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後…4年…
おんりーチャンの寿命がぁぁぁぁ 頑張ってください👍
プルルルルプルルルル
静かな部屋のなか、着信音だけが響いていた
『もしもし?おんりー』
スマホから聞きなれたような声が聞こえた瞬間、おんりーチャンの顔がパッと明るくなった
「おらふくん無事!?生きてるよね!マンションで火事があったみたいだけど、」
『生きとるよw、大丈夫。ドアが開かんくって気を失って、起きたら病院におったんよ。多分、消防士か誰かが助けてくれたんよ。念のためまだ点滴射っとるけど、明日の学校は行けそう』
「よかった、…」
そう言った瞬間、おんりーチャンのエメラルド色の瞳から綺麗な雫が流れた
おんりーチャンのその姿を見るのは、お母さんの面会以来だった。ということは、おらふくんはおんりーチャンのお母さんと同じくらい大切な人なのだろう
それにしても、泣いている姿がこんなに綺麗だと思ったことは初めてだった
でも、おんりーチャンが泣いていることはどうやら、電話越しではおらふくんにはわからなかったぽい
『あ、おんりー看護師さん来たから、また後でかけるな』
「うん、わかった。じゃぁ、」
そう言って、おんりーチャンは電話をきった
「良かったね、おらふくんが無事で」
「はい…本当によかった、…本当に…」
俺と話す瞬間になったときにはおんりーチャンの涙はもうなくなっていた
「じゃぁ…俺はもう帰るね」
言ってなかったけど、ここはおんりーチャンの家のリビング。流石にこれ以上生徒の家に居るわけにもいけないからね
「わかりました。ありがとうございました」
時間を止めて、助けたのはおんりーチャンなのに俺にお礼を言った
玄関で靴を履いてドアノブに手を掛けようとしたときだった
「ぼんさん、今の俺の寿命はいくつでしょうか?」
俺の体が固まった
まさか聞いてくるとは思ってもいなかった
でも、もうこの際言わない理由もないと思い俺は、おんりーチャンの姿を見ないまま
「4.51…」
と言い、ドアを開けた
おんりーチャンの姿を見なくても、リビングに居るときから嫌でも目に入っていた
「ありがとうございます、ぼん先生」
ドアが閉まる瞬間その言葉がうっすらと聞こえた気がした
このお礼の言葉は何にたいしてのお礼なのかが俺にはわからなかった
❤️1500