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二次創作
微bl
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3149文字
窓から差し込む朝日に顔を歪ませながら重い体を起こす
ズキン、と鈍く傷んだ頭にかすかに首を傾げつつ足に力を入れて立ち上がる
あ…….?
一瞬ふらりと暗く歪んだ気がしたその視界に疑問を覚えたが、いつものようにリビングに向かう
一人暮らしである俺のリビングは小さいがそれでもまともな料理はできるくらいの広さがある
ただお腹が空いていないと思ったから
このあとの撮影のためにお気に入りのマグカップに温かいホットミルクを入れる
ふー…….
湯気のたつホットミルクを息で軽く冷まして口に含む
なんかおいしくないなぁ……
お砂糖入れたのにな……
寝起きのせいか回らない頭でそんな事を考えつつマグカップを持ち部屋に向かう
ゲーミングチェアに座ってマグカップを机に置く
赤の彼の立ち絵がつけているかのような白いヘッドフォンをしてパソコンを起動する
某通話アプリを開けば
すぐに撮影部屋と名付けられたその部屋にいつもの五人がいることがわかる
ピロン
そんないつもの軽い音を聞いて通話に参加する
お、きた
起きてる〜?
予想以上に大きな声がヘッドフォンを通じて届いてくる
ッ…….
脳に音が響き渡る感覚がして無意識に目を瞑る
あれ、なかむ〜?
きりやんの静かな、それでいて通る声が聞こえてきてそっと目を開けた
あ〜……聞こえてる?
そうマイクに向かって声を出すが
冬の乾燥のせいか少し声が出づらい
ん?お前風邪ひいたのか?
そう抑揚のない声聞こえて紫色のアイコンが光る
いや?ひいてないけど、
俺寝起き
そう答えればマイクから明るい特徴的な声が返ってくる
それやんw
そう笑う声で俺は眠気を誘われる気持ちがしたが、そう思うのは一番信用できる存在が彼だからだろう
いいからさ、撮影しよ!
せっかく6人集まって撮影できる日だしね!
画面の向こう側にいる彼らにしっかり伝わるように乾燥で痛む喉で声を出す
ま、無理しない程度にね
俺の言葉を追うように聞こえてきたその言葉は俺のパートナーが発した言葉
最初に撮っているのはインフィニトリ
ただ今日はいつもより画面酔いがひどくてずっとまともな操作ができていない
なかむ〜
そっちシャケいった〜
そう声が聞こえるも手は思い通りに動かなくて結局シャケにやられてしまう
画面酔いで暗くなった視界の中、叫ぶ気力はおろか声を上げる気力すらない
…….
通話したままだろうに彼らの声すら遠く聞こえる
リスポーンしなおしたはいいものの暖房の効ききっていない部屋の寒さにやられつつある手も動かない
ゆらゆらと揺れる自分のスキンの腕を見ていると突然張り詰めた声で名前を呼ばれる
なかむ!
ん…….?
………だめだわこいつ
ぶるーく今すぐこいつのとこ行け
撮影は中断だな
いやむしろ中止中止
そんな声が聞こえてきて情報量の多さに頭がパンクしそうになる
え、
え、?
なんで中止するの?
寒さ故か震えた体に少し力を入れて振り絞るように声を出す
すぐわかるからお前はさっさと布団に入ってろ
そうぶっきらぼうな黄の彼の声が帰ってくる
な、なんで?
せっかく6人でできる日じゃん!
俺大丈夫だよ
まだコンディション整ってないだけ…….!
はー……
誰のかわからないため息が聞こえてさらに俺自身の身体がこわばる感覚がする
別にどうにかしようとすれば6人で撮影なんていくらでもできるから
どうにもできないものはなかむの体調のことだけね
そういうのは俺の幼なじみの声で
ほら
さっさといけよぶるーく
そういうのはさっきまで楽しくマイクラをしていた彼の声
りょーかい!
なかむ、
移動できそうならベットに横になってなね
そう言うのは今から俺の家に来るのであろうぶるーくの声
じゃ、
俺たちは別で先に4人のやつ撮っちゃおうぜ
俺のことなんか一つも気にしていないかのようにそう提案するのはスマイル
そんな会話を聞いていれば彼らの撮影の話が始まっていてぶるーくは通話から抜けている
撮影部屋から出ると家の廊下はひんやりとしていて外の寒さを教えてくれえる
ただ僕の頭を埋め尽くすのは寒いなんて感情ではなくて
僕のパートナーである彼のこと
あまり聞かないふわふわとた発言にかすれた声、それに加えていきなり動かなくなるもんだから
並大抵のことではないと思った
家に行く、と決めれば彼は震える声で抵抗してきた
玄関でコートを着て家の鍵をポケットに入れる
靴を履いて僕は家を出た
ガチャッ
はいるよ〜
そうひと声かけてから靴を脱いで昼なのにやけに薄暗いその家に入っていく
なかむ〜?
彼の撮影設備の整った部屋の前について軽くドアを叩きつつ開ける
ぁ……
ほんとに来たんだ……
そう言ったであろう彼はゲーミングチェアに座っていた
いや、
顔あっか
真っ赤な顔をこちらに向けて首を傾げる彼の体はかすかに震えているように見えた
なかむ、移動するよ
運ぶから僕の首に腕回して
椅子に座る彼の正面にかがんで彼の腕に触れられるのを待つ
ぁれ…..?
熱に浮かされて動かせなかったのか彼はまたポヤポヤとした様子で首を傾げている
ごめんね
力はいらないよね
血色の悪い彼の手をそっと撫でてから背中と足の下に腕を通した
ま、
まって
いきなり震えていてるがはっきりと彼の声が聞こえた
なんか気持ち悪くて、
画面酔いしちゃったみたいで、ッ
あー
大丈夫大丈夫
僕は苦しそうに言う彼から手を放し、しゃがみこんで彼の顔を覗き込んだ
やはり顔の赤いなかむはパンダパーカーを深く被って涙目で息を吐きだしている
大丈夫
怖くないよ
吐き気に怯える彼を包み込むように抱きしめて背中を撫でてあげる
僕に体を預けた彼はだらりと力が抜けていた
ベッド、行ける?
できるだけ小さい声でそう聞くも返事の声は返ってこず代わりに腕の中でかすかに彼の頭が縦に動いた気がした
じゃ、少しだけ我慢してね
彼の頭をフード越しに撫でてから僕は彼を抱え上げた
いっしょにねて、?
もちろん
力尽きたとはこのこと
3作目ですね
自分がこの界隈にたどり着いたのは体調不良シチュのおかげって知ってましたか?
自分はついこの間思い出しました
こんな力尽きたものでも
あげちゃえ〜
って思えちゃうのがここの垢があって得することの一つ
はい
読んでくださりありがとうございますね
いいねもフォローも確認していますよ
では
次いつ浮上するかは自分でもわかりませんが
さようなら
muremn