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「相談があります」
お昼休み、わたしたちはまた屋上に集まっていた。
「はい、どうぞ」
「正直、カレカノごっこめんどくさくない?」
「いや、雛が提案したんじゃん」
「それはそうだけど…」
今日はカゲツくんの番。
で、朝登校したら、
わたしの机の上に手紙が置いてあった。
いわゆるラブレター。
これ彼氏がいても意味ないじゃん!!
「ちょっと待って、その手紙について詳しく教えて」
「さすがに人のプライバシーは守るよ。
今日放課後呼ばれてるから断ってくる」
「え、同じ学年なん?」
「いや、先輩っぽい」
「はぁ〜?行かなくていいよそれ」
「ていうか話そらさないでもらえる?
彼氏いてもモテてるんだけど」
「さすがにひよが可愛すぎたか〜」
「まあかわいさは誤魔化せねぇしな」
「…そのかわいいかわいいって言うの、ヤダ」
「え?」
「なんで?」
「だってその…
て、照れるし」
… 。
え、なにこの沈黙。
まずいこと言っちゃった?
「な、なんか反応してよ〜」
さすがにキモかった?
「いや、今可愛いって言うのを必死に抑えてた」
「ひよちゃんも照れるんだ…」
「てっ、照れるよ!人間だしっ」
「いや、だって今までさらっと流されてたし」
「はぁ〜…もうこの話終了!
で、彼氏ごっこはどうするの?」
「その場その場で各々彼氏面すればいいじゃん」
「はぁ?いや、8股かけてるじゃんうち」
「俺らはそれでもいいけどね」
「てか佐伯だけズルいやん!
ぼくまだカップルっぽいことしとらん」
「いやっ、言うて僕もそこまでカップルっぽいことはしてないから!」
「ハグは?」
「…。」
黙っちゃった…
「ハグそんなにしたいならみんなしてあげるよべつに」
「えっ?」
「いいんですか??」
「うん。
ていうか接触はいつもしてくるじゃん」
ショウくんとかマナくんとか…
「えー俺の頭撫でてよ」
「リトくん背高いから屈んでくれたら撫でて上げる」
「じゃあ俺雛のこと抱っこしたい」
「それわかる」
「わかんないよ…
だっこ?赤ちゃんじゃん」
わたしは立ち上がる。
「とりあえず、彼氏作戦は一旦なしね?」
「俺はぜんぜんいいぞ。どうせ最後だし」
「勝手に彼氏面するほうが楽しそう」
「テツは許せないけどな」
・・・
「なんかさー、鬼灯さんいるじゃん」
「うん」
「あの子いつもイケメンに囲まれてるよね」
「あー、それね」
「普通に印象悪くない?」
「わかる〜…なんか、
包まずに言うとウザい?w」
「うわ言いすぎ〜w」
そう言いながら、2人はスマホをいじる。
「男も男でバカだよね〜」
「あーw
キープされてるってこと?」
「じゃなかったらなに?あれw」
「たしかにw
せっかくカッコイイのにねw」
一人が、前髪を整えながら言う。
「…うちらで寝取っちゃう?w」
「うわ〜悪ぅw
えでも乗った〜」
「あんな尻軽女と話してるってことはさ、
普通に優しくしたら一瞬で落ちちゃったりしてね」
「あはっw言うねぇw
え、誰狙い?」
「ん〜、一番顔キレーなのは星導くんだよね」
「あ~わかるw」
「あとさ、クラス違うけど、宇佐美くん?だっけ、あの人好みかも」
「うわっ、そういうのタイプなん?」
「えーよくない?あと小柳くんもかっこいい」
「2人狙っちゃうんだ?w
あ、あとあれ、隣のクラスの…
緋八くんだっけ?とかかっこよくない?」
「誰だっけ?」
「明るい髪色のさ」
「あー!あの人か!
へ〜、ああいうのタイプなんだ」
「…ねえ、わりと本気で狙いにいかない?」
「んじゃあさ、まずは」
鬼灯さん本人を潰しちゃおっか?
・・・
「へぷっ…んくしょッ」
「え、今のくしゃみ?」
マナくんが真っ先に反応する。
現在、東館の4人と帰宅中。
さっき告白を断って昇降口につくと、
4人が待ってくれてた。
「僕ティッシュ持ってるから貸したげる!
はい、チーン」
そう言ってティッシュを鼻に近づけられる。
「いいよ!自分で鼻くらいかめるからっ」
ウェンくんからティッシュを1枚もらって鼻をかむ。
「チンってお前…w 下ネタやんw」
「はぁー?やめろよそういうのっ!w」
「リトはすぐそういう思考しないの」
マナくんに諭されるリトくんを横目で見ながら、ティッシュを丸めた。
「…風邪とかじゃないよね?」
「テツくん心配しすぎ〜
ただのくしゃみだから大丈夫だよ」
「ごめんごめん」
「え、ノーマルくしゃみってこと?
いいねそれ〜僕も使ってこー」
「みんなくしゃみで騒ぎすぎ…」