テラーノベル
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寒い冬の日に、心だけ暖かい時なんてあるのだろうか。
あれは、ある冬の事だった。
校内は冷えていて、窓が曇っているのをよく見かける。
長い廊下を渡った後、階段を登る。
「一組」と書かれた看板が上の方に付いている教室に入った。
「お早う御座います」と挨拶をしたが、誰一人
も居ないので勿論返事は返ってこない。
お気に入りの白色のマフラーを外し、席に腰を下ろす。
リュックの中から課題とノートと引き用具を取り出し机の上に置く。
ノートの上で引き用具を動かし始めて三十分程が経過したと、時計の針を見ていた時。
「お早う御座いまーす」
ガラガラと扉が開き、顔を見せたのは同級生のクロロ=ルシルフル だった。
心の中で舌打ちしながら挨拶を返した。
クラピカが黙り込む一歩前にクロロが口を開いた。
「あれ、クラピカじゃん。早いね。」
クロロのセリフに本来沈黙で返事を返すつもりが、口が開いてしまった。
「それはこっちのセリフだ。私は毎朝早く来てるんだぞ。逆に貴様が早く来たのが珍しいな。」
「へぇ、クラピカって毎朝早く来てるんだね」
「…」
しまった。毎朝早く来ているのを言ってしまった。
昔から思っていたが、クロロはこういう感じで相手の言葉や心理をずば抜く性格だった。
それに少し恐怖心を抱いていた私はあまり話さないようにしていたつもりだったのだが…
クロロは席に腰を下ろし、リュックから私と同様に課題とノートと引き用具を取り出した。
しばらくして支度が終わった様で、クロロは此方に来た。
「へぇ、そんなのやってるんだ。凄いね。」
クロロはまじまじとノートを見てから、此方に視線を向けてくる。
「当たり前だろう。」
短く返すと、クロロは少しからかいながら話してきた。
「こんなに頑張って、朝早く来てまで勉強してるのに、オレには勝てないの、めっちゃ面白いんだけど」
私は少しムッとして、クロロを軽く叩いた。
「あはは、ごめんって。」
今度は笑いながら頭を撫でてきた。
「私に気安く触れるな!」
怒ったつもりだったのだが、クロロには全く届いていなかった様だ。
「はいはい。」
クロロはたまにこんな感じで私をからかったり触ったりしてくる時もあった。
その後また三十分間自学していたが、隣のうるさい奴のせいであまり集中できなかった。
字が綺麗だねとか、ノートのまとめ方が上手いねとか褒められるが、あまり嬉しくはない。
褒められるのが目的で私は勉強しているんじゃない。
そう。”クロロに勝つため”だった。
さっき話した通り、私は成績順でクロロに負けている。
順位は、1位がクロロで2位が私だった。
ずーっとクロロが1位を誇っている為段々ムカついてきたのだ。
そんな感じの奴だが、褒める時は褒めてくれる。だからって好きとかでは無いが。
コメント
2件
生ツンデレはいいですな。(お巡りさんコイツです)
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