テラーノベル
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ずっと幸せだったのに、あの子が現れるまでは
9年前のあの日
「ほらフェリシア、レオナ殿下に自己紹介しなさい」
「ご機嫌よう殿下、フェリシア・ポートマーと申し上げます。」
王宮の中に響く可愛らしい声、その声に対して
「よろしく、フェリシア」
と私の想像よりも遥かに穏やかな声で帰ってきた言葉
あの時は先代の王、殿下のお父様がまだ健在な時だった。
前陛下はレオナ殿下が自分の死後孤立してしまうのではないか心配していたのである。彼の魔法の才が兄であり王太子でもあるファレナ王子殿下へ危害を及ぼすのではないかと度々周りの貴族や従者までもが口にするほどだった。だからこそ魔力の多いポートマー家が選ばれたのだろう、彼の魔法の制御の仕方や疎外感を味わせない為にも。
私が15歳の誕生日に王家からのプレゼントが届いた。
それはエメラルドがあしらわれた指輪とネックレスと耳飾りのセットで、いわゆるロイヤルジュエリーと呼ばれる品だった。そして私が認められた日でもあった。
私はすぐに殿下に連絡を入れた。
するとレオナからは「喜んでくれたなら良かった、俺のブレスレットと指輪とペアらしいぞ」
とNRCにいる彼から返信が帰ってきた。
冷たいながらも優しい声、態度全てが好きだった。不器用ながらも愛してくれる彼が。
1年後私はNRCとも交流のある薔薇の王国にある女子魔導師育成学園に通うことになった。
NRCは名門校だから多くのカレッジと交流があり、複数との交流会が行われている。私がこの学園を選んだのもその理由があったからこそだった。
コメント
1件
チカ★さん、第2話、拝読しました。レオナ殿下がフェリシアにだけ見せる、冷たくも優しい距離感がとても好きです。ロイヤルジュエリーが届いた日、すぐに殿下に連絡を入れたくなる気持ち、すごくわかります。あの「ペアらしいぞ」の一言に、不器用ながらも彼女を大切に思う気持ちがぎゅっと詰まっていて、胸がきゅんとしました。続きが楽しみです!
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