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ビッチな彼女とプラトニックな恋愛を（旧タイトル　最強彼女、霊山寺さん）

第125話 - 19⑪

2024年12月23日

#恋愛

#ヤンデレ

#美少女

#第3回テノコン

#ボクっ娘

#境界性パーソナリティ障害

深海魚

性器への挿入でなくても口でしてもらうのもセックスだろう。僕は今生まれて初めてセックスをしている。確かめたわけじゃないけど、クラスの男子で経験者と思われるのはせいぜい五人。もちろんその全員がスクールカースト上位の陽キャ。性経験だけで言えば、底辺の陰キャの僕がいきなりクラスの上位層と肩を並べたことになる。あのリョータだって実は童貞だ。彼女を女神と呼んで片思いしていた頃、おれの童貞は女神に捧げると決めてるんだと何度も言っていたから。

僕の童貞を卒業させてくれるのが非処女のメンヘラであることはもう気にならなかった。彼女も僕を愛していると分かった。世界でたった一人のボクが好きな人とまで言ってくれた。どんな困難も愛の力で乗り越えてみせる。

もう彼女しか見えていなかった。彼女は僕と結婚して何人でも僕の子どもを産んでくれるそうだ。僕もそうなる未来を望んだ。

ラノベなんかではここで誰かが邪魔に入るパターンだ。たとえば夏休み中毎日朝から夜遅くまで遊び歩いているはずの妹がなぜか隣の彼女の部屋にいて、すぐそばでセックスを始めた僕に腹を立てて怒鳴り込んでくるとか。

そんな心配もしたが、何事もなく自分でも驚くくらい短時間で射精した。時間を計る余裕もなかったが、おそらく彼女が口戯を始めて三分もかかっていない。声は出てなかったと思うけど気づかれていて、彼女は僕が射精してすぐ口戯をやめた。

そして、精液のたまった避妊具を外しながらこう言った。

「どうだ？　セックス、最高だろう？」

僕は童貞で彼女は非処女。彼女との初体験に恥じらいや初々しさを求めてはいなかったが、ドヤ顔でそんなふうに言われるとあまりいい気分はしない。

彼女の初体験はどうだったのだろう？　陸は自分に処女を捧げた彼女に、

「どうだ？　セックス、最高だろう？」

とドヤ顔で笑いかけたのだろうか？　それに対して彼女は照れて顔を赤らめたり、初々しくはにかんだりしたのだろうか？　このまま交際を続けたとしても、僕は彼女のそんな恥じらった姿を一度でも見ることはできないということか……