暖かい。冷たくなんかない。
現実は冷たくて過酷。
比べて、今、俺がいる世界。
ここにいたい。
でも、誰もいないのが心残りかな。
─────────
ピッピッと一定のリズムで鳴る機械音。
酸素マスクで、呼吸をさせている。
彼には沢山の機械が囲うように着いていた。
彼の状況を一言で言えば、やばい。
tn「見舞いに来たわ、どう?」
sn「…変わらないね」
医務室の奥の別室。
彼はそこにいる。
近くにいるのに、遠くにいる。
sn「shpくんなら、面会OKになったよ」
カーテンをふわりと開ければ、いい笑顔で寝ている彼がいた。
tn「…、久しぶりやな」
手を握ると、彼は目を開けた。
shp「ん”…ああ、tnさん、」
tn「体調は?怪我は?」
shp「どちらも平気っす」
「それより…ciは、?」
tn「…」
ゆっくりと首を振れば、彼は悲しそうに俯いた。
shp「ワイを、庇ったって…、」
tn「ああ、今も面会はダメらしい」
shp「…ワイのせいっすよね、」
tn「気に病まないでくれ、俺たちも悪い」
shp「…、」
後悔なんて沢山ある。
shpだって、まだ入軍ほやほや。
色々と任せすぎた。
カーテンの隙間から、別室を見る。
彼はそこに居る。
居るのに、居ない。
会えない。
shp「…ciに、会いたい」
tn「…俺もや」
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「現実に帰りますか?」
ci「まだええわ」
ぱしゃぱしゃと海の中で足を動かす。
俺は、とっくにこの世界に惹き込まれていた。
なんせ、暖かくて気持ちが良い。
ci「現実なんて戻らんわい」
「…待ってますよ」
ci「あっそ、どーでもええ」
「皆、貴方の帰りを…」
ci「どーせ怒られるんや、無能は辛いわ」
「でも…」
ci「うっさい!!あんたも俺を叱んなや!!」
海の水面をバシャリと叩く。
誰かは驚いて、謝った。
なんで、ここに居てでも怒られなきゃなんないの。
そのまま、海に寝転がる。
褒めろよ。
俺、無能なりに頑張ったのに。
無駄だって言うの?
彼を助けたのは、ほぼ俺じゃん。
気づけば、誰かはもう雲の上に戻っていた。
はぁ、と溜息をつき、手で顔を覆う。
ここはなんなのさ。
現実に帰る?って、まだ生きてるんだよな。
いっその事消えたい。
面倒事に巻き込まれてるようなもんじゃん。
あれだけ撃たれて生きてるとか、俺しぶと過ぎ。ケラケラと笑って、すぐに溜息を着く。
ci「……」
まあ。
帰ってやってもいいけどさ。
悪く言われたら、今度こそ消えてやる。
俺だって人間だ。俺の人生は俺が決める。
権利は全て俺にある。
生きたろうが死にたろうが、全ては俺が決めるんだ。
さぁて。
明日が楽しみだ。
来なくてもいいけど。
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「現実に帰りますか?」
ci「帰りまーす」
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ci「ん”…」
目を覚ませば、そこは雲ではなく、白色の天井であった。戻ってきたんだ。
ピッピッと機械音が鳴っていて、俺は様々な機械に覆われていた。
酸素マスクが付けられていたので、ゆっくりと外す。
ズキズキと、色んな箇所が痛む。
そうだ、怪我してたんだわ。
服をめくると、包帯巻。
自分でもやばいと思って、苦笑する。
ガチャと音が鳴ったので、目線を向けると、懐かしいsnさんがいた。
こちらを見て、あんぐりとしていた。
ci「…なんすか?」
sn「ぁ…ああ、!!」
起きたああああああと大声を出されて、耳がキーンとなる。
その大声と共に、皆が入ってきた。
tn「ci!?起きたんや!!ほんまに!!」
ut「泣かせんなや!!」
kn「心配したんやからな!!」
ごちゃごちゃ。
もうそれはごちゃごちゃ。
さっきまで聞こえていた機械音は一ミリたりとも聞こえない。
うるさ。
そのうるささに微笑む。懐かしい。
ci「…ふふっ、うるさ、」
sn「ああ、動かないで、まだ内臓傷付いてるんだから」
ci「…はーい、」
shp「…ci、お前は阿呆やわ」
「なんで、自分を犠牲にしたん、!!」
ボロボロと珍しく泣いているshpに驚く。
説教は嫌いだが、なんだか心がほわほわする。
shp「俺が生きてても、お前が死んだら意味ないやん!!」
「阿呆ッ…阿呆がぁッ、、」
ふらふらとしながら泣くshpをknさんが抱き寄せていた。
kn「ほんまにお騒がせマンやで」
zm「お、お前がぶっ倒れた時、心臓痛なったわ!!」
sho「ほんで、傷を見たら、ものすごい量あんねんもん!!」
rb「出血量やばかったんやで!?」
ci「す、すんませーん」
gr「ほ、本当に焦ったゾ」
tn「ほんまに、マジで生と死を繰り返しててんからな、お前」
sn「帰り、脈が止まったり動いたりするもんだから、マジで焦った…」
ci「ええ、そうなんすか…?」
ut「軽いのう!?」
ci「まあ、覚えてないんで…」
kn「shpくんも、結構な重症やったけど、なんか急に良くなったよな」
shp「ああ、なんか夢ん中で、ciに叩き起されて…そしたら目が覚めましたね」
「関係あるか知らんけど」
ci「あ、それなら俺も夢見たわ!!」
「関係あるか知らんけど!!」
わっはっはと皆で笑う。
snさんが俺を抑えた。内臓が傷つくぞと。
夢が関係あったのだろうか。
まあ、戻りはしないけど。
暖かい仲間たちを知ったのだから。
はいボツもう泣きます
コメント
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ううう、、、最高すぎるよ…ほんとに、、、好き😘😘😘 この神作でボツで泣いてるんだったら私はもう泣きすぎて噴水で来てるよ()
垢消えたので戻ってきました ! 没 … 、、あれ没ってなんだっけ ((( ciくんちゃんとsypくん守ってたのすこ ッ 夢の中で考えてることとか 、 現実で思ってるとことか 、 なんかもう全部好きすぎる ッ (??) ココアビーンズ様のかく物語大好きです !!