「 佐伯から…?」
私は目を閉じたまま、繰り返し自分に言い聞かせる。
佐伯(さえき)なんて関係ない。関わりたくなんてない。
私が生徒会長を目指したのは、決して彼の相手になるためじゃない。
「ヒカルくん……」
小さな声がこぼれ、私はそっとベッドを抜けた。
机の引き出しから小箱を出して、貝殻を握りしめる。
……会いたいな。
不安になるのは、佐伯への 了見(りょうけん)に些細な変化があるからだ。
もしもヒカルくんに会えれば、こんな気持ちはすぐに消えるのに。
叶わない願いを抱えつつ、私は迷いを振り切るように目を閉じた。
その日の午後、学校が終わる時間に 侑(ゆう)に電話をした。
けれどつながらず、お母さんは買い物に出かけて、今は家にひとり。
学校を休むのは久しぶりだからか、じっとしていてもなんだか落ち着かない。
(予習でもしようかなぁ)
机に*********
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